第3回:あなたの「経験」が最強の武器になる。ネットショップの提供価値を見つける5つの質問
ネットショップの独自性を支える「提供価値」の作り方。店長の経験・知識・情熱を言語化する具体的なステップ
「自分には、他店に自慢できるような特別な強みなんて何もない」 そう思っている店長さんにこそ、今回の記事を読んでいただきたいです。第3回では、差別化の根幹となる「提供価値」の作り方について解説します。
提供価値とは「自分だけのフィルター」を通した提案
提供価値とは、このように定義されます。 「特定の人の特定の欲求を満たすことができる、自身の経験や知識に裏打ちされた独自の提案」
つまり、「誰の、どんな悩みを解決できるか」という問いに対する、あなただけの回答です。 単に商品を仕入れて、メーカーの説明文をそのまま載せて売るだけなら、あなたはただの「中継地点」に過ぎません。お客様からすれば、安い店やポイントがつく店で買えばいい、ということになってしまいます。
しかし、そこにあなたの「経験」や「知識」というフィルターを通すと、それは唯一無二の価値に変わります。
提供価値を見つけるための「5つの質問」
あなたの内側にある価値を掘り起こすために、次の5つの質問に答えてみてください。
あなたのお店の商品ジャンルで、あなたが一番「時間」をかけてきたことは何ですか? (例:30年間、毎日欠かさず釣りをしている、など)
あなたが一番「好き」で「得意」なことは何ですか? (例:料理をより美味しく見せるための器の並べ方、など)
あなたが最も「悩み、苦労した」ことは何ですか? (例:子供の肌荒れに悩み、あらゆる素材を試した経験、など)
あなたが最も「たくさんの情報」を出せる部分はどこですか? (例:マニアックな機材の設定方法、など)
あなたが人に教えて「喜ばれた」ことは何ですか? (例:簡単な包丁の研ぎ方を教えたら感動された、など)
これらの回答の中には、必ずあなた独自の「提供価値の種」が隠れています。
【実例】「店長の経験」から生まれたショップの提案
いくつか事例をご紹介しましょう。
お風呂掃除専門店: 数千件の現場をこなしてきた元プロが、「専門業者の裏技で、しつこい汚れにさよならしませんか」と提案。
指のコンプレックス解消指輪店: 太くて短い指に悩んできた店長が、「太い指にこそ似合うデザインで毎日を楽しく」と提案。
焼き鳥関連ショップ: 自宅で店クオリティの焼き鳥を焼くことに執念を燃やす店長が、「自宅でお父さんの居酒屋を実現しませんか」と提案。
どのお店の提案も、商品そのものの説明ではなく「店長の経験に基づいた解決策」になっています。これこそが、お客様が求めている「価値」なのです。
ネットショップの役割は「情報と商品のセット販売」
ネットショップの役割を「商品を売ること」だと思っているなら、今すぐその認識を改めてください。 正解は、「特定の人の特定の欲求を満たすために、情報と商品をセットで届けること」です。
「情報」とは、あなたの知識や経験です。 お風呂掃除の道具を売るのではなく、「こうすれば落ちる」という情報と共に道具を売る。 ギターを売るのではなく、「この練習法なら弾ける」という情報と共にギターを売る。
この「情報」にこそ、あなたのお店の存在価値があり、お客様はそこに魅力を感じて、高くてもあなたのお店を選んでくれるようになるのです。
次回は、プロ並みの知識がないと不安に思っている方へ、「知識が浅いからこそ武器になる」という意外な事実についてお話しします。
