読了後、あなたもきっと裏切られる
本屋に行って、並べられている話題の小説を見て回ってると、1つのタイトルに目を惹かれて取ったとき、思わず「薄っっ‼」と声に出てしまった。
たった7㎜程度の薄さの文庫本の表紙には、【芥川賞受賞作】との文字が書かれた帯がある。
【おいしいごはんが食べられますように】
このタイトルを見て、ほっこりするような料理にまつわる小説なんだろうな~と、頭の中で想像した。
しかし、それは読了後完全に裏切られた。
日本の会社の、どこにでもありそうな職場の狭い人間関係が軸の作品だ。
読んでみて思ったのは、「確かにこういう人っているよなー」という納得感。
自分の身近でも起こりうる、とてもリアルな人間関係模様が描かれている。
「わかりすぎてえぐい」
まさにこの言葉が一番しっくりくる。
この本の中で登場する、【弱い】ことを理由に難しいことは免除され、残業も回避できる、職場のマドンナ的存在の芦川さん。
でも、その分の仕事はやはり誰かがカバーしなければならなず、多少の体調不良は押し殺してもでも働く、芦川さんが苦手な押尾さん。
人それぞれ個人差があるのは承知の上だが、みんなが残業して遅くまで残っている中で、定時に帰って家でお菓子作りをし、そのお菓子を会社に持ってこられると正直あまりいい気はしないかもしれない。
押尾さんの気持ち、確かに分かるなーと親近感をもった。
あまり内容を書くとネタバレになるのでやめておこう。
どこにでもあるような日本の職場の人間関係のいざこざがリアルに表現されている。
ぜひあなたも実際に手に取って、この【共感】を味わってほしい。
