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【SS】目覚めたじいちゃん

ある若い夫婦のマンションに実家からじいちゃんばあちゃんが泊まりに来た。どれくらいぶりだろう。前回からはだいぶ経っているようだ。

このところの猛暑日続きでエアコンの電源を切ることが無いほど暑い日が続いている。とてもじゃないが近所をお散歩などできない。家の中でゴロゴロするに限る。

週末ともなれば、午後三時過ぎにはビールを飲み始め、六時前には焼酎と共に夕食を摂り、七時には入浴、何とも規則正しい。最も、アルコールをいただくのは若い夫婦の夫だけなので、一人だけホワンと気持ちよくなっているようだ。じいちゃんとばあちゃんは仲良くソファに座りテレビを見ている。

じいちゃんとばあちゃんは、普段は田舎の大きな一軒家暮らし。マンションはとても珍しいようでいつ来ても「眺めがいい」とつぶやいている。日が沈むと夜景を見て「眺めがいい」と呟き、月を見て「眺めがいい」と呟く。

お布団を客間に二つ仲良く並べて敷いてじいちゃんとばあちゃんは眠りについた。
冷えた風が直接当たらないように客間のエアコンはつけずにリビングのエアコンをつけっぱなしにしてリビングと繋がっている客間の間のドアを開けたままにしている。この小さな思いやりが大切だ。

じいちゃんとばあちゃんは夜十時ごろ眠りについた、若い夫婦はリビングいるとうるさいだろうと別の部屋で過ごしている。夜十二時前、若い夫婦も電気を消した。

しばらくして、いきなりじいちゃんが起きた。どうしたことか。
「暑くて目が覚めた」と若い妻に訴える
若い妻がリビングのエアコンを確認にいく。確かに電源が切れている。
一体どうしたことかわからずに、おそるおそるもう一度リモコンで電源を入れた。
だれが消したのかわからない。というよりも、リモコンの電源を切る人はいないはずだ。まさか、まさか、目に見えない何ものかの仕業なのだろうか。

 翌日後から起きて来た若い夫に、妻が「昨日エアコンが夜中に切れたのよ。不思議よね」とぼやいた。「まさかエアコンが連続してこき使われるのが嫌で休憩したくなったわけじゃないわよね、それともお化けでもいるのかな。だったら超怖いけど」と追加のぼやき。

「あっ、切り忘れ防止タイマーをセットしたままだった。ごめん」と夫が言った。



日常の中で起こりそうなことを綴ってみました。便利な機能が増える反面、設定する項目も増え、だんだん把握できなくなって来ている電化製品が多いような気がします。


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#ショートショート #エアコン #タイマー #日常

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