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【財政図解④】ハコモノは建ててからが本当の支出

大きな固定費になりうるものとして、公共施設の維持管理費があります。
維持管理費も通常施設と大型施設と2種類あります。
この推移から長崎市が予定している未来が見えてきます。

前回までのおさらい

前回までで、長崎市の財政が「危機的水準」にあることをお伝えしました。 今回は、その背景にある「ハコモノ行政」の構造的な問題を掘り下げます。

建設費より怖い、毎年のメンテナンス費

大型の公共施設が計画されるとき、私たちの目に入るのは「建設費○○億円」という数字です。

そんなに莫大な金額をかけて建てるなんて!!という話になりがちなのですが、本当に深刻になっていくのは「建ててから」なんです。

建物は完成した瞬間から、毎年のメンテナンス費がかかり始めます。
現在、長崎市が保有する建物の維持管理費は年間約100億円。 (※この数字は私の一般質問に対する市の答弁で「これから24年間で2383億円がかかる」と確認しています。
それを単純に24年で割って年平均100億円という数字を出しています。
冒頭に動画を添付しますのでご覧ください)

しかもこのメンテナンス費は、一般財源からの持ち出しです。

一般財源とは、使い道が決まっていない「市の自由に使えるお金」のこと。 教育、福祉、子育て支援……市民生活を支えるあらゆるサービスの原資です。

つまり、新しい建物が1つ増えるたびに、市民サービスに使えるお金が削られていく。
教育や福祉と、建物を引き換えにしている——そういう構造なんです。

投資的経費の「第二波」がやってくる

長崎市の中期財政見通し(R7)を見てみましょう。

R8年度:331億円
R9年度:305億円
R10年度:211億円
R11年度:211億円
R12年度:249億円

R10〜11年度でいったん落ち着いたように見えます。
ところがR12年度、249億円と盛り返します。

特に注目すべきは大型事業
R11年度の57億円から、R12年度には113億円へ、前年度の約2倍に跳ね上がります。

これが「第二波」です。

通常事業(既存施設の長寿命化改修など)は減少傾向にあるのに、大型事業が断続的にやってくる。
完成するたびにメンテナンス費も増える。
借金の返済も続く。
終わりのない投資、終わりのない負担。

これが公共施設というものの性質です。

だからこそ、簡単に建てて「よかったね」と言ってる場合ではありません。

必要なのは「取捨選択」


とはいえ、大型事業も通常事業も、私たちの暮らしに必要なものです。
全てを止めるわけにはいきません。

けれど、全てをやり続けることもできません。

だからこそ、何を優先し、何を諦めるか—取捨選択の議論が必要です。

この構造を理解した上で、本当に何を建てる必要があって、何を我慢できるのかという事を、未来のこの街の人たちのことまで思いを馳せて、考えていきたいと私は思っています。
ぜひ、一旦立ち止まって、一緒に考えて欲しいです。



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