【ファンタジー】ケンとメリーの不思議な絆#28
第五章 新しい関係
お手伝い
キヨシはワイン工場を見学した時に、日本で最初にメリーから送られて来たワインを試飲した際に見た白い蝶のような形をしたものと似たような蝶のように白く小さなものが樽のそばで浮遊しているのを見た。表現としては飛んでいるではなく浮遊のほうが正しいような動きだった。キヨシはメリーに尋ねた。一緒に歩いて来たことで打ち解けてもいたし、言葉遣いも友達同士の会話のようになっていた。
「ワインの樽のそばで小さな蝶みたいなのがフワフワとしているのを見たような気がするんだけど。アレは何?」
「あら、キヨシは見たのね。ケンは見なかったみたいだけど。あれは私が小さい頃から我が家のワイン樽のところに住み着いてくれているワインの精みたい。つまり妖精ってことね。でも気まぐれだからいたり居なかったりするのよ。そういえば最初にサンプルのワインをキヨシのお店に送った後見かけなくなったのよね」
「えっ、妖精。やっぱり、そうだったのか。日本に着いたワインを最初に開けた時、白い蝶のようなものが宙を舞ったんだよね。それ以来見てないようなきもするけど」
「今日、またキヨシが見たというのなら、もしかしたらキヨシと一緒に我が家に戻って来たのかも知れないわね。その妖精のおかげで我が家の葡萄畑とワインは彼女たちに守られているような気がするわ。私が小さい頃はワイン樽のそばでよく遊んだりしたんだけどね。流石に今は無くなったわ」
キヨシは妖精まで住み着いてくれるようなワイン工場なら絶対存続させないとだめだなと強く感じ、もっとワイン作りの知識を身につけてこのワイン工場の経営状態を安定化させなければならないなと強く思いはじめた。そのためには、しばらくここで勉強しなければならないと感じメリーに話を切り替えてお願いしてみた。
「メリー、唐突で悪いなと思うけど、何日間か滞在させてもらえないかな。何日か畑の仕事の内容とかワイン工場の仕事を手伝わせてもらって勉強したいなという気持ちがここに来て強くなったんだ。ここの経営の立て直しのヒントも見つかるといいなとも思うしね。もちろん、給料はいらないから、寝る部屋と食事だけをお願いできれば嬉しいなぁ」
唐突なキヨシのお願いにメリーは目を丸くして驚いていた。
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