【SS】噛ませ犬ごはん #毎週ショートショートnote
1/29-2/4 お題 噛ませ犬ごはん 410文字
「ジョージ、もう止めて。試合に出るのは」
「これで最後だよ、マリア。今回はファイトマネーを弾んでもらったし、今回で終わりにするよ」
まだベルトを賭けたボクシングの試合ではない。新進気鋭の鳴物入りで順調に勝ち星を上げ、負け知らずで試合をこなしている選手が相手だ。スポンサーは必ず世界チャンピオンになる選手だと言うことで育成に力を入れていた。
そんな選手を相手に、元バンタム級チャンピオンで怪我をしてベルトを失い、その後は連敗しているジョージに試合の話が来た。負けても十万ドルのファイトマネーを出してくれると言う。破格の条件だったが、明らかに噛ませ犬だった。
試合一ヶ月前の減量に入る前、ジョージとマリアは所属ジムの会長から食事に招待された。普段では入ることの出来そうにないレストランでの食事を二人は楽しんだ。
ジムの会長は対戦相手のジムの会長に電話をしていた。
「噛ませ犬ごはんを食べさせましたよ。これで試合の契約はOKです」
了
410文字
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