【SS】アイドルアレルギー #爪毛の挑戦状
アイドルには全く興味を示さない35歳の男がいた。彼の名前は、偶像縁無という。彼の住んでいる部屋には、テレビもラジオも無いしスマホもパソコンも持っていなかった。そう、デジタルとは全く無縁の生活をしていた。
彼の趣味は図書館通いと神社仏閣巡り。親の莫大な遺産を受け継いだおかげで仕事はしていない。本人曰く、時々神様と会話もできるらしい。占い師さながらの言い分である。真偽の程は定かでは無いが、彼には不思議な力があることだけは彼を知っている人の間だけで有名だった。ただ、彼は其のことを口止めしていたので世の中に広まることはなかった。しかし、その能力により彼を知る周りの人間は大きな富を築くことができていた。そう、便乗商売が毎回当たっていたのだ。
彼はひどいアレルギー持ちだった。世の中にアイドルが登場すると、彼の左腕か右腕にそのアイドルの名前が浮かび上がるという不思議なアレルギーだった。
右腕に出た時だけアイドルは人気者になった。
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