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[近鉄南大阪線]新型車両6A系で吉野からあべの橋まで準急で行く

吉野→あべの橋までの定番ルートは?


吉野から大阪阿部野橋まで帰る際、ほとんどの方は吉野線・南大阪線の特急(青の交響曲やさくらライナー、汎用特急)か急行に乗るのが一般的です。一応各駅停車を乗り継いで帰ることもできますが、そんなルートで帰る方は稀でしょう。
しかし、平日夜に一本だけこんな列車もあります。

吉野発、大阪阿部野橋行き準急

実は平日の夜遅くに、吉野からあべの橋まで直通する準急が設定されており、通常特急では1時間20分前後、急行でも特急と同じか長くても1時間40分程度で結ぶ距離を、2時間2分掛けて結びます。
この運用は、南大阪線系統で行先変更を伴う列車以外では最も所要時間が長く、吉野を20時37分に発車し、終点の大阪阿部野橋に22時39分に到着します。逆にあべの橋から吉野への準急もありますが(こちらは土休日も運行)、吉野への終電のためこちらの方が乗車難易度は高いです。

また、これまでは通常のロングシート車4両編成で運行されていましたが、6月より基本的に、5月にデビューした新型車両の6A系が充当されるようになりました。そんな吉野からあべの橋までの準急での乗車記を書こうと思います。

夜の吉野駅へ

旧型車両の6020系
乗客ゼロで折り返していく

18時20分にあべの橋から吉野行き急行に乗車し出発。旧型の6020系に1時間20分程度揺られました。最初は7両編成で混雑していた車内も次第に人が減っていき、橿原神宮前で後ろ3両を切り離した直後は再び混んだものの、福神や下市口を過ぎたころにはほとんどの方が下車していきました。
19時49分。夜の吉野駅に降り立ちました。他に吉野まで乗っていた方は5,6人程度で、帰宅される方のほかに、宿泊で駅まで送迎してもらっている方が数人いらっしゃいました。あと寒い。

乗ってきた電車は、この後のお目当ての列車の2本前を行く形で、19時57分に古市行き各駅停車として乗客は誰もいないまま折り返していきました。

夜の吉野駅舎
昼間はお土産屋や飲食店が並ぶ駅前通り

20時ごろの吉野駅前。もちろん誰かがいるわけではなく、山奥で少し進むだけで街灯すらなく真っ暗だったので、すぐに誰もいないホームに戻りました。

吉野駅といえばこのパタパタ

吉野駅には数少なくなってきたソラリー式発車標、通称パタパタが残存しています。中でも吉野駅のものは国内に残存するものとしては最大級のものといわれており、何年か前の正月番組でも取り上げられていました。
吉野駅から出る準急は、現在この平日一本のみ。ここで藤井寺や河内松原の文字が表示されるのもなかなかレアです。

ついに入線

出来立てほやほやの新型車両6A系

20時19分。暗闇の奥から爆光のLEDライトが近づいていき、ついに入線してきました。車両は所定通り新型車両の6A系。この日は3編成中、2026年地点で最も新しい03編成でした。
この運用はあべの橋を18時50分に出発し、古市までは今話題の有料座席「すわれ〜る」としても運行された便です。

準急と「次は吉野神宮」の組み合わせ
英語表示
車内LCDの表示
最後尾はクロスシートで運行

車内はLCカーで、ロングシート状態が基本ですが、前述のとおりすわれ〜るとして運行された関係上、最後尾車両のみクロスシート状態で折り返し運行されます。クロスシート車はモーターが付いておらず、個人的にはモーター音を重視して楽しみたかったため、今回はロングシートの先頭車に乗車しました。

準急の前を特急が先行する。車両はさくらライナー。

20時28分に吉野止まりの特急が入線。折り返し20時34分発のあべの橋行き特急として先行していきます。発着共に乗客は見当たらず、入線地点で座席の転換は完了していました。

2時間2分の旅の始まり

ザ・空気輸送

20時37分。乗客はほぼゼロのまま吉野を出発。あべの橋まで2時間2分の旅が始まりました。
車内放送でも「この電車は、大阪阿部野橋行き、準急です。途中、藤井寺までの各駅と、河内松原に停まります。」との案内があり、遥か先である藤井寺や河内松原の地名を吉野の山奥で聞くのは新鮮な感覚。
この先、吉野神宮、大和上市、六田の順に、橿原神宮前までは通常の急行と同じように吉野線内を各駅に停まっていきます。ちなみに藤井寺はここから30駅先です。

吉野神宮と大和上市の間で吉野川橋梁を渡りますが、この時間は流石に真っ暗で何も見えず。
越部では、後から来る特急(後に尺土で追い越される列車)を待避するため3分ほど停車。下市口でようやくある程度の乗車があり、逆に言うと下市口に着くまでは自分以外の乗客はほぼゼロで貸切状態でした。また大阿太でも待避あり。

単線区間では

福神駅

日本初の改札内外共用型エレベーター設置駅
ホームには花壇が植えられている

21時02分、福神駅に到着。ここでは約5分間停車するため、少しホームを散策しました。この駅は花吉野ガーデンヒルズという近鉄グループが開発したニュータウンの最寄り駅で、ある程度の乗降があります。また、改札内外共用型エレベーターが1999年に日本で初めて導入された駅です。21時07分発車。

吉野口駅

吉野口では227系と同じホームで並ぶ

薬水に停車し、吉野口に21時13分に到着。この駅はJR和歌山線との乗換駅である他、駅自体を近鉄ではなくJR西日本が管轄しており、駅名標がJR仕様になっているのが特徴です。
ここでは和歌山線との接続を行うため3分ほど停車。停車中は和歌山行きの227系と同じホームで並びました。大阪阿部野橋と和歌山の組み合わせが新鮮ですね。21時16分発車。

飛鳥駅

飛鳥駅にもパタパタがある

葛、市尾、壺阪山、飛鳥、岡寺の順に停車。飛鳥には吉野ほどのスケールではないもののパタパタが残存しています(壺阪山にもありますが撮影できませんでした)。

橿原神宮前

ようやく半分

21時31分。橿原神宮前に到着。ここでは約10分間停車します。

吉野線から南大阪線へ

ピカピカでかっこいい

10分間の停車の後、21時41分に橿原神宮前を発車。ここから吉野線から南大阪線へ入るほか、全体の行程としてもここで半分を過ぎました。
急行はここから高田市、尺土、古市、あべの橋と一気に飛ばし始めますが、準急はまだまだ各駅に停まっていきます。乗客も少し増えてきました。

尺土

橿原神宮西口、坊城、浮孔、高田市の順に停車し、尺土には21時52分に到着。ここであべの橋に先着し、かつ先ほど越部で待避し折り返してきた特急に先を譲ります。ちなみにこの列車は吉野発の特急では最終列車です。

特急の乗客は居なくはないがまばら

奈良から大阪へ

21時57分に尺土を発車。この先はあべの橋までこの電車が先着となります。区間急行の場合はこの駅から通過運転が始まります。
磐城、当麻寺、二上神社口、二上山と過ぎ、列車は奈良県から大阪府へ入りました。

ようやく通過駅が表示され始めた

上ノ太子、駒ヶ谷と停車し、古市に22時15分に到着。ようやく昼間にも準急で乗り通す方が増えてくる区間までやってきました。

道明寺、土師ノ里と停車し、22時25分。ようやく藤井寺に到着。通過駅へは当駅で各駅停車に連絡します。ここで長かった各駅停車区間も終わり、ようやく名の通り「準急」として走り出します。

旅もラストスパートへ

吉野行き準急とすれ違う

藤井寺発車後、すぐに吉野行き準急とすれ違います。今回乗ってきた列車の逆方向の便ですね。六田から先、吉野までの最終列車でもあります。
そして、列車は高鷲を通過。ラストスパートにして初めての通過駅です。

22時29分。河内松原に停車し、いよいよ次が終点の大阪阿部野橋です。昼間はかなり混雑する準急も、この時間になるとかなり乗客が少ないです。

いよいよあべの橋へ

これまでの連続停車が嘘かのように、途中の駅をどんどん通過していきます。今川で追い越す各駅停車が少し遅れていたため、針中野辺りでは少し速度が落ちましたが、各駅停車を追い越す頃にはほぼ最高速度を出していたと思います。

そして、ついにあべの橋到着放送が掛かり始めました。同じ列車に2時間も乗り続けていると、少し降りるのが寂しくなるような気もします。

あべの橋に到着

あべの橋へ到着

22時39分。吉野から乗ること2時間2分。終点の大阪阿部野橋に到着しました。最初は山奥で真っ暗だった景色も次第に都会へ近づき明るくなり、最後は大阪の大都会です。

列車は再び来た道を戻っていく

乗ってきた列車は折り返し、吉野線内最終の六田行き区間急行(正確には橿原神宮前で行先変更)に変わり再び折り返していきます。いつも混みあっている阿部野橋のホームも、人が少なくガラガラです。
乗ってきた6A系に別れを告げ、改札を出場しました。

まとめ

今回乗り通してきた感想としては、列車に乗るのが好きかつ、特に南大阪線が好きなら一度は乗ってみると楽しい列車だと思います。
ただしこの時期は、車内に入り込んでくる虫が多く、あべのまで自分と共にずっと乗り通してた虫もいたため、虫が気になる方は秋以降に乗ることがおすすめです。

個人的には楽しくて、また乗りに行きたいと感じた列車でした。

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