【SS 1月1日】鉄腕アトムの日
【今日は何の日ショートショート】- 鉄腕アトムの日
1963年(昭和38年)のこの日、フジテレビで『鉄腕アトム』のテレビ放映が開始された記念すべき日です。この鉄腕アトムを見て育ちロボット分野へと進んだ人もいたそうです。それだけ、当時の少年たちにとってインパクトのあるそしてもしかしたら実現できるのかもと思わせるアニメでした。
鉄腕アトムはこの後四年間に渡り放映され続け、その後カラーとなり放映が続いたようです。漫画家 手塚治虫氏の代表宅品です。ちなみに、鉄腕アトムの誕生日は四月七日だそうです。
【SS】ロボット
誰しもがロボットと一緒に生活する日を想像していた。心の中には鉄腕アトムみたいに本物の少年のように振る舞ってくれるロボットができるといいなと思っていた。
次第にいろんな分野でロボットは開発され、テクノロジーの発展に寄与して来た。最初は単純な作業を代替するロボットだったが、プログラミングが可能になると複雑な動きのロボットが世の中に登場した。例えば、回転寿司で握りを製造するロボットもその一つだろう。
もちろん、自動車の組み立て工程の多くの作業も人からロボットに代わり生産効率の向上に寄与して来た。家庭用としてはソニーからリリースされた犬の形をしたアイボが記憶に残っている人もいるだろう。その後、アバターとしての機能などを備えリモート時代で活躍するロボットやドローンのような分野まで出現して来ている。体の不自由な人の助けになっていることは素晴らしいことだ。
このようにロボットは大きく分けて産業用と家庭用に別れて発展して来た。我々の生活の身近にロボットを感じられる時代に入ったわけだ。そのうちに人間の普段の生活でもロボットの存在は欠かせないようになるだろう。
ロボットに類似するものとしてアンドロイドやサイボーグという言葉もある。アンドロイドは人間と見分けがつかず自律して考え行動することができる存在として映画などでは登場するが、もしそうなったら恐怖かもしれない。隣に引っ越して来た来た人が実はアンドロイドだったとしたらどんな近所付き合いになるのか想像もできない。小説としては成り立つのだろうがちょっと気味が悪い。また、サイボーグ、つまり一部機械を取り入れた改造人間で人間の何十倍もの能力を身につけている存在。昔でいえばサイボーグ009だ。この存在も同様に怖いと思ってしまう。
できればロボットとわかる形で人々の生活を助けてくれる方が気持ちがいいのではないだろうか。割り切ることもできるし、ロボットとしての認識もできるのだから。
そういえば、ディズニーランドには「変なホテル」というロボットホテルが登場しているが、このホテルの受付の女性はロボットなのだろうかアンドロイドなのだろうか? 完全に自律していないと思うのでロボットと定義していいように思うが、遠目で見ると人間そのものに見えてしまうので不思議な感じはする。
いやはやなんとも混乱しそうな世界になりつつあるなという感じがしてならない。私も数年前に今の場所に引っ越して来たのだが、隣の人が気になって仕方がない。たまにすれ違うときは何か変なものを見る目で振り返られる時もあり、ちょっと気持ちが悪い。廊下の掃除はすでにロボットに置き換わって自動で隅々まで綺麗にしているし、一階にあるコンシェルジュはすでにロボットに置き換わってしまった。どうやら目の部分に生命センサーを持っているらしく、人間と検知した人に向かって挨拶をするようにプログラミングされているらしい。なので、ロボットが目の前を通り過ぎても挨拶しないのである。技術の進歩は素晴らしいものだ。
さて、今日は電池の予備がなくなってしまったのでマンションの前のスーパーに買い物に行かなければならない。一階までエレベータで下りてコンシェルジュの目の前を通ってマンションの外に出る。いつものお決まりのコースだ。一ミリも違わないルートで移動していく。そしてコンシェルジュの前では必ず声をかけていく。それが私の習慣だ。習慣を崩すことはない。
「こんにちは」私は顔をコンシェルジュの方に向けて挨拶する。
「・・・」いつものことではあるが、今日もコンシェルジュは無反応だった。
了
🌿【照葉の小説】今日は何の日SS集 ← 記念日からの創作SS
🌿【照葉の小説】ショートショート集 ← SSマガジンへのリンク
🌿【照葉の小説】短編以上の小説集 ← 電子出版を含めた小説集
🌿【照葉の日常】日々の出来事 ← 日々の出来事、エッセイ
☆ ☆ ☆
いつも読んでいただきありがとうございます。
「てりは」のnoteへ初めての方は、以下もどうぞ。
🌿松浦照葉の販売中の電子書籍一覧
🌿松浦照葉のプロフィール
🌿松浦照葉の毎日更新掲示板
#ショートショート #創作 #小説 #フィクション #今日は何の日ショートショート #今日は何の日
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければチップによるご支援をお願いします。皆さんに提供できるものは「経験」と「創造」のみですが、小説やエッセイにしてあなたにお届けしたいと思っています。いただいたチップは創作活動費用として使わせていただきます。