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オレ達の「本」語り 【図鑑でもクイズ本でも資料集でも、全部読書でいい】

「俺たちのモノ語り」は、まことオーマが映画・趣味・気になるモノを肩の力を抜いて語り合うポッドキャストです。
このnoteでは、収録の中から「これは面白い」と感じた論点や作品・アイテム、そのテーマへのハマり方などを編集・再構成してお届けしています。
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「最近、本を読んでないな」。そう思うとき、あなたの頭にはどんな本が浮かんでいるだろうか。小説、ビジネス書、自己啓発書、専門書──たぶんそのあたりだと思う。でも、もしそうだとしたら、ちょっと損をしているかもしれない。本の入口は、もっと雑で、もっと偏っていて、もっと自由でいい。


「最近本を読んでいない」の正体

「最近本を読んでないな」と思うことがある人は多いだろう。でも、そのとき頭に浮かんでいる「本」が、村上春樹や東野圭吾やドラッカーだとしたら、それはちょっと範囲が狭い。

読書というと、どうしても「ちゃんとした本を、最初から最後まで読み通す行為」というイメージがつきまとう。学校教育で読書感想文を書かされた記憶のせいかもしれないし、書店の棚が文芸書とビジネス書に偏っているせいかもしれない。いずれにしても、多くの人が「読書」に対してやたらと真面目なハードルを設定している。

けれど、本というのはもっと雑多なものだ。クイズ本、図鑑、資料集、設定画集、写真集。「読む」だけでなく「眺める」「調べる」「遊ぶ」ための本がいくらでもある。そして、そういう本から入ったほうが、読書はずっと楽になる。

本は勉強するためだけのものではない

先日、ポッドキャスト「俺たちのモノ語り」で「最近読んだ本」をテーマに話をした。3人がそれぞれ持ってきた本は、英語のクイズ本、科学実験の図鑑、そして特撮怪人のデザイン資料集。見事にジャンルがバラバラだった。

面白かったのは、どれも「勉強のために読んだ」わけではないということだ。英語のクイズ本は「勉強っぽい勉強をしたくないから」手に取ったものだし、実験図鑑は「トイレに置いておいて、座ってる間にパラパラ読む」ためのもの。怪人のデザイン資料集に至っては、テレビでは1週で倒される怪人のデザイン画を、じっくり見直すためのものだ。

どれも真面目に構えて読む本ではない。でも、どれもちゃんと面白い。そして、読んだ後に「そういう見方があったのか」と思える。

見え方が変わると、本は急に面白くなる

英語の本も、「勉強」だと思うとしんどい。でも「2ページで終わる謎解き」だと思った瞬間に、読むハードルが一気に下がる。わからない単語があっても、答えは同じページの下に逆さまに書いてある。煩わしさがない。電車の中でサッと読んで、頭の中で推理して、答えを確認して終わり。それだけで英語に触れている。

科学の本も、「暗記」だと思うと苦しい。でも「モーツァルトを聞いたら本当に頭がよくなるのか?」「床に落ちた食べ物は5秒以内なら食べていいのか?」という切り口で入ると、途端に遊びになる。しかも出典がちゃんと載っている。興味が出たら自分で論文まで追える。雑学で終わらず、調べる入口になっている。

特撮の資料集も、「懐かしい」で終わらせたらもったいない。テレビの画面ではごちゃごちゃ動き回っている怪人たちが、デザイン画として静止した状態で見ると、まったく違って見える。時代ごとにデザインの方向性が変わっていること、初期は漫画家が手がけていたこと、後期はコストカットで首から下が共通スーツになっていたこと。1冊の資料集が、デザイン史の教科書になる。

結局、本が面白くなるかどうかは、読む側の「見方」にかかっている。同じ本でも、何を探しに行くかで、まるで違う体験になる。

読書の入口は、自分の偏愛でいい

高尚な本から始める必要はまったくない。好きなもの、気になるもの、笑えるもの、眺めて楽しいものから入ればいい。むしろ、自分の好きなものに近い本から入ったほうが、「読む」と「考える」の距離が縮まる。

英語が好きなら、英語のクイズ本でいい。科学が好きなら、俗説を検証する図鑑でいい。特撮が好きなら、怪人のデザイン画集でいい。そこから「もう少し知りたい」と思えたら、自然と次の本に手が伸びる。それが読書だ。

読書とは、世界の分類を増やすことかもしれない

本を読む価値は、読んだ冊数では測れない。「モーツァルト効果ってこういう経緯で広まったのか」「戦隊の怪人って時代ごとにこんなにデザインが違うのか」「英語のミステリーって2ページで成立するのか」──そういう「知らなかった分類」が自分の中に増えることが、たぶん読書の一番の醍醐味だ。

「最近本を読んでいない」と思ったとき、足りないのは読書量ではなく、本の入口なのかもしれない。本は、もっと雑に、もっと偏って、もっと好きなものから読んでいい。


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