自宅とは逆方向、片道154kmの道草
1974年7月、よしだたくろう&かまやつひろし名義でアナログEPレコード「シンシア」がリリースされました。
※よしだたくろう→現:吉田拓郎、かまやつひろし→ムッシュかまやつ。
私も買いました。
Victorのレコードプレーヤーで何度も何度も聴きました。
「シンシア」のB面には「竜飛崎」という曲が収録されていて、
この曲もよしだたくろう&かまやつひろしのデュエット曲でした。

テレビやラジオで頻繁に流れる「シンシア」より、
レコードだけで楽しめるこの曲を何度もリピートして聴いていました。
「竜飛崎」→「たっぴざき」
「竜飛崎」を「たっぴざき」と読むことも歌詞に出てくるので、
すぐにわかりました。
青森県にある土地のことなのだとわかった経緯は覚えてませんが、
たぶん、社会科の授業で使っていた紙の「地図帳」で調べるくらいしか手段はなかったと思います。
津軽海峡・冬景色
2年半ほど月日が流れ、石川さゆりが「津軽海峡・冬景色」を1977年1月にリリースします。
阿久悠作詞の歌詞の二番では、
"ごらんあれが竜飛岬、北のはずれと" と歌われています。

この曲が、その年の日本レコード大賞を受賞し、令和の今でも愛されていることで、多くの人に「竜飛」の名前が知れ渡りました。
竜飛崎?竜飛岬?どっちなの?
と思ったこともありました。が、数十年の月日が過ぎていきます。
2024年7月19日午前8時30分
私は、軽貨物運送の仕事を終え、青森県八戸市にいました。
カーナビの「自宅に戻る」を押してみると、
高速道路を利用して、
距離1,080km、時間12時間32分。
一般道だけを走れば、
距離982km、時間20時間。
ここで急に頭をよぎる「竜飛崎」という地名
カーナビの目的地に設定、ルート検索開始。

距離154km、時間3時間14分。
え?3時間?
お昼には着けるってこと?
冷静に考えれば、同じ県内で150kmも離れた場所、しかも自宅とは逆方向に進むなんてと思いますよね。
今、青森県に来ていて、竜飛崎まで150kmの場所に居る。
仮に、この先また青森県を訪れる日があるとしても、
今現在の自分が一番若い。
「今日の自分が一番若い」って誰かが言ってましたよね?
奇しくも、「シンシア / 竜飛崎」のリリースから50年、同じ7月。
仮眠は太陽が沈んでから
私は関西地方在住です。
今回の配送業務を開始したのは昨日の正午ごろ、
長距離とは言え、時間的余裕はあったので
多めの休憩を取りながらやって来ました。
水分補給もして、食事も途中のSAで済ませています。
とは、言っても昨夜の睡眠時間は普段にくらべて圧倒的に少ないし、
それなりの疲労もたまっているはず。
春や秋なら仕事が終われば、車を道の駅などに停車して、
軽トラの荷台に毛布をひいて仮眠します。
冬は、冬で、カイロを持って羽毛の寝袋に入ります。
熟睡はできないようで、90分くらいで眼が覚めてしまいますが、
一応、スッキリ。また走る気力が沸いてくるのです。
では、夏場はどうでしょう?
今は7月。青森県とはいえ気温は高いです。
夏場は、フロントガラスをサンシェードで覆い、エアコンをかけたまま運転席に座った姿勢のままで仮眠をとります。
この場合は30分くらいの仮眠である程度の回復が見込めます。
でもね、明るいと眠くならないんですよ。
エアコンかけても明るいと寝られないんです。
ガソリン代も高い昨今、停車してガソリン使うなら、
1kmでも走りたいんです。
だから、ほとんどの場合、仮眠は太陽が沈んでからの方が多いです。
夏でもトラックの荷台の鉄が冷たくなって適温になります。
青森駅を遠目に見て
この日は金曜日、いわば平日。そんなに道は混んでいない。
いや、普段通る道じゃないので混雑情報などわかるはずないんですけど。
青森市内に入ってから目につくのが「青森駅」の標識。
駅の外観だとか、できれば構内に入場して写真なんか撮りたいなぁ。
思いつつも通過しました。
"上野発の夜行列車" を見ることができたなら、
写真に残すことができたなら、
みんなに自慢できるじゃないですか?
結局、青森駅の外観は運転席の窓越しに右側に見てきました。
そう、通過時に遠目に見ただけです。
道の駅 みんまや
竜飛崎まであと少し。
道の駅がありました。道の駅 みんまや。
今、あらためてネットで確認するまで「道の駅 竜飛」だと思い込んでいました。
大きな土手の部分に「竜飛」の文字があったのが印象的だったからです。
竜飛崎灯台や階段国道、津軽海峡・冬景色の歌碑まであと少し走れば到着します。
が、ここでその土手の「竜飛」の文字を写真撮影しようと、広大な駐車場に軽トラを停車させた瞬間、ゲリラ豪雨が降り始めたのです。
とりあえずゲリラ豪雨が去っていくのを車の中で少しの時間待っていました。
小降りになったので
写真は後回しにして本命の竜飛崎へ向かいました。
急カーブをいくつか過ぎてすぐの場所にこれまた広大な駐車場がありました。
雨は止んでいるか、降っているか判断できない様子。
傘を持って車を降りました。

テレビで見た風景
「ナニコレ珍百景」だったかと思いますが、
車が走れない国道として、この国道339号が紹介されていたように記憶しています。
竜飛崎の記憶と、階段国道の記憶が、場所的にこんな近くだとは思いもしませんでした。
この写真の撮影データを見てみると、12:01に撮影していたことがわかりました。
紫陽花の花
「竜飛崎」の歌いだしは、
"六月の春が一度に花開く この岬には秋に紫陽花咲くという"
です。
??いやいやいやいや、咲いてますやん!紫陽花。
7月にはなってますけれど、青森県だとしたら普通なんじゃないですか?
ちなみに「竜飛崎」の作詞は岡本おさみ、作曲は吉田拓郎。
森進一の「襟裳岬」 (1974・1月) と同じです。
灯台から
ここでは「竜飛崎」の表示が「龍飛崎」になっていました。
実は、私、坂本龍馬が好きで、「竜」より「龍」の字の方が好きなんです。


北の大地まで

北海道の陸地を肉眼で確認したのは、生まれて初めてのこと。
北海道からの風、小雨の中の景色。
いまでも忘れられません。
そして、下の写真が「津軽海峡・冬景色」の歌碑です。

中央前方の赤いボタンを押すと
「津軽海峡・冬景色」のイントロが爆音で流れ、
歌が二番から始まります。
実際にボタンを押すところから歌が始まるまでを動画に撮って妻にLINEで送りました。
妻はこの写真を見て「ロールケーキみたいなのはナニ?」
と送ってきました。
さあ、そろそろ帰りますか
このあと、「道の駅 みんまや」に戻りました。
青函トンネル記念館とも呼ばれているようで、
海面下140mまで、ケーブルカーで見学に行けるようです。
乗りませんでしたが、
二度とくることがないのなら、乗るべきだったかも?
「竜飛崎」の歌詞の中に、
"竜飛崎よ、どてっ腹を ぶちぬかれちゃったね"
とあるのは、竜飛崎が青函トンネルの青森側入り口だからというのは、
この頃知ったのだと思います。
カーナビの自宅に戻るを押してみました。
いったんは「一般道ルート」を検索します。
たぶん、石川とか福井あたりから高速に乗ると思うけれど。

自宅までは1,028km、到着時間の11:14とありますが、この写真の撮影データは13:00。
カーナビの時刻表示は、24時間制だと思うので、明日の昼前。
要は22時間ほどかかるってわけです。
以前、自己紹介の記事で、
私が行った東北地方最北は青森県三沢市と書きました。
厳密にいうと、軽貨物運送業の仕事で行った最北が三沢市です。
帰ってきた軽トラマンとして、これから帰る最長距離は、
このときの1,028kmです。
追記:2026年7月
あれから2年が過ぎようとしています。
あの日以来、青森にも東北にも仕事で行ってません。
あの日、八戸から竜飛崎へ向かったこと、何の後悔もありません。
おいっ!そこのアナログレコードを聴いている52年前の私!
その曲のタイトルの地に、50年後自分の運転する軽トラックで行くんだヨ!
