BTS・VがChampionと世界契約/Jリーグ22万人招待の開幕大攻勢/Pinterest×SMエンタが提携/ミニストップが店舗を推し活拠点に/推し活経験者の21%が熱中症【週刊推し活ニュース 2026年8月14日号】
こんにちは。推し活未来研究所の矢澤綾乃です。
8月7日〜8月13日の「週刊推し活ニュース」をお届けします。
企業の推し活マーケティング・ファンビジネスの動きの中から、私が気になったニュースを毎週ピックアップしてお届けします。
週刊推し活ニュース(2026年8月7日〜8月13日)
今週いちばん驚いたのは、ChampionがBTSのVとグローバルパートナーシップを結んだニュースです。スポーツブランドが新キャンペーンの顔にK-POPアーティストを据える時代なんですね。PinterestとSMエンターテインメントの提携も発表され、日本で「kpopファンアート」の検索が前年比368%増というデータまで公開されました。ファンの創作そのものが、プラットフォームの成長エンジンとして扱われはじめています。
一方で、決算が並んだ週でもありました。カバーは減収減益、アミューズは営業益90%減。逆にグリーのREALITYは過去最高の営業利益です。熱狂を安定した数字に変える難しさが、そのまま明暗に出ていると思いませんか?さらにBRITAの調査では、推し活経験者の21.3%が夏の推し活中に熱中症になったと回答しています。熱量に頼るだけでなく、その安全まで設計するのが企業の仕事だと感じた1週間でした。それでは今週の推し活×ビジネスニュース、6つのカテゴリでお届けします!
【1】企業コラボ・タイアップ事例
チャンピオン、BTS・Vとグローバルパートナーシップを締結
チャンピオンが8月12日、BTSのVとのグローバルパートナーシップ締結を発表しました。Vは新キャンペーン「True Champion」の顔として起用され、ブランドは「独自のスタイルや卓越した芸術的ヴィジョン、世界的な影響力を兼ね備え、『トゥルー チャンピオン』の精神を象徴する存在」と位置づけています。キャンペーンにはロメオ・ベッカム、ソフィ・タッカー、カイル・クーズマら、スポーツ・音楽・カルチャーの各領域から8名が参加します。
アスレチックブランドの顔を、アスリートではなくK-POPアーティストが務める。この一点に時代の変化が凝縮されていると感じました。しかも単独起用ではなく、複数ジャンルの人物を並べて「チャンピオン像の多様化」を語らせる設計なんですよね。1人のIPに依存せず、ブランドの価値観を共有する人たちの群像でファンダムを束ねる——大型アンバサダー施策を考える企業には、この構図がヒントになりそうです。
キリの悪い「14周年」をどう企画に? 「まどマギ」「イナイレ」など “14歳” キャラ20人が集結 dアニメストア広告の仕掛け
dアニメストアが14周年を記念し、「14歳。その葛藤が熱になる。」をテーマにした広告企画を展開しました。『魔法少女まどか☆マギカ』『家庭教師ヒットマンREBORN!』『イナズマイレブン』『モブサイコ100』など複数作品から"14歳"のキャラクター20人を横断的に集め、葛藤や決意を象徴するセリフを紹介。8月3日から9日にかけて東京・横浜・大阪・名古屋の4都市6エリアでOOHを掲出し、スペシャルムービーも公開しました。2025年の「13歳」企画に続く第2弾です。
「14周年」という、普通なら扱いに困る数字を「14歳」に読み替えた発想が見事です。周年施策って、どうしても企業側の自己満足になりがちなんですよね。それを「子どもから大人に変わる転換点」という誰もが通った感情に翻訳したことで、作品を横断してもバラバラにならない。作品数の多さを強みに変えるIP編集力として、参考になる企業は多いと思います。
ほぼ日手帳がパペットスンスンとコラボ 文具や手帳などを販売
ほぼ日手帳が人気キャラクター「パペットスンスン」とのコラボアイテムを9月1日から販売します。A6サイズの手帳カバー、週間手帳「weeks」、下敷き3サイズ、デコラッシュ、ふせん5色、31daysシールの全7型を展開。バナナからスンスンが顔を出すデザインなど描き下ろしを用いており、直営店「TOBICHI」、全国のロフト、公式オンラインストア、Amazon、楽天で販売します。価格は8月25日に公開予定です。
手帳って「毎日開くもの」なので、キャラクターとの相性が本当に良いんです。しかもデコラッシュやシールまで揃えて「自分で飾る余地」を残しているのがポイントですよね。完成品を渡すのではなく、ファンが手を動かして推しを日常に組み込める設計にする。デコ文化が定着した今、文具・雑貨のIPコラボはここまで作り込むのが標準になりつつあると感じます。
しまむらで「夏目友人帳」グッズが8月15日発売!外ポッケから顔を覗かせる「ニャンコ先生」バッグ、ワンポイントが可愛いソックスなど豊富なデザイン
ファッションセンターしまむらが8月15日、『夏目友人帳』のコラボグッズを発売します。外ポケットからニャンコ先生が顔を覗かせるトートバッグ、ポーチ類、ワンポイント刺繍のレディースソックスなどをラインアップ。総柄の主張が強いものから日常使いしやすいシンプルなものまで幅を持たせ、全国のしまむら店舗と、同日15時からオンラインストアで販売します。一部商品は限定店舗・オンライン限定の展開です。
しまむらのIPコラボは、価格帯と「日常で着られる度合い」の設計が本当に上手いと思います。今回もガチのファン向けの総柄と、ワンポイントだけの控えめなものを両方用意しているんですよね。職場にも着ていける推し活アイテムは、ファンの着用機会をぐっと増やします。ライフスタイル商材でIPを扱う企業は、「熱量の見せ方に段階をつくる」発想を持ちたいところです。
MIXI、『モンスト』でTVアニメ『ブルーロック』との初コラボを8月16日12時より開催…「潔 世一」「糸師 凛」「凪 誠士郎」などが期間限定ガチャに
MIXIが『モンスターストライク』とTVアニメ『ブルーロック』の初コラボを、8月16日12時から9月2日11時59分まで開催します。潔世一、糸師凛、凪誠士郎、蜂楽廻、千切豹馬の5体が期間限定ガチャに登場し、馬狼照英ら6体はコラボクエスト報酬、國神錬介はログイン配布。公式Xでは「#エゴが熱く滾った瞬間」投稿キャンペーンを実施し、120名にモバイルバッテリー、50名に1万円分のデジタルギフトを抽選で贈ります。
ガチャ・クエスト・配布・SNS投稿と、ファンの参加コストを何段階にも刻んでいるのが上手いですよね。課金しない人にもログイン配布と投稿企画で必ず出口を用意している。コラボを「一部の熱心な人だけの祭り」で終わらせず、全ユーザーを巻き込む導線設計は、キャンペーンを企画するすべての企業に応用できる考え方だと思います。
【2】推し活支援サービス・新ビジネス
【第2弾】ミニストップをファン参加型の「応援拠点」に!ミニストップ × CheerSPOT × pinableによる「新・推し活体験」実証実験を開始
ミニストップ、INFORICH、AdvertisementMindの3社が8月17日から、全国のミニストップでファン参加型施策の第2弾を実施します。対象アーティストはドラマチックレコード。POSレジの液晶サイネージでの限定映像放映、店内放送での楽曲オンエアに加え、ビーコン検知で来店者のアプリにプッシュ通知を配信します。税込800円以上の購入レシートをCheerSPOTに応募するとメンバーからのリワードが抽選で当たり、公式Xではリーダー新居歩美との大喜利企画も展開します。
コンビニという最も生活に近い場所を「応援拠点」に読み替えた発想が面白いです。レジのサイネージ、店内放送、ビーコン——普段は販促に使う設備を、そのままファン体験の装置に転用しているんですよね。しかも購入額が応援としてカウントされるので、企業側は売上、ファン側は推しへの貢献実感が残る。既存店舗網を持つ小売にとって、投資を抑えて推し活市場に参入する現実的な型だと思います。
アイドルグループ「STARNOTE」の公式クレジットカードを提供開始
次世代クレジットカードのナッジが8月11日、アイドルグループ「STARNOTE」の公式カードの提供を開始しました。同日に神田明神ホールでデビューしたグループに合わせた展開で、決済手数料の一部がグループに還元される仕組み。カード利用に応じて「welcomeメッセージ動画」「撮り下ろしボイス」(ガチャ形式)「希望メンバーからの直筆カード」などの限定特典が受け取れます。ナッジは200を超えるアーティスト・スポーツチーム・自治体と提携カードを発行しています。
デビュー当日にカードを出す、というタイミングの取り方が絶妙ですよね。ファンの熱量が最も高い瞬間に、日常の決済という長期の接点を確保しにいっている。しかも特典が動画・ボイス・直筆カードと、原価より「その人らしさ」で勝負する設計です。少人数のIPでも金融商品を作れる時代になったことは、地方クラブや小規模事務所にとって大きな意味を持つと思います。
非常時に推しが助けてくれる—缶入りデニッシュパン「推カン」受注受付開始
AttendMeが8月13日から26日まで、27名のVTuberとコラボした缶入りデニッシュパン「推カン」の受注を開始しました。各VTuberのイラストをラベルにプリントし、保存期間は約3年。プレーンとチョコレートの2個入りで2,400円(税込)、缶切り不要のイージーオープン缶を採用しています。完全受注生産で、発送は9月下旬から10月上旬の予定。「推し活を兼ねる備蓄」という位置づけで企画されました。
防災備蓄と推し活を重ねる発想、これは正直うなりました。備蓄って必要性は分かっていても後回しになりがちですが、推しの顔があるだけで「買う理由」が生まれるんですよね。完全受注生産で在庫リスクを消しているのも、小規模事業者らしい賢さです。実用品にIPを載せて「買わない理由」を消す——非エンタメ商材を扱う企業ほど、この型は真似しやすいと思います。
【3】イベント・リアル体験施策
SEGA ポップアップストア in 渋谷PARCO 8月7日より開催!
セガが8月7日から30日まで、渋谷PARCO 6Fのポップアップスペースで「SEGA ポップアップストア」を開催しています。『ファンタジーゾーン』『アウトラン』『ベア・ナックル』『サクラ大戦』『クレイジータクシー』『セガガガ』など往年のタイトルを一堂に集め、アクリルブロック全9種(各1,375円)、アクリルキャラスタンド(各1,980円)、Tシャツ(各8,800円)などを販売。『ガーディアンヒーローズ』30周年記念の描き下ろしグッズも登場します。
新作ではなく旧作のカタログを束ねてポップアップにする、という在庫資産の使い方が見事です。1タイトル単独では動員が読めなくても、10タイトル集めれば渋谷で3週間の売り場が成立するんですよね。過去のIPを持つ企業にとって、これは「眠っている権利をどう現金化するか」の実践例です。周年という文脈を1本混ぜて話題性を足しているのも上手いと思います。
【アイマス IWSF2026レポート】ダンサー、生バンド、そしてプロデューサーの声。現実の“熱”がアイドルに実在感を与えた
7月24日から26日に京王アリーナTOKYOで開催された「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」のレポートが8月13日に公開されました。シリーズ初の越境型合同ライブで、765プロ、シンデレラガールズ、ミリオンライブ、シャイニーカラーズ、学園アイドルマスターなど約45キャラクターが登場。DAY1は最大20人の生ダンサー、DAY2は生バンドとストリングス隊、DAY3はコール&レスポンスと、日ごとに「実在感」の作り方を変える構成でした。
バーチャルなキャラクターに、生身のダンサーと生演奏を掛け合わせて実在感を出す。この考え方が2022年から続く「MR」プロジェクトの集大成というのが、20周年の積み上げを感じさせますよね。しかも会場で2027年の次企画まで発表しています。ファンイベントを単発の打ち上げ花火にせず、次の期待を仕込んで帰す——長期IPを運営する企業に共通する作法だと感じました。
加賀温泉郷×ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ コラボ企画 加賀温泉郷でラブライブ!を満喫しよう!
加賀市観光交流機構が8月10日から11月30日まで、『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』とのコラボ企画を実施します。山中・片山津・山代・粟津の4つの総湯を巡るスタンプラリー、各市町6か所への描き下ろしパネル設置、限定特典グッズ付き宿泊プラン、観光・グルメに使えるデジタルチケット、参画店舗でのコラボグッズ販売を展開。公共交通と観光施設の利用促進、広域周遊による地域活性化が狙いです。
3か月半という会期の長さと、4温泉地を回らせる設計に本気度を感じます。1日で終わる観光ではなく、宿泊・交通・飲食まで含めて滞在時間を伸ばしにいっているんですよね。自治体のIPコラボは「パネルを置いて終わり」になりがちですが、デジタルチケットで消費まで接続すれば効果が測れます。地域振興で推し活を扱うなら、ここまで設計してほしいと思いました。
【4】調査データ・市場トレンド
「Hearts2Hearts」初公式コラージュコンテスト開催!SMエンタ×Pinterestが「推し活」の新たな扉を開く!
PinterestとSMエンターテインメントがパートナーシップを締結し、8月13日から9月3日まで公式コラージュコンテスト「Pin my Hearts2Hearts」を開催します。日本デビューするHearts2Heartsの楽曲から着想を得た作品を「#PinMyH2H」で投稿する企画で、受賞者5名にグッズとギフト券を贈呈。あわせて日本国内の検索データも公開され、前年同期比で「kpopファンアート」が368%増、「トレカデコ」が77%増、「kpopの壁紙」が65%増、「推し活」が61%増と伸びていることが示されました。
ファンアートの検索が368%増、という数字に目を奪われました。ファンは「受け取る」だけでなく「作る」側に完全に移っているんですよね。しかも事務所が公式に素材と場を用意して、二次創作を敵視せず成長エンジンに変えている。ファンの創作をどう扱うかは、IPを持つ企業にとってこれから避けて通れない論点になると思います。
【推し活と熱中症・水分補給の実態調査】およそ3人に1人が「推し活」をしたことがある そのうち21.3%が夏の推し活中に「熱中症になった」と回答
BRITA Japanが8月10日、推し活と熱中症に関する調査結果を発表しました。全国20〜60代4,000人へのスクリーニングで推し活経験率は33.0%。経験者550人の本調査では、21.3%が夏の推し活中に熱中症になったと回答しました。61.5%が意図的に水分補給を控えた経験があり、理由はトイレ混雑の回避28.2%、公演中に席を立ちたくない26.0%、場所取り・行列維持18.7%。「推しを見ること」を優先する人が37.8%、「体調管理」優先が62.2%でした。
水分補給を控えた人が6割超という数字は、正直ぞっとしました。ファンは我慢して当然、という前提で運営してはいけないですよね。トイレの数や導線、給水スポットの設置は「コスト」ではなく、来場者を守る設計そのものです。イベントを運営する企業には、熱狂を生む工夫と同じ熱量で、安全に楽しめる環境づくりに投資してほしいと思います。
【5】エンタメ・スポーツ業界の動き
「最近Jリーグの広告多すぎない?」と思ったあなたへ──認知率十数%の危機から3000万人に届ける史上最大プロモーションの全貌
Jリーグが8月7日の新シーズン開幕に向け、史上最大規模のプロモーションを展開しました。2月開幕から8月開幕へ移行した初年度、新開幕時期の認知率が十数%にとどまった危機感が出発点です。メッセージの異なるテレビCM5本、ポケモンやTravis Japanとのコラボ、22万人の無料招待、地上波中継、OOH、新聞広告など20を超える施策を6月以降に集中投下。予算は例年の開幕期の数倍で、制作会社・広告会社を施策ごとに使い分けリーグが自ら統括しました。
未観戦・低関心の人を、高関心へ、そして観戦経験ありへと段階的に動かす設計思想が明快でした。認知が足りないなら量で殴る、という単純な話ではないんですよね。ファンになる過程を分解し、それぞれの段階に別のクリエイティブを当てている。自社のファンがどの段階で止まっているかを把握することから始める——これはスポーツ以外の企業にもそのまま効く考え方だと思います。
カバー、2027年3月期第1四半期は減収減益 グッズ販売が下落 スマゲーが次の事業の柱として期待
ホロライブを運営するカバーの2027年3月期第1四半期は、売上高88億2500万円(前年同期比8.3%減)、営業利益6億5100万円(同33.0%減)と減収減益でした。ライブ・イベントが9億800万円(同109.6%増)と伸びた一方、マーチャンダイジングが45億4600万円(同22.1%減)と落ち込み、トレーディングカードの新商品スケジュール差異とEC移行過程の欠品を要因に挙げています。7月23日配信のスマホゲーム「hololive Dreams」は初日100万、現在200万ダウンロードを超えました。
グッズ依存の危うさが数字で出た四半期だと思います。ライブが倍増しても、物販の2割減は吸収しきれないんですよね。ファンビジネスは「熱量は高いのに供給が追いつかない」で機会損失が出やすい構造で、在庫とオペレーションが売上の天井を決めてしまう。ファン向け物販を持つ企業にとって、供給体制はマーケティングと同じくらい重要な投資対象だと感じます。
グリーが決算発表、REALITYが過去最高の営業利益、VTuberプロダクションも好調
グリーの決算で、ライブ配信アプリ「REALITY」のプラットフォーム事業が第4四半期に売上高17億3000万円、営業利益5億9000万円と過去最高を更新しました。営業利益率は34.2%。VTuberプロダクション事業「REALITY Studios」は売上高7億5000万円、営業利益1000万円で、ファンベース拡大とイベント・マーチャンダイズなど周辺収益の伸びにより事業単体で初の四半期黒字となりました。ライブエンターテインメント事業全体の通期は売上高92億円、営業利益15億円です。
プロダクション事業が初の黒字、というのが今回いちばんの読みどころでした。タレントを抱える事業は固定費が重く、赤字が長引きやすいんですよね。それを配信収益だけでなく、イベントと物販の周辺収益で押し上げて黒字化させている。ファンビジネスは単一収益では成立しにくく、複数の収益源を束ねて初めて利益が出る——その構造がはっきり見える決算だと思います。
アミューズ、第1四半期決算は営業益90%減の3億3500万円と大幅減益…サザンや星野源らの大型ツアー、「キンキーブーツ」の反動減で
アミューズの2027年3月期第1四半期は、売上高176億4900万円(前年同期比22.1%減)、営業利益3億3500万円(同90.6%減)と大幅減益でした。前年同期にサザンオールスターズのLIVE TOUR 2025、星野源のコンサートツアー、ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』が集中していた反動で、イベント収入と関連グッズ・商品収入がともに減少。通期見通しは売上高550億円、営業利益20億円で、第1四半期時点の営業利益進捗率は16.8%です。
大型ツアーの有無で営業利益が10分の1になる——ライブ興行の振れ幅を象徴する数字ですよね。ファンの熱量は変わっていないのに、業績はツアー年かどうかで激しく上下してしまう。だからこそ、ファンクラブやサブスクのような平準化された収益をどう積むかが問われます。イベント収益が主力の企業ほど、この課題は他人事ではないと感じました。
【6】推し活×テクノロジー
ソニーのMR技術が変えるVTuber交流の未来 「実在感」をビジネスにする次世代のミート&グリートとは?
ソニーがVTuber事務所PANDORA、カラオケまねきねこと組み、MR技術を使った「3Dミート&グリート」を実施しました。Meta Quest 3を使い、事前にスキャンしたスタジオのデジタルツインとVTuberの空間を同期させることで、現実の部屋にVTuberが登場して会話できる体験を実現。オクルージョン技術で現実の障害物との前後関係も再現します。7月に渋谷で行われた回は1枠20分3,000円で、8月22日・23日には第2回が3,300円で開催されます。
グッズを増やすのではなく、体験を売って単価を取りにいく発想が新しいと思いました。記事でも「IP消耗の防止」という言葉が出てきますが、モノを作り続けるとファンも制作側も疲弊するんですよね。20分3,000円という価格が成立するなら、在庫も廃棄もない収益源になります。IPを持ちながら物販の限界を感じている企業にとって、体験型への移行は現実的な next step だと感じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
推し活未来研究所では、推し活×ビジネスの最新動向を毎週お届けしています。アカウントのフォローをお願いいたします!
それではまた次号でお会いしましょう!推し活未来研究所の矢澤綾乃でした。
