2月19日 天地の日 【SS】平たい星
【今日は何の日】- 天地の日
今日は、ポーランドの天文学者で「地動説」を提唱したニコラウス・コペルニクス(Nicolaus Copernicus、1473~1543年)の誕生日です。
当時主流だった地球中心説(天動説)を覆す太陽中心説(地動説)は、天文学史上最も重要な発見とされました。かなりショッキングな影響を与えたことでしょう。
【SS】平たい星
「みなさ~ん、今日は銀河系での太陽を中心に惑星がその周りを回っているということを発見した地球のコペルニクスという人の誕生日ですよ。彼は、当初地球という星を中心に世界が回っているということを否定して太陽を中心に回っているのだと言った人です。みなさんはどう思いますか」
「先生、地球っていうのは丸いんですか、平らなんですか〜」
「良い質問ですね。地球は丸いんですよ〜。はい、こちらの天体図を見てみましょう。銀河系に存在する星はすべて丸いんです〜」
「先生、丸いってことは下の方に住んでいる人はいつも逆立ちしてるんですか〜」
「ふふ、そう思いたくなるわよね〜。でも違うのよ。普通に立っているのよ。不思議でしょう。それが引力というものなのよ。引っ張られているから丸い星でも中心に向かって立っていられるのよ。だから上とか下とかって感じないのよ」
「えー、なんか分かんないよ〜。じゃあさ〜、丸い地球をずーっと歩いていくと知らない間に元の場所に戻るのかなぁ」
「そうね。途中に海があるし、すっごい距離があるから歩いていくことはできないけれど、もし可能だったとしたらそうなるわね。丸い地球を歩いたとしても、歩いている人は丸いと感じることは無いのよ。大きいから」
「なんか、頭の中がこんがらかってきたよ〜。じゃあさ、鳥さんたちはどうなのかなぁ。絶対反対側に行ったら落ちちゃいそうだけど」
「そうよね〜、でもね。鳥さんも落ちないで何処の場所でも同じように飛べるのよ。それに魚さんも同じで海の水はこぼれないから泳ぎ続けられるのよ」
「じゃあさ、地面をずっと掘って反対側に行こうとしたら、真ん中を過ぎたら頭の上を掘らないといけなくならないのかな」
「そうね~。実際には地面を掘って反対側には行けないけど、そうなるかも知れないわね。先生も分からないわ」
「え〜、先生なのにわかんないの〜。変なの〜」
「そうね~。先生も行ったことが無いからわからないのよ。今度調べておくから、それまで待っててね」
これはある小学校の授業の風景だった。素朴な小学生の質問は意外と大人を困らせるものである。この後も、小学生の疑問は更に続いた。
「へ〜、そうなんだ。じゃあ、なぜ僕たちの星は平たいんですか〜、先生」
ここは、地球ではなく、地球から数億光年離れた場所の惑星である。なぜか地球は宇宙空間では何処にいっても有名であり、注目されている惑星だった。なので、遠く離れた惑星の教科書にも登場していたのである。地球は丸くてそこに住んでいる人は中心に向かって立っていられると教えられた子どもたちは、自分たちの住んでいる星についても疑問を持ち始めた。子どもたちは、自分たちが住んでいる星は平べったい形をしていて反対側には誰も住んでいないと教えられていたのだ。しかもこの星の端っこは滝になっていて海の水が反対側に向かって流れ込み、反対側は水槽のようになっているだけだと教えられていた。
自分たちの星が平らだと教えられた子どもたちは、地球の話を聞いて純粋に疑問を持った。自分たちが住んでいるところは本当に平らなのかと。宇宙ではすべての星が丸くなるのではないかと思ったのだ。先生は静かに語り始めた。
「私達が住んでいるこの場所が誕生する前は、5つの惑星が存在していたのよ。4つは東西南北のそれぞれの宇宙空間に浮かんでいたの。そしてもう一つ、横並びになった4つの惑星の真ん中の下の中心の位置にもう一つの別の惑星もあったの。お互いに引っ張り合ったり押し合ったりするための力が作用して動くことなく安定していたのよ。その後、4つの惑星の間に宇宙の塵が集まり始めて、東西南北の4つの惑星に引っ張られている宇宙空間で、その間に生まれた惑星は丸くならずに平たくなってしまったの。そして、まるで平たい大き板を安定させるかのように、この星の真下の惑星は私達の星を押し上げていたのよ。それが私達の星。だから私達の星では、反対側に行っても逆さまになることは無いのよ」
「なんかよく分からないけど、僕たちの星はやっぱり丸くないってことですか〜」
「そうなのよ。私達の星は平らなのよ。反対側には陸がありません。海だけです。そして東西南北のどの方向に行っても、端っこは滝のようになっていて陸は無いのよ」
宇宙の星のことについて学ぶ最初の授業の時は、自分たちが住んでいる星は平らなのに、他の星はみんな丸いということを初めて知らされる。そして、そのことが宇宙への興味をそそることとなり、小学生は宇宙飛行士を目指してより一層勉強するようになっていく。いつの日か地球という惑星に行ってみたいという強い願望を抱くようになるのである。
了
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