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なぜ登山用品店が「登山サブスク」を始めたのか

最近、エルクでは「登山サブスク」という取り組みを続けています。

月額3,500円で、毎月ハイキングに参加できるサービスです。
平日コース、休日コースがあり、初心者の方でも参加しやすい山歩きを中心に企画しています。

「登山用品店がサブスク?」
「なぜ月額制でハイキングを?」

そう思われる方もいるかもしれません。
サブスクと銘打っていますが、
実際は登山クラブです。

でも、僕たちにとってこの登山サブスクは、
単なる新サービスではありません。

エルクがこれからどういうお店でありたいのか。
山梨という地域で、
アウトドアショップとして何ができるのか。

その考えが詰まった取り組みです。

商品を売るだけでは、登山は続かない

登山用品店なので、もちろん道具を販売することは大切です。

登山靴、ザック、レインウェア、防寒着。
安全に山を楽しむために、道具はとても重要です。

でも、日々お店に立っていると感じることがあります。

登山を始めたい方にとって、
本当に高いハードルは「道具を買うこと」
だけではない、ということです。

どの山に行けばいいのかわからない。
自分の体力で行けるのかわからない。
何を持っていけばいいのかわからない。
一緒に行く人がいない。
そもそも、最初の一歩を踏み出すのが不安。

そういう声をたくさん聞いてきました。

道具を買っていただくことは、登山の入口のひとつです。
でも、そのあと実際に山へ行き、
楽しい経験をして、
また次の山へ行きたくなる。

そこまでつながって初めて、
登山はその人の暮らしの一部になっていきます。

だから僕たちは、商品を売るだけではなく、
山に行くきっかけそのものをつくる
必要があると考えるようになりました。

登山サブスクは「関係性」をつくる仕組み

単発の登山イベントやツアーも、もちろん意味があります。

ただ、単発イベントの場合、
どうしても「その日だけの体験」になりやすい面があります。

参加して楽しかった。
でも、そのあと次にどこへ行けばいいかわからない。
結局、また少し間が空いてしまう。

そういうこともあります。

登山サブスクでつくりたいのは、
一度きりのイベントではなく、継続的な関係です。

毎月山に行く。
顔なじみができる。
少しずつ歩ける山が増える。
必要な道具がわかってくる。
お店で相談する内容も変わってくる。

そうやって、

登山が少しずつ自分の生活に入っていく。

月額3,500円という価格設定も、
気軽に続けてもらうためのものです。

大きく稼ぐための高額ツアーというより、
まずは山に通う習慣をつくる。
そして、エルクとお客様との関係を長く育てていく。

そういう考え方に近いです。

ビジネスとして見れば、これは「売って終わり」ではない仕組みです。

山に行く。
楽しい。
また行きたくなる。
道具が必要になる。
お店で相談する。
また山に行く。

この循環が生まれることが、
エルクにとってとても大切です。

登山用品店の役割は変わってきている

今は、商品だけならネットでも買えます。
大型店もあります。
価格を比べることも簡単です。

そういう時代に、地域の登山用品店が何を提供できるのか。

僕は、これからの登山用品店には、
商品だけではなく
「体験」
「相談」
「コミュニティ」
が必要だと思っています。

どの靴が合うか。
どの山から始めればいいか。
自分のレベルで大丈夫か。
雨の日はどう判断するか。
次に何を買い足せばいいか。

そういうことを気軽に相談できる場所であること。

そして、山に行く仲間やきっかけが生まれる場所であること。

登山サブスクは、そのための入口です。

お店で商品を買ってもらう
ためだけのサービスではありません。

山を好きになる人を増やすための仕組みです。

そして結果として、
山に通う人が増え、
必要な道具をきちんと選び、
安全に楽しむ人が増えていく。

その循環が、エルクというお店の価値にもつながっていくと考えています。

山梨には、もっと日常的に楽しめる山がある

もうひとつ、
登山サブスクには地域貢献的な目的もあります。

山梨は、本当に、山に恵まれた地域です。

南アルプス、
八ヶ岳、
奥秩父、
御坂山塊、
富士山周辺。

全国的に見ても、
これだけ多様な山に囲まれている地域はなかなかありません。

でも、山があるだけでは、人は山に行きません。

どこに行けばいいかわからない。
登山口までの行き方がわからない。
初心者向けの山がわからない。
ひとりでは不安。
熊や道迷いも心配。

自然資源が豊かであることと、
それを地域の人が日常的に楽しめることは、
また別の話です。

そこには、案内する人、翻訳する人、伴走する人が必要です。

エルクは、山梨の登山用品店として、
その役割を担いたいと思っています。

県外から観光で来る人だけでなく、
山梨に暮らしている人自身が、
もっと山梨の山を楽しめるようになる。

週末に少し山を歩く。
季節の変化を感じる。
地域の自然や歴史を知る。
帰りに温泉や飲食店に寄る。

そういう小さな循環が増えていくことは、
地域にとっても意味があるはずです。

地域の自然を、暮らしと経済につなげたい

登山サブスクは、ものすごく大きな事業ではありません。
まだまだ、会員数は45名程度。

月額3,500円の小さなサービスです。
参加人数にも限りがあります。
天気にも左右されます。
運営にも手間がかかります。

でも、この取り組みには可能性があると思っています。

山に行く人が増えれば、登山用品が必要になります。
安全に山を楽しむ知識も必要になります。
地域の飲食店、温泉、道の駅、観光施設にも人が流れます。
自然を大切にしようという意識も少しずつ育っていきます。

さらに、ガイドやアウトドアに関わる人たちの
仕事にもつながっていきます。

地域にある自然を、ただ眺める資源としてではなく、
暮らしや経済につながるものにしていく。

そのためには、大きな観光開発だけではなく、
地元の人が日常的に自然に触れる
仕組みが必要だと思っています。

登山サブスクは、その小さな実験でもあります。

エルクがつくりたいもの

エルクが登山サブスクでつくりたいのは、
単なる月額制の登山イベントではありません。

山に行くきっかけ。
続けられる安心感。
相談できる場所。
一緒に歩く仲間。
地域の自然を楽しむ文化。

そういうものを、
少しずつ育てていきたいと思っています。

登山を始める人が増える。
登山を続ける人が増える。
山梨の山を好きになる人が増える。

そして、その人たちが
エルクにも、
地域にも、
また帰ってきてくれる。

そんな循環をつくることが、登山サブスクを続けている理由です。

登山用品店の役割は、
ただ道具を売ることだけではないと思っています。

山に行く人を増やすこと。
山を楽しみ続ける人を支えること。
地域の自然と人をつなぐこと。

エルクは、そんなお店でありたいです。

興味のある方は、ぜひ一度、
エルクの登山サブスクを覗いてみてください。

初心者の方も、
久しぶりに山を歩きたい方も、
山梨の山をもっと楽しみたい方も、

大歓迎です。


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