【中小企業サバイバル編③】「Yoisho(よいしょ)」「Sontaku(忖度)」もAIにさせなさい。社長の”思い付き新規事業”を秒で鎮火する「論理の盾」
こんにちは。「生涯現役AI戦略室」、室長のオルカです。
世の中の中小企業で働く管理職にとって、最も恐ろしい瞬間はいつでしょうか。
私は「異業種交流会やゴルフコンペから帰ってきた翌朝の社長の顔を見た時」だと思っています。
「おい、うちも今度から〇〇を始めようと思うんだ!」
この無邪気で残酷な「社長の思い付き新規事業」の宣告。
この瞬間、我々現場の人間の頭の中では、緻密に組み上げた業務スケジュールが音を立てて崩れ去っていきます。
■ 「本業無視の思い付き」が招く、残酷な結末
日本の企業の約8割は同族経営やワンマン経営だと言われています。
そこでは往々にして、経営者の趣味や、怪しげな営業トークに踊らされた「本業とは全く無関係な事業」がトップダウンで降ってきます。
・地元密着の学習塾が、「日本初!」の謳い文句に騙されてアイスクリームショップを出店する。
・40年続く土木建築会社が、たまたま空いた駅前のテナントを押さえて、ノウハウゼロのまま居酒屋を始める。
・堅実な不動産会社の二代目社長(女性)が、自分の趣味だけでネイルサロンを開業する。
これらは全て、実際に日本のあちこちで起きている悲劇です。
そして一番の恐怖は、これらの事業がジリ貧になって撤退する時、「言い出しっぺの社長は無傷で、担当させられたミドル層の役員や店長が『努力不足』として責任を取らされ、退職に追い込まれる」という残酷な現実です。
■ 真正面からの否定も、Sontaku(忖度)も、あなたの命を削るだけ
では、社長が「やるぞ」と言い出した時、我々はどう身を守ればいいのでしょうか。
「社長、本業とのシナジーが全くありません。やめましょう」 と真正面から正論をぶつければ、「お前は頭が固い」「挑戦する気がないのか」と機嫌を損ねられ、社内での立場を失います。
かといって、心にもないYoisho(よいしょ)をしながら、「いかにこの事業が危険か」をオブラートに包んで伝えるためのレポートを何日もかけて徹夜で作る……。
そんな非生産的なSontaku(感情労働)に、あなたの貴重なマインドシェアと時間を奪われてはいけません。
心にもないYoishoと、角を立てないための文章作り。 こんなものは、AIに丸投げしてしまえばいいのです。
■ AIに「極上のYoisho」と「絶望的な論理の壁」を作らせる
社長が思い付きを語り出したら、あなたはただ笑顔で頷き、自席に戻って生成AI(ChatGPTやGeminiなど)を開いてください。 そして、こう指示を出します。
【AIへの丸投げプロンプト(指示文)例】
「あなたは超一流の経営コンサルタントです。
我が社の社長(本業:土木建築)が、『駅前で居酒屋を始める』と言い出しました。まずは、この着眼点の斬新さを大絶賛(Yoisho)する文章を書いてください。
その上で、新規参入にあたって必ず直面する『ノウハウ不足による撤退リスク』『本業の利益率を圧迫する財務リスク』『食品衛生法などの法的ハードル』の3点を、極めてロジカルかつ冷徹に分析したレポートを作成してください。」
■ 涼しい顔で「論理の盾」を提出する
数秒後、AIは「社長の着眼点は天才的です!」という極上のYoishoから始まり、その後に続く「素人が手を出すといかに絶望的か」という冷徹なデータと論理の壁を見事に構築してくれます。
あなたは、そのレポートを印刷し、涼しい顔で社長に提出するだけです。
「社長、素晴らしい着眼点ですね!感動しました。早速、実現に向けてAIに初期分析をさせたところ、参入にはこれだけのハードルがあるようです。クリアするための予算はどう確保いたしましょうか?」
あなたは一切反対していません。社長の自尊心を満たしつつ、AIが作った「論理」という圧倒的な高い壁を見せただけです。
すると社長は、自尊心を満たされたまま、自らこう言います。 「うーん、着眼点は良かったが、今回は時期尚早だな」と。
■ 大人の誇りを守るための戦い方
中高年がAIを使う真の目的は、単なる作業の時短ではありません。
理不尽な思い付きや、組織特有のSontakuという「精神的な消耗」から、自分自身の時間とキャリアを守り抜くことです。
感情をすり減らすYoishoやSontakuは、もうAIに任せましょう。
あなたは、あなたの経験と個の強さを、本当に会社が必要としている決断のために使ってください。
それが、ワンマン経営・同族経営という泥沼をスマートに生き抜く、我々大人の最強のサバイバル術です。
それでは、また次回の戦略室でお会いしましょう。
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