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オレ達の「第2回UMA団体戦」語り 【結論、シンプル動物が強い】

「オレ達のモノ語り」は、まことオーマが映画・趣味・気になるモノを肩の力を抜いて語り合うポッドキャストです。
このnoteでは、収録の中から「これは面白い」と感じた論点や作品・アイテム、そのテーマへのハマり方などを編集・再構成してお届けしています。
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2連敗から逆転するには、何が必要なのか。

答えは、予言と足腰だった。

前編で、日本代表UMAチーム(東軍)はいきなりの序盤2連敗。タキタロウはクマに沈み、五八寸はドーバーデーモンに押し切られた。「またダメなのか」——重い空気のなか、中堅に控えていたのは、よりによって戦う前に死ぬことで知られる予言獣・件(くだん)である。

ところが、ここから勝負はとんでもない方向に転がり出す。


第3回戦:件、まさかの勝利

件は、人面牛身の予言獣だ。災厄や疫病を予言し、それを告げるとすぐに死ぬとされる。つまり設定の時点で「予言したら死ぬ」が組み込まれている。バトルに出す相手として、これほど不安な持ち駒もない。三人も「なんで戦わせようと思ったの?」と半ば諦めムードだった。

相手はセルマ。ノルウェーの湖に潜むとされる大蛇で、ネッシーの系譜にあたる。実況でも序盤はセルマが上空を制圧し、件は——動かない。ただ静かに見ている。「これはもう開始と同時に事切れたのでは」と誰もが思った、その瞬間だった。

AIは、件の「死の未来を告げる」力を、攻撃を避け続ける一種の運命改変能力として解釈したらしい。セルマの突撃は軌道を読まれ、件は最後まで静かに相手を見下ろしたまま勝利。よっしゃー、と声が上がる。設定上は死ぬはずの予言獣が、死なずに番狂わせを起こした

面白いのは、どうやって勝ったのか、本人たちにもよく分からないことだ。件は終始ぐったり寝そべっているだけに見えた。それでも勝つ。この「勝因が判然としない理不尽さ」こそ、AIバトルの醍醐味である。流れは、ここで完全に変わった。


第4回戦:大沼の犀、重量で押し切る

勢いに乗る東軍。第4回戦は、大沼の犀(さい)対エンフィールドホラー。

エンフィールドホラーは、3本足の異形として知られる、見た目の不気味さでは随一のUMAだ。一晩のうちに無関係な大勢に目撃されたという逸話もあり、妙な実在感がある。対する大沼の犀は、幕末の北海道に現れたとされる超重量級の巨獣。語る人によって姿はまちまちだが、おおむね「デカいサイ」である。

ここでの読みは単純明快だった。怪異としての格好よさはエンフィールドホラーが上。だが、3本足の不安定さでは、サイのどっしりした突進力には勝てない。実況でもエンフィールドホラーの跳躍はサイの重量突進を止めきれず、着地点を読まれて直撃を浴びる。判定は大沼の犀。

途中、AIの読み上げがとんでもない誤読を放り込んできて、三人が思わず脱線する一幕もあった(このあたりはぜひ本編で)。だが結論は変わらない。アメリカ的UMAの代表格を、日本のシンプルなサイが、質量で正面から押し潰した。


第5回戦:ヒバゴン、バッツカッチを倒す

そして大将戦。ヒバゴン対バッツカッチは、奇しくもビッグフット型同士の対決になった。

ヒバゴンは、広島・比婆山に現れたとされる日本版ビッグフット。足跡や複数の証言が残り、地元の役場に専門の係が置かれた(公式の悪ノリである)ほどの存在だ。対するバッツカッチは、サスカッチにコウモリの羽を生やした、いわば“盛り”に盛った複合型UMA。設定だけ見れば、こちらの方が圧倒的に強そうに見える。

ところが、勝ったのはヒバゴンだった。実況いわく、決め手は「山の経験値の違い」。バッツカッチの捕食本能全開の突撃を受け止め、体勢を入れ替えて叩きつけ、投げ飛ばす。複合型の派手な設定は、最後まで活かしきれなかった。

これで東軍3勝2敗。序盤2連敗からの逆転で、日本代表が第2回団体戦を制した。


勝因は「シンプル動物強い」だった

勝負がついて、三人が口々に言ったのが、この身もフタもない結論である。

複合とか、いらないっぽい。

バッツカッチのように設定を盛れば盛るほど、AIには「実在しなさそう」と読まれて分が悪くなる。逆に勝ち残った東軍を並べてみると——タキタロウ(魚)、五八寸(蛇)、件(牛)、大沼の犀(サイ)、ヒバゴン(猿)。気づけば、ほぼ普通の動物の詰め合わせだ。

つまりAIは、怪異としての複雑さよりも、単純な質量・足腰・実在感を「強い」と読む傾向がある。番組内の言葉を借りれば、「足腰が強い奴が、やっぱり強い」。沼で鍛えた犀、山に立つヒバゴン。最後に残ったのは、設定の派手さではなく、地に足のついた説得力だった。


AIバトルは、判定よりツッコミが面白い

そしてもう一つ。この企画の本当の面白さは、勝敗そのものではなく、それを見て笑い合うところにある。

件はなぜ勝ったのか分からない。大沼の犀は誤読でひと笑いを生む。バッツカッチは盛りすぎて負ける。AIの判定はしばしば珍妙で、理屈が通らない。でも、だからこそ三人のツッコミが止まらない。「勝因、寿命だな」——予言獣の件が死なずに勝ち抜いたことを、最終的にそう総括してしまうゆるさ。この空気がある限り、この企画は何度でも繰り返せる。

派手な予言獣が、予言せずにただ寝そべって勝つ。複雑な怪獣が、シンプルな動物に足腰で負ける。理不尽で、しょうもなくて、でも妙に納得してしまう。第2回UMA団体戦は、そんな結論で幕を閉じた。



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