【SS】水槽の内側 #爪毛の挑戦状
「あなたたちは、私たちを見て癒されているのでしょう。狭い水槽の限られた世界で泳いでいるかわいそうな金魚だとでも思っているのかしら」
数匹の金魚が優雅に泳ぐ水槽の内側では、人間にはわからない会話と行動が起きていた。外からは何の変哲もない水槽だが、実は水槽の内側は異空間と連携していて、金魚たちは異空間を行ったり来たりしていたし、疲れてくると別の金魚と交代したりしていたのだ。この金魚は地球で育てられた金魚ではなく宇宙金魚だったのだ。しかもかなり高い水準の知能を持った金魚だった。あえて彼らと呼ぼう。彼らは、手足が使えない代わりに脳波で全てのことをこなすことができていた。
彼らは、人間の生態系を調査すべく、異空間とつながる水槽を作り人間を24時間監視していた。そう、見られていたのは金魚ではなく人間の方だったのだ。彼らは人間に関する情報を整理した後のことを話し合っていた。
「人間たちを水槽の内側に取り込むのは時間の問題ね」
410文字
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