【ファンタジー】ケンとメリーの不思議な絆#47
第八章 未来への希望
運命の出会い
「ええー、あなたがこのワイン工場のご主人だったんですか。若いのでびっくりしました。私はメリーさんのワイン工場というのを探しながらやって来たんです。母から聞いていたので」
「いやいや、両親から引き継いだばかりで、両親の指導を受けながら経営してるだけです。まだまだこれからですよ。よかったらどうぞ、休憩でも見学でも何でもしてください。遠慮なんていりませんよ。僕がここの主人になる前はここはメリーのワイン工場だったんですよ。メリーは僕の母なんです」
「ええー、そうだったんですか。びっくり。じゃあ、私は目的地に着いたってことなんですね」
「その通り。ここがあなたの目的地のようですね」ケンは微笑みながら答えた。
「わー、嬉しい。なんか運命を感じてしまいました。実は結構疲れてきていたので休憩したいと思っていたところなんですよ」
女性は、ぺろっと舌を出して、助かったという気持ちを全身で表し、ほっとした喜びを表していた。歩いて来たことによる額から流れる汗すらも輝いて見え、ケンは眩しさを感じると同時に、運命すら感じ始めていた。
「どうぞ、こっちで休んでください。今ワインを持ってきますよ」
「ありがとうございます。突然来てしまった上に、もてなしまで受けて申し訳ありません。でも、私ここのワインが大好きなんです。母の遺伝子がそうさせたのかもしれません」
「それは良かった。この辺りは国外から来られる人は、ほとんどいないので、こうして出会った時にはお話を聞きたいのですよ。少しお待ちください」
「はい」女性はキョロキョロと周りを見回しながらケンを待った。
ケンの両親も日本人がまたしてもここまでやってきたということで挨拶に出てきた。ケンと女性の話は、家の中にいても筒抜けに聞こえていたので話したかったようだ。日本からということで気になっていたようだった。
「ほぉ、これはまた可愛い娘さんだ。中でくつろいでもらったら」
「本当ね、私たちの青春時代を思い出す様だわ。ようこそ遠い所まで」
メリーは、話しながら妖精の言葉を思い出していた。『この人のことだったのかしら。年もケンと近いように見えるし、もしかしたらそうかもね』
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