2月21日 マリルージュの日 【SS】バラの妖精
【今日は何の日】- マリルージュの日
夏木マリさんとパーカッショニストで音楽プロデューサーの斉藤ノヴ氏が代表をつとめる一般社団法人「One of Loveプロジェクト」が制定した記念日であり、毎月21日がその日になっている。同プロジェクトでは音楽とバラで途上国のこどもたちの教育環境の整備と、その母親たちの雇用を支援する活動を行っている。
夏木さんが品種改良から携わった「マリルージュ」という名の赤いバラを購入することでその売り上げが支援活動に回される。
【SS】バラの妖精
地球上にはまだまだ貧しくて学校にも満足に行けない子供達や貧困に喘ぐ母親は多い。そんな発展途上国の子供達や母親たちを支援する活動はさまざまな形で展開されている。もしかしたら、あなたも一役買っているのではないですか。
そんな活動を支援するために、なんと妖精界も立ち上がっていた。花の妖精たちだ。先頭に立ってリーダーになっているのは真っ赤なバラの妖精たち。花は人の気持ちを優しくしてくれる効果がある。金銭的な支援ではなく心を豊かにする事を支援の目的として妖精たちは活動を始めた。もっとも、妖精たちは人間界のお金には興味もないし作ることもできない。だから心に寄り添うことができる花たちで少しでも役に立ちたいと考えたのだ。
問題なのは、妖精たちが表立って活動することはできないし、花を届けて回ることもなかなか難しい。そこで妖精たちを見ることができる人間と協力して支援活動を実施することにしたのだった。人間界のと接点を引き受けたのは、芸能界で長い間活動して来た夏木マリさんだった。お花が大好きな彼女は新しいバラも作ってくれて新しい妖精も誕生させてくれた。妖精界にとっても大切な存在の一人だった。しかも夫婦揃って支援活動を実施しているということも素晴らしかった。今ではその活動も広がり認知度も上がって大きな活動の輪が広がりつつある。
妖精たちは、夏木マリさんが関わって作ったマリルージュという赤いバラが美しい花を咲かせるように見守り、手助けした。そして真っ赤な花をつけたバラをできる限り多くの家庭に届けることを人間界のお花屋さんが窓口となって進めてくれた。日本でも海外でもマリルージュは栽培され出荷されるまでに成長している。マリルージュの栽培には各国のお母さんが参加し、そしてその収益で貧しい国の子供達のための学校建設までできるようになっていった。いつでも活動のそばには必ずバラが咲き誇っている。
そんな活動を見ていた他の妖精たちも次第に手伝いたいという気持ちが芽生え、森の妖精は学校に適した木材の選定だったり、大地の妖精は花を育てるために養分が多く含まれる土を作る手助けをしたりして次第に支援の輪が広がっていった。少しずつ少しずつ、人々の心に優しさが蘇り、バラの花が咲いている近くでは犯罪も減少していき、人々の穏やかな生活と、のびのびと学校で勉強する子どもたちの環境が出来つつあった。
だがまだまだ途上である。先進国の中でも貧困に喘ぐ人も大勢いるし、戦争により図らずも家族を失い悲しみに暮れる人たちもいる。支援を待っている人は想像以上に多く存在するのかが現実のようだ。しかしだからと言って嘆いている暇はない。一人でも多くの人を支援して一人でも多くの人の心の支えになっていかなければならないのだ。そのために毎日懸命に活動を続けている。
妖精たちと人間のコラボレーションによる活動はまだ始まったばかり。これからどんどん広がっていけば豊かになった心を持つ大人たちが増えて、もっともっとみんなが住みやすい環境へと変えてくれることだろう。笑顔で満たされた未来。ホッとする香りの花に包まれる世界、そんな環境が地球上のどこに行っても巡り合えるようになってほしいと心から願う。そうなるとみんなの目で妖精の姿を確認できる日が来るのかもしれない。妖精は心が綺麗な人でないと見ることができないのだから。まるで妖精たちの声が聞こえてきそうだ。
「私たちはいつでもお手伝いするわ。あなたたちが美しい心を持ち続けている限りはね」
了
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