【SS】やってしまった
最近は、スーパーで売っているパック入りお寿司が馬鹿にできない。ちょっとシャリの量は多いなと感じるものの、食べると「うまい」と思えるものが増えてきた。このまま行くと寿司屋は商売あがったりになるかもしれない。(そんなことはないかな😊)
などとどうでもいいようなことを考えながら、レジカゴに持参の保冷バックをセットした中に、ちょっ大きめのパックのお寿司を放り込もうとした。ただただ、真っ直ぐに一番底に静かに横たわるように入れようとした。しかし、保冷バックに対してお寿司パックの幅がギリギリの大きさ。頭の中でちょっとだけ不安がよぎった。すると、端っこの方が少し保冷バックの壁に引っかかったような気がしたその時。夢にも思わなかったことが起こって思わず天を仰いだ。
なんと、お寿司パックが垂直に立っている。まるで気をつけをするみたいに。当然、中に入っている握り寿司は。。。描きたくない。見たくない。知りたくない。
引力には逆らえなかった結果がそこにはあった。
そのままでいいわけがない。透明の蓋の部分は向こう側を向いている。そーっと引っ張り上げて、静かに水平に戻した。三分の一くらいの隙間が手前にできていて、お寿司同士は、鮨詰め状態とはこういうことかと思うくらいおしくらまんじゅうをしていた。じっと見つめ、仕方ないので、そのまま買って帰った。
私の良くできた妻は、パックのお寿司を一つずつ丁寧に取り出し、四角いお皿に綺麗に整列させていった。それまでおしくらまんじゅうをしていた鮨詰め状態の寿司とは思えないほど余裕を持って優雅に並べられていった。
私は、垂直になった時の記憶を意識的に除去して、マグロの握りをパクリと口に運んだ。美味かった。お寿司の味わいを追いかけるように飲んだ焼酎のロックが喉を通っていく。最高の瞬間だった。
お寿司、バンザイ🌿
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