【天売島・焼尻島】48年ぶりの島時間。留年と「生徒理解ノート」が繋いでくれた、私の教員人生の原点
こんにちは、オノディです!
2026年7月27日、私の教員としての人生が始まった原点である「天売島(てうりとう)」と、その隣にある「焼尻島(やぎしりとう)」を訪れてきました。


自転車で島を一周しながら、流れるのどかでゆったりとした空間は、48年前とまったく変わっていませんでした。私の教員人生のスタートは、今振り返っても本当に面白い「偶然と人情の繋がり」によって開かれたものでした。
今回は、その波乱万丈だった私の教員人生の原点の物語をご紹介します!
【挫折からのスタート。ゼミの留年と、教育実習を断られた過去】
私が教員を目指すことになったきっかけは、決してエリート街道のようなものではなく、挫折から始まったものでした。
大学3年のとき、自分の人間としての未熟さが原因で、ゼミの単位を落として留年してしまいました。大学4年生を2回やることになり、時間だけができました。親に対して本当に申し訳ないという気持ちから、「それならちゃんと教員免許を取るから、もう1年大学に行かせてほしい」と頼み込んだのが、私の教師への道のスタートでした。
ところが、大学5年になり教育実習を受ける段階になって、またしてもハプニングが起きました。
普通は自分の出身高校(北海道旭川市)に教育実習に行くのですが、私の連絡が遅くなってしまったのです。元担任の先生に慌てて連絡したものの、「今頃言ってきてももう遅い。ダメだ!」と断られてしまいました!
行き場を失った私は、たまたま当時テレビドラマや映画で観た「島に行く熱血先生」の姿に憧れを抱きました。
「そうだ、島に行こう!」
そう思い立ち、知人の元校長先生に手紙を書いて相談したところ、北海道の離島である「天売島」の中学校を紹介していただき、2週間の教育実習をさせていただけることになったのです!
【天売島での挑戦。毎日書き続けた「生徒理解ノート」】
そうして私は、天売島で下宿をしながら、天売中学校での教育実習に入りました。
初めての教育実習で緊張していましたが、とにかく生徒たちのことを深く知りたいと考え、実習期間中に生徒全員の毎日の様子をノートに記録し続けました。
「今日の生徒はこうだった」
「あの子はこういう表情をしていたから、きっとこんな気持ちかもしれない」
とにかく生徒たちとよく話し、その日の出来事や表情を一冊のノートに書き留めたのです。下宿先でも、若い先生方から生徒のことや島の生活についてたくさん教えていただきました。
実習の最後に、私はその「生徒理解ノート」を担任の先生に手渡しました。このノートが、私の人生を大きく変えることになります!
① 教育局長との奇跡の出会い
実習中、たまたま留萌教育局長が中学校の視察に訪れました。その際、校長先生と教頭先生が「今、教育実習に来ている子が、面白いノートを作っているんですよ」と、私の書いた生徒理解ノートを教育局長に見せてくださったのです!
②「教員採用試験を受けなさい」という言葉
ノートを読んだ教育局長は私を大いに褒めてくださり、「昨年まで北海道は社会科の教員採用がなかったが、来年はあるから、今年の試験を受けなさい」と勧めてくださいました。私は就職試験を受けて普通に企業に勤めるつもりでしたので、教員採用試験を受けるなど夢にも思っていませんでしたが、この一言で挑戦する決意を固めました!
③ ギリギリで繋がった願書提出のドラマ
しかし、その時点で試験の募集はすでに始まっており、締切まで数日しかありませんでした。当時はメールやファックスなどありません。天売島から東京の大学へすぐに電話をし、事情を話してなんとか速達で調査書を実家(旭川)に送ってもらい、親に締切ギリギリの日に直接出願してもらい、滑り込みで提出が間に合いました!
もしあの時、出身高校での実習を断られていなければ、天売島で教育局長にノートを見ていただくこともなく、教員採用試験を受けることも、教師になることもありませんでした。私の教師としての第一歩が、最北の礼文島にある高校への赴任から始まったのも、すべてはこの天売島の経験があったからこそです!
【48年後の島時間と、次代の子供たちからのお土産】
今回の旅では、天売島を自転車で一周し、下宿(納屋)や中学校(新しい)、高校(昔のまま)の建物を眺めながら、当時の実習中の日記やアルバムの写真を見つめ、思い出に浸る温かい1日となりました。


天売島の思い出を胸に、隣の「焼尻島」にも渡り、同じように自転車で島を一周してきました。
そこで、たまたま山梨県から来ている「南アルプス子どもの村小学校」の生徒たちがキャンプをしている現場に遭遇しました!道路ですれ違いざまに元気に挨拶を交わし、島の大自然の中で生き生きと動く子供たちから、たくさんの元気を分けてもらいました!

48年前も、今も、島に流れる時間は優しく、人と人との温かい心の繋がりを思い出させてくれます。
今回の天売島・焼尻島への旅で得た気づきは、以下の3つです!
① 挫折や遠回りは、新しい出会いの準備期間である
留年や実習先の拒絶がなければ、私は天売島に辿り着きませんでした。目の前の壁は、新しい扉を開くきっかけになります!
② 目の前の人に全力で寄り添うことが、未来を切り拓く
ただ一生懸命に生徒たちのことを考えて書いたノートが、私の教員としての道を開いてくれました。打算ではなく、目の前のことに誠実に向き合う大切さを改めて学びました!
③ 島時間は今も昔も、人の心を温かく包んでくれる
48年経っても変わらない離島の風景と人々の温かさは、慌ただしい現代社会を生きる私たちに、何が本当に大切かを教えてくれます!

私の人生のすべての始まりである天売島に、そしてそこで出会ったすべての人々に、改めて心から感謝する素晴らしい旅となりました!
