【SS】不思議な図書室 #毎週ショートショートnote
廃校となった山奥の小学校があった。ここの図書室にはまだ少しだけ蔵書が残っている。図書室は出入りが自由なので村民に限らず入ることができるので、その度に誰も見ていないことをいいことに蔵書を持ち帰ってしまうという事件が度々発生していた。図書室の隅っこには埃を被っているATMのような機械が設置されていた。稼働しているはずはないのだが夜になるとほんのりと緑色に光っているようだった。
この日もたまたま道に迷った車に乗ったカップルがやってきて、図書室に入り本を持ち帰ろうとしている。
「おーい、まだ本が残っているぞ。貰っていこうか。ブックオフに持っていけるんじゃないか」
「頭いいじゃん、持っていこう」
こうしてこのカップルは数十冊のグリム童話の本を抱えて持って帰り、家についてから確認すると、なんと本の中身が開くたびに文字が消えていったのだ。
図書室の本の文字が消えていくたびに廃校の図書室のATMは、ほんのりと緑色に光り輝き続けていた。
410文字
以下の募集への参加です。 (毎回ムズイお題に悩まされてます)
出題日 4月9日
お題 グリム童話ATM (ATM : Automatic Teller Machine)
裏お題 無理無理童話88
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