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『決められない』は、前に進んでいる証かもしれない。


つむぎのひとりごと

金曜日の夕方。
校舎の窓に、少しだけ傾いた光が入ってくる。

明日は中学3年生を対象にした高校の
オープンスクール。
いつもと同じ廊下なのに、どこか空気が違って見える日。

受験生たちは、どんな気持ちで明日を迎えるんだろう。
自分の意思でここを選んだ子。
親と話し合って決めてきた子。
とりあえず見に来る子。
先生にすすめられて来る子。
どちらかの親の思いで来る子もいるかもしれない。

同じ「来る」という行動でも、
その中にある理由は本当にそれぞれで、
どれも間違いなんてない。

ただ、まだ途中なんだと思う。
決めきれていない気持ちも、
少しの不安も、そのまま抱えたままここに来る。

その途中のままの感じが、
なんだか悪いことのように扱われることもあるけれど、
ほんとは一番正直な時間なのかもしれない。

明日は妹もその中にいる。
1年生として校舎に立つ日。
いつもの景色を、少し違う目で見ることになるんだろうなと思う。

私は、ふと自分の高校時代を思い出す。
何が決め手だったのかは、もうはっきりしない。
でも、迷っていた時間のことだけは、今でも少し覚えている。

どこかに「正解」がある気がして、
それを探していたような気がするけど、
今思えば、あの時点での自分にできる選択をしていただけだったのかもしれない。

廊下の匂いも、
教室の光も、
たぶん明日来る誰かにとっては、
初めての未来の入口になる。

そう思うと、同じ場所なのに少し見え方が変わる。

明日は赤いちゃんがやきそばを作るらしい。
赤いちゃんやきそば。
その響きに、少しだけ力が抜ける。

こういう小さな楽しみがあるだけで、
明日という一日が、少しやわらかくなる気がする。

校舎に集まる、それぞれの気持ち。
その全部を受け止めるほど、私は器用じゃないけれど、
ただ静かに見ていたいとは思う。

ほどくように、受け止めるように。
余白のまま、そこにある気持ちをそのままに。

金曜日の夕方。
明日を前にした、少し静かな時間。

お子さんの進路や、ご自身の進路で、思い出に残っていることはありますか?

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