減塩しょうゆに慣れたと思っていた
血圧対策のために、66%減塩しょうゆを使うようになった。
最初は正直おいしくなかった。
何かが足りない。
しょうゆなのに、しょうゆではない感じがする。
ただ、人間は慣れる。
納豆も問題ない。
冷奴も問題ない。
料理に使っても気にならない。
気が付けば、減塩しょうゆが当たり前になっていた。
私は完全に克服したと思った。
もう普通のしょうゆは必要ない。
そう思って、家にあった普通のしょうゆを捨ててしまった。
先日、刺身を食べた。
いつものように減塩しょうゆを小皿に入れ、刺身をつけて食べた。
違った。
もう一切れ食べた。
やはり違った。
おいしくないのである。
おいしくないどころか、つけない方がましなレベルだった。
納豆では気にならなかった。
冷奴でも気にならなかった。
ところが刺身だけは駄目だった。
なぜだろう。
気になって調べてみると、刺身にしょうゆとわさびを合わせる食べ方は江戸時代から続いているらしい。
つまり、300年近く続いている組み合わせである。
私はそのうちの一人を勝手に交代させていた。
桃太郎が犬と猿とキジではなく、チワワと猿とキジを連れて鬼ヶ島へ向かうようなものである。
鬼退治ができないとは言わない。
ただ、少なくとも私が桃太郎なら、チワワでは不安になる。
どうやら私の舌は、数か月で300年の歴史を乗り越えるほど柔軟ではなかったらしい。
健康のために減塩しょうゆは続けるつもりだ。
納豆にも使う。
冷奴にも使う。
料理にも使う。
ただ、一つだけ忠告したい。
もし減塩しょうゆに挑戦する人がいたら、普通のしょうゆはすぐに捨てない方がいい。
少なくとも刺身を一度食べてから判断した方がいいと思う。
私は少し判断が早すぎた。
今週末、私は新しいしょうゆを買いに行く予定だ。
念のために書いておくが、チワワは嫌いではない。
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