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メスを置け、外科医・中山祐次郎
泣くな研修医シリーズの第8巻である。主人公雨野隆治は医学部を卒業してから、東京の牛ノ町総合病院に研修医として就職して、外科医として成長していく過程の中で医療にまつわるさまざまな出来事に遭遇する。上司に消化器外科副部長の岩井がいて、厳しく、クールに指導される。先輩外科医に10年目の佐藤玲がいて、主人公は佐藤玲に外科の技術を仕込まれる。
その他にもいろいろな登場人物が出てきて、医療の現場というもののリアリティが感じられる小説になっている(偉そうですが、ただの感想です)。
本作は、現時点では最新刊であり、医師9年目にして、後輩医師(西園寺凛子)を指導する立場になっている。外科医としては独り立ちしていて、優秀と言えるだけの技術、人格を備えているが、医学部時代の友人が東日本大震災の被災地で仕事をしていて不慮の事故死をとげたことを知ってから、自分はこのままでいいのかと悩み始める。悩んだ末に選んだのが、福島県にある小規模病院の院長が急死したため、その代替として赴任することだった。岩井には反対され、佐藤玲や西園寺凛子にも賛成はしてもらえないままに新任地に赴任して、外科医であるにも関わらず、不慣れな内科診療にあたり始める。新しい職場にもそれぞれの出会いがあって、話は進んでいく(中身は書きません)。主人公が新しい職場に馴染んできたものの、その職場の重要な人物との出会いと喪失があって、次のステージに行くことになる。次はどんな展開になるのだろうかと思わせる終わり方で、次作が待たれる。主人公の恋バナはどうなるのかなんてことも少し匂わせている。
