【SS】ヘルプ商店街(その2) #毎週ショートショートnote
2/26-3/4 お題 ヘルプ商店街 410文字
とある街のアーケード商店街は全ての店が閉店してしまった後、成長している通販番組やネット通販の会社のヘルプデスクの事務所として再稼働していた。もちろん、商品を売っているわけではないので人通りは少ない。しかし、電話のコール音やハキハキと説明するヘルプ要員の女性の声は各事務所から漏れ聞こえて賑わっている。
そんなヘルプ商店街に新しい事務所が開設していた。あふれんばかりのヘルプ要員で満たされたアーケード街だったが、一人一人の電話対応要員たちは満足していなかった。少しでも待遇のいい働き場所をいつも探していたのだ。そんな人のために、ヘルプデスクの仕事に特化した転職支援の事務所がオープンしたのだった。もちろん、アーケード内での異動が中心だ。
この事務所が開設したことにより、ヘルプデスク要員の時間単価はみるみる上昇し、各社の得る利益は薄くなり撤退も始まった。反対にこの事務所の利益は鰻登りとなり、自らの撤退時期を模索し始めていた。
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