「二番目の彼女にしてください」(3分)
【登場人物】
ノリコ(16)
友人 (16)
桐山先輩(18)
彼女さん(17)
〇教室、放課後
NA:恋は人を変える。
(主人公ノリコの声。以下同じ)
高校の放課後。窓際の席から何気なく
グラウンドを眺める女子高生、ノリコ
(16)。
グラウンドではサッカー部が部活中。
そのキャプテンがシュートを決める。
風が吹く。カーテンがなびく。彼女は
恋におちた。
ノリコ 「かっこいい」
その友人「やめときなよ」
ノリコ 「なんで」
その友人「桐山先輩、彼女いるよ」
〇後日、グラウンド、放課後
グラウンド。二人でフェンスの外から
桐山先輩を見にいく。
多数の女子たちがキャーキャー言って
いる。
その中にひときわ美人が佇んでいる。
友人 「あの人」
ノリコ 「なにが?」
友人 「彼女さん」
ノリコ 「……」
NA:恋は人を変える。
〇美容院
美容院。メガネをコンタクトにし、黒
髪を茶髪に、かわいくして綺麗になる。
ノリコ 「…よし」
〇校舎裏
桐山先輩を呼び出した。
桐山先輩「なに?」
ノリコ 「私、桐山先輩が好きです」
桐山先輩「俺、彼女いるの知ってるよね?」
ノリコ 「それでもいいんです」
桐山先輩「?」
ノリコ 「二番目の、彼女にしてください」
桐山先輩「…」
ノリコ 「ダメですか?」
〇河原
二人、手をつないでデート気分。
桐山先輩にメールが。それを見る桐山先輩。
桐山先輩「あ。ごめん、彼女迎えに行かなきゃ」
ノリコ 「うん。今日は楽しかった」
桐山先輩「じゃね」
別れ際にキスをする桐山先輩。去る。
ノリコはそれだけでうれしそう。
〇海
ノリコと友人がだべっている。
ノリコ 「でもね、私、二番目の彼女じゃなかっ
たの」
友人 「どういうこと?」
〇街のどこか(回想)
ノリコがあとをつけたら、桐山先輩は別の
女と会っていた。
ノリコ 「…」
NA:恋は人を変える。
〇モンタージュ
桐山先輩のあとをつける日々。
別の女と会ってる。
別の女と会ってる。
メールを見て、彼女にしたのと同じように
女にキスし、その場を去っている。
〇河原
ノリコと桐山先輩が手をつないでデート中。
ノリコ 「ねえ。本当は私は何番目の彼女?」
桐山先輩「どういうこと?」
ノリコ 「私、知ってるよ。ほかの女の子にも
『二番目』って言ってるんでしょ。『二番目』
はたくさんいるんでしょ」
桐山先輩「きみは二番目の中の一番」
ノリコ 「うそ」
キスする桐山先輩。許してしまうノリコ。
〇海(回想おわって)
友人 「だからやめとけって言ったのに」
ノリコ 「でも好きなんだもん」
友人 「別れないの?」
ノリコ 「…(涙目になってくる)」
友人、ウィルキンソンを出して彼女に渡す。
ノリコひとくち飲んで、炭酸のキツさに最
初は顔をしかめる。
二口、三口飲んで、すこしずつ落ち着きを
取り戻す。ぐびぐびのむ。
友人 「涙目は、ウィルキンソンのせいにしな」
ノリコ 「…やめとく」
友人 「つきあうのを? 別れるのを?」
ノリコ 「…」
友人 「どっちよ」
ノリコ 「もう決めた」
海に向かって走り出す。
友人 「だからどっち」
NA:恋は人を変える。
よかれ悪しかれ、人は決断するからだ。
私は、次の一歩を踏み出すと思う。
裸足で波とたわむれる二人。キャーキャ
ー言う。
ノリコはウィルキンソンを飲む。
炭酸キツくて涙目になって、でも笑う。
コピー:涙目は、ウィルキンソンのせいにしな。
ウィンキンソンタンサン、その上にのる。
