金のドライヤー銀のドライヤー【サザエさんパロディ】|#岩男を笑わせろ杯
こちらの企画に参加します。
なんと創作大賞落選記念の企画です!
こんな企画を考えるなんて素敵デス。
岩男さんよろしくお願いします。
磯野家のちゃぶ台に1台のドライヤーが置かれている。
「ちょっとカツオ、これどこで手に入れたのよ」
「これには事情があるんだよ姉さん」
「まさかかっぱらってきたんじゃないでしょうねえ」
「今から話すから黙っててくれないか姉さん」
カツオの話はこうだ。
それはいつもの放課後だった。「磯野〜野球やろうぜ」と中島がやってきて、公園で野球をやってるといつも通りのホームラン。いつもと違ったのはイササカ先生のお宅の池にボールがポチャリしたことだ。
先生のお宅は留守だった。勝手に庭に入ると池に野球ボールが浮かんでいる。と、二人の目の前でそれがツツツ、、、と沈んだ。
次の瞬間、池の水が盛り上がりキラキラ輝いたかと思うと薄い衣をまとった女神が現れた。女神から馥郁とした香りが漂い、男子二人はドキマギした。
「そなたが落としたのは金のドライヤーか銀のドライヤーか」
見れば女神は右手に金色のドライヤー、左手にシルバーのドライヤーを手にしている。
「ぼくたち落としたのは野球のボールなんですけど」とカツオが言うと、女神はあわててしゃがみ込んで池からボールを取り出した。代わりにガシャガシャと銀のドライヤーを取り落とす。
「まずはボールを返すわね」
カツオは女神からボールを手渡された。
女神は銀のドライヤーを拾い直し、「で、金のドライヤーと銀のドライヤー、どっち?」と聞いてきた。
「いえ、用は済みましたのでぼくらはこれで」と二人が去ろうとすると、女神は三本目の腕を伸ばし、懐からくるくるドライヤーを取り出した。
「これもつけるわよ?」
二人はヒソヒソ相談を始めた。
「なんか押し売りみたいだなあ」
「この人、おっちょこちょいで磯野の姉さんに似てないか」
「やめてくれよ中島」
女神がかまわず語りかけた。
「金のドライヤーを使えば超絶イケメンに、銀のドライヤーは超絶美女に、くるくるドライヤーは使う人の腕次第」
「じゃあ金のドライヤーで」カツオは即答した。女神はくるくるドライヤーも持ってけと言ったがカツオは断り、くるくるドライヤーは中島の手に収まった。
「とまあ、こんなことがあったんだよ」
「あらやだ、銀のドライヤーも欲しかったわ」
「姉さんは十分美しいじゃないか」
「あらやだカツオったら。ウフフフフ」
タラちゃんでしゅ。
さっきすごいものを見てしまったでしゅ。
お風呂から上がったカツオ兄ちゃんがピカピカのドライヤーをブーンと使ったでしゅ。そのとたん、カツオ兄ちゃんの髪の毛がふぁさっと伸びて、ミルクの佐野くんみたいになったでしゅ。
きょうビジュ イイじゃん
盛れてて イイじゃん
歌いながらどこかに行っちゃったでしゅ。
次におじいちゃんが来たでしゅ。おじいちゃんはドライヤー必要ないのにブーンとスイッチ入れちゃったでしゅ。そしたらおじいちゃんの頭が一瞬でモジャモジャになったでしゅ。
タタ タタター
タタ タッタタッタター
おじいちゃんは「じょうねつたいりく」を歌い始めたでしゅ。
そこにパパが来ました。ランニング姿のパパにドライヤーの風が当たりました。
「ひゃあ!?」
パパから変な声が出て、パパの胸にモジャラッと毛が生えました。
「どしたのあなた、あ!」
ママが来ました。ママはパパの胸元をうっとり見つめました。あれは恋にメロメロな女の目でしゅ。
ぼくはハカセタロウおじいちゃんと一緒にその場をあとにしました。
「サザエのやつ、胸毛フェチだったとは」
おじいちゃんがぼそっと言ったでしゅ。
そのあとはご想像におまかせするでしゅ。
おしまい(1421字)
サムネ画像は 稲垣純也様 にお借りしました。
それではごきげんよう!
いいなと思ったら応援しよう!
お気持ちだけで結構です。ありがとうございます。