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脚本リライト2026-1: 応募原稿とリアリティ

毎年5月ごろ、自分のブログで脚本添削講座をやってます。添削からリライトまで、実際に読者の脚本(15分以内)を募り、プロレベルに生まれ変わらせるというイベントを脚本添削スペシャルと名付けて、もう10年ほどになりますかね。
せっかくなのでnoteにも公開して、創作クラスタのみなさんの役に立ちたいなあと思ったので、自ブログから転載します。
ちょうど今年の分が始まったばかりなので、リアルタイムの気分を味わえるかと思います。
それではごゆっくりご覧ください。大体10記事程度で完結して、最後には僕が書いたリライト版を掲載してくわしく解説するスタイルです。元原稿のどこがよくなくて、どこをどう直すとよくなるだろうか?と考えながら読むとおもしろいのではないでしょうか。
もちろん最後に出す僕の直し版も、古今東西でベストの直しとも限りません。より良いリライトができるとしたら、どう考え、どう直すのがいいんだろう?と考えるきっかけになるといいと思います。それでははじまりはじまり。


さっそく、
応募原稿を見てみましょう。

今年の応募作品は、れおさんの一本のみでした。
うーん、最近少ないのが続くねえ。

ボコボコにされるのがみんな怖いのかしら。
それとももうみんな卒業して、
プロとして頑張っているのかしら。
レベルに応じて添削するので、
気軽に送ってくれてもいいんだけどなー。
それとも、
「完成させることが出来るのは、全体の1割以下」
の法則があるのかしら。

まあ、ということで、
完成させる人は少ないのだとしたら、
その人を鍛えたほうが全体の幸せになるかもしれないので、
今回も一本組手をやりますかね。

と思ったら、空手ものでした。

以下に全原稿を載せます。(適宜拡大などしてご覧ください)

一応テキスト化しておきました。
===========================引用ここから

いじめっこ矯正カラテ道

 れお

 東京人ギライの大阪人いじめっこが、東京人
のいじめられっこに空手で弟子入りし、大会で
勝つ話


登場人物

榊ヒビキ(17)不良女子。関東人ギライの関
   西人。家が空手道場。

定本さと子(16)東京から来た転入生。黒髪
   ボサボサ。空手茶帯。

ヒビキ母(45)ヒビキの母。道場師範。
ヒビキ義父(38)ヒビキの義父。東京人。
サキ(18)榊道場の生徒。大会団体戦の先鋒。

友人 ヒビキの友人たち。
相手道場 大会での対戦相手
ヒビキ父(44)ヒビキの父親。

担任
審判


○学校、教室

   朝のホームルーム。けだるそうにイス
   に座り、制服を着崩してスマホをいじ
   る榊ヒビキ(17)。
   教壇横に立つ定本さと子(16)。
さと子「東京から来ました。定本さと子です。
 よろしくお願いします」
   スマホから目を上げるヒビキ。
ヒビキ「東京からやと……?」
   担任にうながされ、ヒビキの隣の席に
   つこうとするさと子。その机とイスを
   けっとばすヒビキ。
担任 「おい榊! 何をする!」
さと子「……」
ヒビキ「隣とかサイアクやねんけど。ウチ、
 東京モン大っ嫌いやねん。よろしゅう」
さと子「……よろしく」
   また始まったわ、とニヤニヤ笑って見
   ている友人たち。
友人1「髪やば。オタク? てか貞子やん」
友人2「よろしくなあ、サダ子ちゃーん」
   無言で席を戻し、座るさと子。
友人1「てかヒビキ、帰り映画行かん?」
ヒビキ「あかんねん。言うたやろ。ウチ稽古
 サボるとオカンがうるさいねん」
友人2「あーカラテやろ? ようやるわ」
ヒビキ「ウチかて遊びたいわー」
さと子「……」

○放課後、空手道場

   道着を着崩してやる気なさげなヒビキ。
   入り口に目をやり、驚く。そこに立っ
   ていたのは、道着姿のさと子。
さと子「東京から来ました。定本さと子です。
 よろしくお願いします」
ヒビキ「なんでサダ子がおんねん! 帰れ!」
ヒビキ母(45)「アホか! さと子ちゃん
 はなあ空手経験者なんやて。こっちでも続
 けたいいうてウチ入ってくれてんねんで!」
ヒビキ「納得いかへん。サダ子、経験者なら
 ウチと勝負せえ! アンタが負けたら、道
 場やめて出てき!」
ヒビキ母「バカ言うな! ええ加減にせえよ
 ヒビキ! すまんなあさと子ちゃん、気に
 せんでいて……」
さと子「いえ」
   髪をアップに縛り上げるさと子。目つ
   きの鋭さにヒビキが一瞬息をのむ。
さと子「いいですよ。やりましょう、勝負」
ヒビキ「言うたな?」
ヒビキ母「……知らんでもう。さと子ちゃん
 気いつけてや。ヒビキのスタイルはなあ」
さと子「問題ないです」
   礼をし、構えるさと子。礼もそこそこ
   に、崩れた構えのヒビキ。
ヒビキ「一本勝負やで!」
さと子「はい」
   開始の合図をするヒビキ母。喧嘩空手
   のスタイルで攻めるヒビキを綺麗な型
   で防御し、ヒビキの顔面に寸止めの正
   拳突きを放つ。圧倒され、思わず尻も
   ちをつくヒビキ。手を挙げるヒビキ母。
ヒビキ母「一本!」
ヒビキ「なっ……今のはナシや! 三本勝負に
 しよや……」
ヒビキ母「往生際悪いでヒビキ。やっぱさと
 子ちゃん強いなあ。さすが茶帯やねえ」
   はあ?と驚くヒビキ。
ヒビキ「段位持ちとかズルやん! 先に言え
 や!」
ヒビキ母「アンタが勝手に仕掛けたんやろ。
 自業自得や」
ヒビキ「……手加減されたってコトやろ。ふざ
 けんなサダ子! 本気でもう一本や!」
さと子「ムリですよ」
ヒビキ「なっ……!」
ヒビキ母「さと子ちゃんいれば今年の大会は
 優勝も夢やないで」
ヒビキ「今日入ったくせに大会レギュラーや
 と!? ウチも出してもらえたコトないの
 に! オカン、ウチも出してや!」
   呆れるヒビキ母。
ヒビキ母「何言うてんの。アンタ段位も取れ
 てないんやから……ああ、せや!」
   ヒビキ母、ポンと手を叩き二人を見る。
ヒビキ母「ほなこうしよ。ヒビキ、さと子ち
 ゃんに今日から教えてもらいや。そんで段
 位取れたら、大会出るん認めたるわ」
ヒビキ「なっ……東京モンに頭下げろ言うん?」
さと子「私はいいですよ」
ヒビキ母「ええ加減にしなヒビキ! どうす
 んの、大会出たいん? 出ないん?」
   ぐぐ……と歯ぎしりをしながら、その場
   にゆっくりとヒザをつき、土下座するヒ
   ビキ。
ヒビキ「……お願いします。ウチに空手教え
 てください……サダ……さと子センセイ」
さと子「わかりました。よろしくお願いしま
 す、ヒビキさん」
   ぐっとこらえるヒビキ。小さい声で。
ヒビキ「……東京モンにだけは負けん……!」

○翌日朝、学校

友人1「サダ子ちゃーん、おはよ……」
   にらみつけるヒビキ。
ヒビキ「師匠に失礼なコト言うなやボケ! 
 師匠、カバン持つっす」
さと子「そういうのいいです」
   唖然とする友人たち。
友人2「槍降るでこら」

○放課後、道場

   道着をきちんと直されたヒビキ。さと
   子と向き合う。
さと子「昇段試験は来月、大会は3か月後。
 それまでに、ヒビキさんの我流空手を伝統
 空手の型に矯正します」
ヒビキ「……師匠。空手『道』って何の意味が
 あるん? ……ですか」
さと子「タメ口でいいですよ」
ヒビキ「やって、フルコン空手は戦えるやん
 か。でも『道』って型だけやん。生きるの
 に要らんくない?」
   ふむ、と考えるさと子。
さと子「まず、実戦的という点では、完成さ
 れた空手道は、時に相手を攻撃せずとも倒
 せます。昨日のヒビキさんのように」
   バツの悪そうなヒビキ。
ヒビキ「東京モンは嫌味やなあ」
さと子「次に……目的ですが。美しさを極める、
 という楽しさがあると私は思います」
ヒビキ「美しさあ? そのボサボサ頭でよう
 言うわ」
ヒビキ母「ヒビキ!」

○道場、夜

   一人残ってサンドバッグを打つヒビキ。
   道場の戸が開き、ヒビキ義父(38)
   がそっと入ってくる。
ヒビキ義父「ヒビキちゃん、練習お疲れ様。
 夕飯とお風呂できてるから、そろそろ……」
ヒビキ「おおきに」
   さえぎるように言い放ち、義父の顔も
   見ず一人出ていくヒビキ。
ヒビキ義父「……」
   悲しそうな表情のヒビキ義父。
   ×   ×   ×
   父にミット打ちをしてもらう小学生の
   ヒビキ。
ヒビキ父(44)「いいぞヒビキ! 1、2、
 3、4!」
ヒビキ「オトン、次は組手やろうやあ!」
ヒビキ母「アンタたち、夕飯冷めるで!」
   ×   ×   ×
   色付きの帯を締めて得意げなヒビキ。
さと子「ヒビキさん、段位取得おめでとうご
 ざいます」
ヒビキ「ウチが本気出せばこんなモンや!」
さと子「前の型とは別人のようですからね」
ヒビキ「言うやんか師匠」
   書類を持つヒビキ母。
ヒビキ母「約束や。先鋒サキ、次鋒ヒビキ、
 大将さと子で空手道大会の団体戦、申し込ん
 だで」
ヒビキ「やったー! サンキュー、オカン!」
さと子「ところで、どうしてそんなに大会に
 出たかったんですか?」
ヒビキ「何でやろなあ……忘れたわ。それより
 師匠、今日も稽古お願いします! 手加減
 ナシでな!」
さと子「もちろん」

○大会会場

審判 「技あり一本! 合計、榊道場の勝ち
 !」
   ガッツポーズをするヒビキとサキ。
ヒビキ「よっしゃあ! やったなさと子、サ
 キ!」
サキ 「うん!」
ヒビキ「なんやさと子、テンション低いなあ。
 これだから東京モンは。こういう時はコレ
 やで、コレ!」
   手をパーにして顔の近くに出すヒビキ。
さと子「はあ……」
   恐る恐る真似するさと子。パチンッと
   ハイタッチするヒビキ、サキ。
   応援席に友人たちやヒビキ義父の姿。
   義父は古い横断幕を遠慮がちに持つ。
友人1「ええぞヒビキー!」
友人2「やったれー!」
ヒビキ「おー!」
   友人たちに手を振るヒビキ。義父の姿
   に気づくが、目を逸らす。
さと子「次の相手は……」
ヒビキ「聞いたコトない道場やなあ」
サキ 「ヒビキ大会見いひんからなあ。ココ、
 大会荒らしで有名やねん。反則スレスレの
 ラフプレーばっかで、ウチも去年やられて
 ん」
ヒビキ「なんやそれ。型の実力で勝てへんか
 ら力で勝つ気なんか。ダッサ」
さと子「……変わりましたね、ヒビキさん」
   ヒビキ、バツが悪そうにしながら照れ
   る。
ヒビキ「……空手してる時のアンタもなかなか
 やで、サダ子」
ヒビキ母「もうすぐ次の試合や。気合入れて
 きや!」
三人 「押忍!」

○試合場

審判 「先鋒、前へ。互いに礼!」
ヒビキ「サキ、かましたれ!」
   深呼吸をし、フィールドに入るサキ。
   相手道場が青、サキは赤。
審判 「始め!」
   構、間合いを取る相手とサキ。
サキ 「はああああっ!」
相手先鋒「やあああああ!」
   組み合い、投げられるサキ。
   退場時にニヤリと笑う相手先鋒。肩を
   押さえるサキ。
サキ 「肩いわしたわ」
ヒビキ「大丈夫か?」
さと子「ずいぶん攻撃的な人たちですね」
ヒビキ「ああして選手潰してイキってるんや
 な。おもんな」
審判 「次鋒、前へ!」
ヒビキ「さと子、勝ちは任しとき。サキの仇
 討ってくるわ」
   ×   ×   ×
   礼をするヒビキと相手次鋒。
審判 「始め!」
   向き合い、組み付く二人。相手次鋒が
   耳元でボソボソと話しかけてくる。
相手次鋒「丸なったなあ榊ヒビキ。聞いたで
 東京モンに弟子入りしたんやて? アンタ
 ここらで笑いモンやで」
審判 「離れて! 青、忠告1!」
相手次鋒「うーす」
   試合を見ているサキとさと子。
サキ 「組み合って分かった。あっちは全員
 格上やわ。弱いモンいじめて楽しんでんね
 ん」
さと子「今の忠告……相手に挑発されてました。
 このままのせられると……」
審判 「始め!」
   構えるヒビキ。
ヒビキ「弱いモンいじめとか……昔のウチやん
 け。クソダサイわ。自分に腹立つ……!」
   ガンガン攻めて反則スレスレの二人。
   ルールをよく知らず、友人たちが煽っ
   ていく。
友人1「ヒビキやれー!」
友人2「ぶちかましたれ!」
さと子「まずいです。煽られて型が崩れ……」
ヒビキ義父「ヒビキちゃん! 頑張れーっ!」
   義父の大声にハッとするヒビキ。
ヒビキ「……危な。血ぃ上ってたわ」
相手次鋒「あん?」
さと子「大丈夫! 今のあなたは……」
ヒビキ「もうあん時のウチやない! おらあ
 あああああっ!」
   吠えて正拳突きを相手の顔面で寸止め。
   相手、目を見開き尻もち。
審判 「そこまで! 赤、一本!」
   悔しそうな相手に手を差し出すヒビキ。
ヒビキ「どや? 師匠直伝の必殺技や。東京
 モンもわ悪ないわ」
相手次鋒「チッ……」
   ふりはらって礼をし、去っていく。
   待機場に戻って来るヒビキ。
さと子「相手にのまれずよくくやりました」
ヒビキ「……カーッとしてんけどな、声がして
 ん」
さと子「男の人ですよね? どなたですか?」
   ニッと笑い、指差すヒビキ。
ヒビキ「ウチのオトンや」
審判 「大将、前へ!」
   礼をし、試合開始。その瞬間、会場に
   響く大声で正拳突きを放つさと子。
審判 「一本! 赤の勝ち!」
   ワッと沸く会場。
友人1「サダ子強っ! やるやん!」
   戻ったさと子。
   ヒビキ、礼をし、タオルを差し出す。
ヒビキ「押忍! お疲れ様です、師匠!」
   フッと笑うさと子。
   手を挙げる。
さと子「そういうの、やめてください」
   ヒビキ、ニッと笑ってハイタッチ。

===========================引用ここまで


結構読むのがしんどかった。
なぜなら、僕は武術に詳しいので、
「これは空手を取材していない」と分ってしまうから。

漫画などで適当に読みかじった空手やカンフーや格闘技などの何かが、
区別できずに混じっている感じでしたね。

全体にも漫画っぽくて、
実写映画想定だと考えると、
解像度が低いなーと感じました。

もっとも、
空手の流派や組手は多岐にわたるので、
知らない人が調べるのはかなり難しいジャンルになっています。

一応こういうものは、
実在する何かをそのまま使うか、
ファンタジー空手にするかの二択があります。

ファンタジーにする線引きの度合いにも色々あり、
まともに拳が顔面に入ったけど血一つ流れないものから、
波動拳が撃てるものまで作りえます。
(例、ドラゴンボールの天下一武道会)

ただ一応「空手」と名乗るならば、
現実にある空手を知ってから、
嘘をつくべきでしょう。

一応現実の空手の流派や組手ルールを分類してみます。
試合形式は大きく4つ。

伝統空手(糸東流、松濤館、剛柔流、和道流)
 寸止めルール
 防具付きフルコンタクト
フルコンタクト空手(極真会館、正道会館、白蓮会など)
 裸拳フルコンタクト(顔面禁止)
 グローブ空手(キックボクシングと同等)

まず有名なフルコンから。

フルコンタクト空手は伝統空手から別れた、
キックボクシングの影響を受けた空手です。
ローキックを主体に攻めます。
裸の拳の状態なので、
危険な顔面パンチは禁止、腹のみ。
だから接近して腹を殴りあうか、
離れて蹴りを打つかのゲームです。
ノックダウン制。

おそらくこれをイメージしてるのかな。
でもフルコンやってる女子なんてほとんどいないよな。
女子ボクサーより少ないだろうな。

掴みあり、投げありの大道塾ルール、円心会館ルールなど、
さらに細分化されるけど、まあそこまではいいか。

顔面ありのグローブ空手は、
道着きてるけど、中身はK-1なので、
あんまり題材としては面白くないですね。


一方伝統派空手は、
寸止め試合と防具付き試合があります。

寸止めは裸拳の状態で、
全部ありで寸止めだけをします。
剣道のように間合いが重要で、
前後の動きが速く、フェンシングに近いです。
触れば勝ちなのもフェンシング同様です。
だからスピードはあるが打撃が重くないのでは?
という批判がありますね。

防具付き試合は、
透明のセーフ面、胴、拳サポーター(薄手のグローブ)をつけて、
実際に殴り合います。
防具付きでKOとかほぼないので、判定で決まります。
ただ、痛くないから滅茶苦茶な動きになりがち、
という批判があります。

ビジュアル上面白いのは、
近隣格闘技の日本拳法で、
柔道着を着て(空手の道着は薄いが、柔道の道着は掴みで破れないように厚手)、
剣道の面と胴とグローブをつけ、
フルコンタクトで殴り合い、
蹴りも殴りもありで、
しかも投げも関節も認められているものです。
自衛隊で訓練されている、
なんでもアリ格闘技の走りですね。
(このあとアメリカからグレイシー柔術と総合格闘技がやってくる)

ここまでがまず下調べの段階。
それぞれでYouTube検索すれば、
いくらでも出てくるでしょう。

伝統派空手 寸止め 試合
伝統派空手 防具 試合
フルコンタクト空手 試合
日本拳法 試合

などで調べてください。
どれも体格や動き方が全然違う事がわかります。
いずれも女子は男子に比べて、
ちょっとショボイことが正直にわかります。
こればかりは遺伝子の問題でしょう。
とはいえ、
どこにそのリアリティを持ってくるかを考えないといけません。

そもそもなんでこんなにややこしく分かれているのかというと、
「顔を直接殴ると危険だから」に尽きます。

グローブをつけて直接殴るか、
防具をつけて軽い布で囲って直接殴るか、
直接殴らずに他は当ててもよいとするか、
一切当てないか、
の4択ということです。

漫画などでは、
このへんを適当に嘘をついてごまかせますが、
実写なので、
どういうリアルにもとづいた、
どの空手なのかを詰める必要があります。

「空手の試合」と言っているからには、
どのルールの試合かを決めないといけません。
(もちろんこれら以外の試合ルールを設定することは可能ですが、
あまり現実的ではないでしょう)

寸止めルールだと直接加撃がないので、
恐怖心がなく、女子がやりやすいと言われます。
しかし実際に加撃しないと、
勇気や地力が養えないので、
防具付き組手が推奨されます。

ただ、ある程度の実力がないと、
防具付きは単なる滅茶苦茶な喧嘩みたいになり、
空手の動きになりにくいという説はあります。

今回の、
乱暴な動きのヒビキと美しいさと子の組手は、
この防具付きの組手が妥当かと思います。

ただ、フルコン女子の友情、
という方がキャッチーかなー、とも思えます。
どっちもあるか。(役者がいなさそうだけど)


展開を考えます。

さと子の主張(テーゼ)であるところの、
「形がきれいなほうが良い」
というのは、
伝統派でこそ生きる主張ですが、
フルコンでそれを体現している人は少ないので、
映画にするなら、
それくらい現実から飛ばないと、映画として面白くないかもしれない。

あるいは、
リアリティある短編ということならば、
防具付き組手も部活青春ものというジャンルにもなりえる。

形と組手は両輪だから、
フルコンだとビール瓶で脛を叩いていじめるのは普通なので、
そういう過激な絵をよしとするかどうかですかね。

「美しさ」という点では、
手刀を持ってくるかな。
フルコンで手刀を実際に使っている人はいないので、
わりと面白い武器とビジュアルになるかもしれないです。
(フルコンルール上はOK、ただし中段のみだから効かなさそう)

背刀(手刀の裏の部分)を使って、
防具付き組手で勝ち上がっているのは見たことがあるので、
受け慣れていないマイナーな攻撃は、
逆に有効だったりします。
弧拳(手首の甲部分)とかマイナーで好きなんだけど、
マニアックすぎる題材。笑

なんで手刀?かというと、
ラストのハイタッチに使えるかなー、
と思ったので、このへんが妥当かしら。


ここまで考えて、
空手のリアリティ的に変なところを一個一個チェックすることにしますかね。
赤をまず入れます。

だいぶ入ってるのが分るでしょう。
これらは、
ピアノを弾く人がピアノ映画に関して抱く疑問に似ているかもしれないです。
これだけ疑問符が湧いてしまうので、
ストーリーが頭に入ってこないんですよねー。
たぶん、「成立していない」と思えるレベル。

一端この空手的なリアリティを忘れて、
あとで再構築することにして、
じゃあ、どんなドラマがあるの?
ということに入っていきましょう。

空手がガワだとしたら、ドラマが中身になるはず。

次回。

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