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1月29日 昭和基地開設記念日 【SS】極寒の秘密基地

【今日は何の日】- 昭和基地開設記念日

南極大陸で「昭和基地」が開設されたのが、1957年1月29日でした。まだ照葉も生まれていません。昭和基地は天体・気象・地球科学・生物学の観測を行う施設として建設されました。木造プレハブでミサワホーム製が多く使われているそうです。

置き去りにされた、タロとジロの生存が確認されたり、観測船宗谷が氷に閉じ込められてソ連船に助けられるというドラマもありましたね。タロとジロは映画にもなりました。


【SS】極寒の秘密基地

 南極には多くの国が基地を作り気象観測を中心に実施し連携しているのは周知の事実である。時折ドキュメンタリー番組でその活動が取り上げられたりしてはいるが、一般の人からすれば身近な存在では無いだろう。

 南極の昭和基地におけるカラフト犬のタロとジロが置き去りにされ、生存していたことで「南極物語」という映画にもなった。しかし、不思議に感じたことはないだろうか。どうやって生き延びたのだろうかと。自ら繋がれていたロープを噛み切って生き延びたことで美談として映画化されたわけだが、果たしてあの極寒の地で生き延びることが本当にできるのかと疑問を抱いたりしたことはないだろうか。

 この記事の読者だけに、今だから明かそう、その真相を。

 南極の昭和基地が建設される時、実はその地下深くでも工事が進行していたのである。そう、地下秘密基地が作られていたのだ。地下に作られたのは活動を秘密裏にするためであり、地上の昭和基地でカモフラージュできるため、衛星からの映像や熱源の感知レーダーからの検知を避けることができる狙いもあった。

 果たして地下の秘密基地ではどんな活動が行われているのか。気になるところである。この地下秘密基地における活動の目的は二つあった。

 一つは、生存環境研究である。地上で人類の生存活動が困難になった場合、地下だけで生存していくための研究、つまり太陽光に頼らない生活の研究である。これは、地上で継続して発生している戦争の回避や放射能の影響の回避、そして異常気象による影響の回避をして生活できる環境を地下に作るということを目的としている。主として、食料に対する解決策を見つけることが第一段階として研究されていたのである。太陽光に変わる人工の光での植物育成、動物飼育、魚類の養殖が行われ、実際に研究員たちはそれらを食べることで生活しているのである。

 二つめは、宇宙開発である。反重力装置の研究とともに、宇宙船の開発をするための研究室が作られていたのである。生存環境研究エリアの更に下に構築され、海底までのトンネルも同時に作られ、水平にロケットを発射する装置まで作られていた。一旦海底に進んだロケットが南極から遠い海面を通り宇宙を目指して飛んでいくことが想定されている。その際に反重力装置を利用して燃料の大量消費を抑える技術を同時開発し始めていたのだ。ゆくゆくは、日本の宇宙開発はすべて南極の地下に移行してしまう予定だそうだ。だが、まだ反重力装置の目処が立っていない。

 こんなことが秘密裏に進められているのが昭和基地の下に隠されているのである。話を戻そう。タロとジロはどうやって生き延びたのか。懸命なる読者の方は、薄々、勘づかれていることだろう。地下の生存環境研究エリアで収穫された人間用の食料の一部を地上のタロとジロにも与えていたのだ。他にも犬は残されていたのだが、食料を与え続けられたのはタロとジロだけであり、犬として極寒の環境で生き抜いていくための脂肪の補充に役に立つのかの実証実験だったのだ。

 結果として、タロとジロは筋肉が減少することにより多少痩せては行ったのだが、しっかりと体内の脂肪を作ることができ、次の地上隊員が到着するまで生き延びることができたのだった。もちろん、地下の生活も問題なく継続しており、肌の色が透き通るような白になっていること以外は全くの健康体を維持することができている。これは、極寒の地であるためウィルスなどが蔓延しにくい状態、しかも地下ということで無菌室に近い環境を維持できていることも大きな要因だったのかもしれない。ちなみに、地下エリアの空気は、深層の海水を汲み上げ化学分解して生成しているので、地上からの空気供給を必要としない環境も実現している。

 こんな環境が南極地下で構築され、粛々と活動は継続している。ただ一つの問題は、一度この地下に入り生活し始めた人は、二度と地上に出ることは許されないということだった。それは、生涯を地下で研究生活をし、地上生活者の平均寿命と比較するためのデータ収集が必要だったからに他ならない。すでに数十年という時が過ぎ、地下で死亡する者も多く発生している。同時に地下で生まれ育ち、地上を知らない人も生活している。地下で生まれ地下で死んでいく人のデータが収集され、平均寿命や病歴、体型、知識レベルなど地上のデータの値を凌駕した時、この地下秘密基地の存在は公にする計画になっている。

 ただ、今の所、公にされる目処は、まだ立っていない。


※ 内容はすべてフィクションです。


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