見出し画像

【SS】消しゴムの顔 #毎週ショートショートnote

6/5-6/11  お題 消しゴム & 顔 410文字


 世界で初めて鉛筆が世に出たのは1500年代、そしてかなり遅れて1770年になると天然ゴムで鉛筆の文字が消えることがイギリスのプリーストリーという化学者によって発見された。それが消しゴムの始まりだった。

 日本では大正時代から本格的に消しゴムが作られ始め、昭和に入ると天然ゴムに変わりプラスチックを原料とした日本製で世界初の消しゴムが世の中に出た。まさしく日本製が世界をリードした瞬間だった。プラスチック製消しゴムは、瞬く間に消しゴム業界の標準となっていった。そう、まさしく消しゴムの顔になったのだ。

 その後多くの時が過ぎた。世の中から紙と鉛筆は消えつつあった。世界中で環境保護の政策を筆頭に木材の伐採は極端に制限された。同時にプラスチック製品も制限がかかり、文房具業界は厳しい方向転換を迫られていた。小学生はタブレット1台を持って学校にいくようになり、教科書は全て電子化された。

 そして消しゴムの顔はシリコンに代わった。

410文字


以下の募集への参加です

☆ ☆ ☆
いつも読んでいただきありがとうございます。
「てりは」のnoteへ初めての方は、以下もどうぞ。

#毎週ショートショートnote #小説 #創作 #ショートショート #シリコン  

いいなと思ったら応援しよう!

松浦 照葉 (てりは) よろしければチップによるご支援をお願いします。皆さんに提供できるものは「経験」と「創造」のみですが、小説やエッセイにしてあなたにお届けしたいと思っています。いただいたチップは創作活動費用として使わせていただきます。

この記事が参加している募集