【NFT】ordinalsの概念が、ETHの世界にやってきました
はじめましてのヒトは、はじめまして。
いつもの皆様、こんにちわ。
大葉さんです。
前回のお話
はい、掲題でネタバレしていますが、ordinalsの概念がETHの世界にやってきました。なんでそうなっちゃうのかは正直、ワタクシの理解を超えているのですが、来ちゃったのは事実です。最近ずっとガス代が高い理由のうちの一つがコレ。
今回も最初に立場を明記しておきますと、ワタクシはordinals反対派の立場です。ゆえに、ワタクシの偏見をうまくフィルタリングした上で、内容は各自で噛み砕いて理解してくださいね。
それでは行ってみよ〜
なぜこの記事を書いたのか?
ordinalsの概念がETHの世界に上陸して来たので、周知するためです。
動機があまりにも「くだらない」のですが「くだらなさすぎるが故に」流行ってしまいました。memeに全力で乗っかっるのは、典型的な海外NFTプレイヤー(※not NFTアート)のスタイルなので、仕方なし。多様性、多様性。
現実問題として、ガス代の高騰やチェーンへの負荷が発生しており、一部のサービスがダウンしたりもしています。「起きてしまったものは仕方がない」ので、何故それが発生したのかだけでも、日本語でまとめておきます。
この一連のブームが今後どうなっていくのかは、現時点では不明です。見守りましょう。
■いったい何が起きたのか?
11月中頃から、ETHアドレスに互換性のあるチェーン(EVM chain)の多くで、Insriptionsのトラフィックが劇的に増えました。
Inscriptions are responsible for ~90% of transactions on many EVM chains this week.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
Is this just another crypto FAD? Or are inscriptions actually genius, and here to stay long-term?
To find out, I spent the past few days exploring them.
Here's everything I learned: pic.twitter.com/eztluFV1sH
詳しくは上記のPostに書かれているのですが、内容が英語なので、ピックアップして解説していきます。え、怪しい人のツイートじゃないのかって?
More insights from @jarrodWattsDev:
— Polygon (Labs) (@0xPolygonLabs) December 19, 2023
https://t.co/zz71WxtaTx
Polygon公式からの紹介POSTなので、信憑性は高いです。ワタクシも、ここから知りました。
Jarrod Wattsさんは、自己レスでOridnalsの歴史やEVM版Ordinalsの仕組みについて語っています。凄く勉強になるので、時間があれば、返信を含めてオリジナルPOSTの英文を翻訳して一読することを強くお勧めします。
■復習:Ordinalsの概要
The Bitcoin blockchain doesn't support smart contracts; meaning there's no way to create tokens such as NFTs on the Bitcoin network.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
That is until earlier this year, around April 2023, when something called Bitcoin "Ordinals" started to gain traction. pic.twitter.com/BbXZnysaPU
To summarise Bitcoin's story:
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
- It doesn't support smart contracts; so, no NFTs
- Inscriptions created a way to inscribe each Satoshi with metadata, essentially enabling NFTs.
- The satoshis are uniquely identifiable using ordinal numbers, hence the name "ordinals"
まとめツイートを翻訳します。
Bitcoin blockchainはスマートコントラクトをサポートしていないので、NFTのようなトークンを作る仕組みがありません。
Inscriptionsはsatoshiとメタデータを紐づける方法を作り上げることでビットコイン上でNFTを作ることの成功しました。
メタデータと紐づけるsatoshiにはユニークな番号が付与されます、これをordinalsと呼びます。
賛否両論ありますが(※ワタクシは否定派ですが)「Bitcoinのない仕組みを付与するために、新しい仕組みが必要なので作り上げた」という点においては、ordinals/Inscritionsは必要だったのかもしれません。
既存合意承認プロセス(BIPs)をすっ飛ばしたし、根拠となる技術名もETHから丸パクりしたし、トランザクション使いすぎて送受信を詰まらせてますし、それに対して「マイナーの利益が向上したから私たちは悪くない」と開き直ったりしていますけど、結果的にBitcoinに新機能を実装したという点は素晴らしいと思います(※繰り返しますがワタクシは否定派)
■EVM版Ordinalsのはじまり
On Bitcoin, this gained traction around April 2023.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
Now, let's fast forward to November 16, 2023.
When ordinals started getting created in the EVM world.
2023年11月16日に、ETH互換のEVMにordinalsが移植されたようです。
Bitcoin has no smart contracts, so by inscribing metadata into Satoshis it added essentially added a new use case to the network.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
Ordinals act as a new feature for Bitcoin enjoyoors.
But, the EVM *does* support smart contracts...
So, how do inscriptions work?
ビットコインにはスマートコントラクトが無かったため、NFTを実装するためにInscrptionsの仕組みを組み込まなければいけませんでした。
EVM互換チェーンは、スマートコントラクトを持っています。では何故InscriptionsをEVMチェーンに組み込むのでしょう?
Inscriptions are being used to mimick NFTs and fungible tokens, such as ERC-721 and ERC-20 tokens.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
But why? Why not just use smart contracts?
The key reasoning behind this is that it's *much* cheaper in gas fees to use inscriptions compared to interacting with smart contracts.
Inscriptions on the EVM involve sending a transaction, often to yourself, and having that transaction include some calldata.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
Since the transaction typically doesn't involve any operations for the EVM to handle, other than a simple transfer, it's significantly cheaper.
「ガス代が安くなるから」です。以上です。スマートコントラクトを使わない分だけ、ガス代が安くなります。以上です。
■EVM版Ordinalsと、スマートコントラクトの違い
The difference between this and typical NFTs?
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
- Inscriptions: Make you submit a transaction containing the token metadata and your action; noting down that you "pretended" to do it
- Smart contract NFTs: Actually transfer the NFT to your address. Which can be proven on-chain.
The key differences here:
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
- Inscriptions: you note down what you've pretended to do, such as mint or transfer the tokens.
- Smart contracts: The EVM executes your smart contract functions and actually performs the specified actions such as mint/transfer with on-chain rules.
The argument *for* inscriptions is that all of your "pretend actions" are stored on-chain in notes in a decentralized manner
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
The calldata is a built-in feature of EVM transactions and is stored forever. So, technically, anyone can permissionlessly rebuild this chain of events.
Unless you're going to run your own indexer to keep track of all inscription transactions, you'll be relying on a centralized API to serve this data to you.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
By buying an inscription token, you're likely relying on a centralized service to show you the data it has indexed.
InscriptionsはBitcoinと同じ実装なので、ブロックチェーン上にトークンメタデータを埋め込むだけです。実際の相手にNFTを送るわけではありません(したがって、メタデータが紐づいたsatoshiの送信元を、最新のブロックチェーンからずっと遡っていって、辿り着いた最後のブロック(=Inscriptionsを刻んだブロック)を探し出し、そのメタデータを読み込む動作をする専用のWalletが必要です)
スマートコントラクトNFTは、実際にNFTを送信するので、現在のアドレスの保有者の保有状況を確認すれば、表示可能です。
■結論
Summary: Yes, inscriptions are cheaper than using smart contract tokens.
— Jarrod Watts (@jarrodWattsDev) December 19, 2023
However, they're also reliant on off-chain indexers to "rebuild" the history of any given token.
You need to string together all the historical inscription transactions off-chain to get the current state.
EVM版 inscriptonsを使うと、ガス代が安いNFTを作ることができますが、それらを表示するためには特定のWalletを使う必要があります。
また、EVM版inscriptionsで作成されたNFTは、ERC-721/1155が表示できるマーケットプレイスでは「表示できません」なぜなら、ERC-721/1155で定義されたスマートコントラクトを一切使っていないからです。
■NFT作成時のガス代以外にメリットないのですか?
はい、ありません、ないです。Bitcoin版ordinals/inscriptonsにはNFT機能新規実装という大義名分がありましたが、EVM版は本当にガス代だけです。
さらに言えば、EVM版 inscriptonsを表示するための専用Walletの新規開発が必要です。少なくとも2023年12月現在のMetaMaskさんでは表示できません(今後、機能が追加実装される可能性はあります)
メリットとデメリットのバランスが取れていない、くだらないMEMEのようにおもえますよね。実際そうだと思うのですが、くだらないが故に流行ってしまっておりまして、EVMチェーンのネットワークの90%近くのトランザクションを使っています。
トランザクションが増えると、GAS代も増えますよね?
2023年12月以降、GAS代が30gwei以下になりにくい理由のうちの一つが、コレです。
■今後の展開(予想)
memeに全力で乗っかっる、いつもの海外NFTプレイヤー(※not NFTアート)のスタイルであれば2週間から1ヶ月でブームが収束するのですが、1ヶ月以上続いているので、なんからの形で残るんじゃないかなと思います。
ビジネス的な視点で言うと、コレが流行ったことによって専用Wallet開発、新規マーケットプレイスの立ち上げ等のニーズが出てきました。一定の利益は得られるでしょうし、チャレンジしてみるのも良いかもしれませんね(ワタクシはやりませんが)
ただ、ERC-721/1155を駆逐するムーブメントになるかと言われると、かなり疑問です。スマコンを使わないのであれば、ETH互換チェーンを利用する必要、全くないので。
しばらくの間はふたつの大きなマーケットが並行した存在することになります。そう、きっとGAS代は高いままで。
ETHの次期アップデートでSharding(シャーディング)が実装されるとトランザクションの処理能力が向上するので、スマコン版NFTのGAS代は安くなります。ただ、Inscriptionsがトランザクションを増やしている現状は変わらないので、全体的なGAS代が実際にどうなるかは未知数です。
現時点では予想しかできないので、実際どうなるかは、注意深く見守っていこうと思います。
■最後に
この人のツイートに強く共感しています。
今は、英語圏でボロクソに叩かれているけれど、COREチーム(主にブロックストリーム社)がビットコインを守ってきたというのは本当。
— 飯塚 友裕 - Codablecash Founder @ Crypto 魔界 (@iizuka) December 19, 2023
彼らがいなければ、今頃、ビットコインは存在してないんじゃないかというくらい、多大な貢献をした。
こうした悲劇はしっかり学び繰り返すべきでないと思う。
ビタリック氏にしてもそう。
— 飯塚 友裕 - Codablecash Founder @ Crypto 魔界 (@iizuka) December 19, 2023
ETHを今まで作り、盛り上げてきた貢献度は非常に大きいと思う。
ただ、クリプト市場では、そういった過去の巨大な貢献があっても、ユーザーから見た将来を潰すバーターをしてしまうと、一気に今まで、味方だったホルダーが敵に回ってしまう。
それを回避する仕組みが必要
忖度しろと言いたいわけではありませんが、少なくとも先人が築き上げた貢献に、一定のリスペクトを送る界隈であって欲しいですね。
「スマートコントラクト技術の全否定」は、個人的に、とてもとても悲しかったです。
以上です。
では!
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