「家にいる=暇」じゃない。家族との境界線交渉術
「家で仕事できて楽でいいね」
「急用できたし、今日は休んだら?」
悪気がないのは分かってる。
でも、この言葉を聞くたびに、心の中でこう叫んでました。
(仕事時間は、必死に確保した「聖域」やねん……!)
三世帯同居、ペルー人の夫、5歳の娘。
在宅ワーク歴もうすぐ2年。私が一番最初に身につけるべきだったのは、ライティング力でもITスキルでもなく、家族との「境界線交渉術」でした。
▼ 前回の記事
在宅ワークを「特別な働き方」にしないための考え方のコツについてです。
今回はその続きです。
「今日、仕事休んだら?」という悪魔のささやき
三世帯同居の我が家、いろんな「要請」が飛び込んできます。
「病院に行きたいから車を出してほしい」
「予約の時間が合っているか確認してほしい」
高齢の祖母にとって、家にいる私は「頼れる手」。
家族として協力したい気持ちはもちろんあります。
ただ、仕事中にこの「ちょっとお願い!」が積み重なると、集中力はズタボロ…。で、「今は仕事中だから」と断ろうとすると返ってくるのが、
「そんなに急ぎなの? 今日じゃなくてもいいんじゃない?」
確かに、私には会社員みたいな「9時〜17時」の拘束時間はない。
でも、「制約がない」と「暇」はイコールじゃないんです。
娘が幼稚園に行っている間の数時間。
私がパズルみたいに組み合わせて、
やっと確保した聖域のような「仕事時間」。
「ちょっと手伝って」
そう言われるたびに、心の中で叫んでました。
(ほんまに大切な時間やのに……!)
交渉その1:物理的な壁がないなら、「言葉の壁」を作る
夫はペルー人。ものすごく穏やかで、マイペース。
「早く○○やって!」と急かしてくることはありません。
ただ、そのマイペースさゆえに、私がパソコンに向かっていても、のんびり話しかけてくる。
「ねえ、これ見て」
悪気がないのは分かってる。
でも、仕事モードの頭を日常に引き戻されるのって、意外とエネルギー使うんですよね。
だから私は、家族に対してルールを「言語化」することにしました。
「娘が幼稚園に行っている間、寝かしつけの後は『出勤中』です」
リビングでPCを開いていても、そこはオフィス。
緊急事態以外は、なるべく話しかけないでほしい。
家事や用事は、仕事が終わってから。
最初は「冷たいかな?」と迷いました。
でも、曖昧なままイライラして爆発するほうが、お互いマイナスになる。
「この時間は仕事をさせてほしい。終わったら全力で家族の時間にする」
「完了の約束」とセットで交渉する。
これを続けたことで、少しずつ「今は仕事モードなんやな」と分かってもらえるようになりました。
交渉その2:自分自身との「深夜1時」協定
境界線を引く相手は、家族だけじゃない。
もう一人の強敵は、「ついやりすぎる自分」。
娘が帰宅してからは、怒涛のママ・タイム。
夕飯、お風呂、寝かしつけ……。
ようやく静まり返った夜、再びPCを開く。
夜の静寂って、めちゃくちゃ集中できるんですよね。
調子が良いと、つい「あと少し」と欲が出る。
でも、ここには鉄の掟を設けてます。
「どんなに調子が良くても、深夜1時には絶対にPCを閉じる」
翌朝にはまた家族との日常が待ってるから。
睡眠不足でイライラして、ぼーっとして、娘との時間を楽しめなくなる。
それは、私が望んだ暮らしじゃない。
「まだやれる」で止める勇気。
これが、長く走り続けるための一番の秘訣だと思ってます。
境界線は、優しさである
「家にいる=暇」じゃない。
この認識を家族と共有するの、正直めちゃくちゃ大変でした。
働き方の価値観が違う親世代、マイペースな夫。根気いります。
でも、境界線を引くことって、拒絶じゃないんですよね。
「この仕事を大切にしたい」
「家族との時間も大切にしたい」
この2つは矛盾しない。
むしろ、ちゃんと線を引いたほうが、家族というチームはうまく回る。
もし今、在宅ワークしながら「肩身が狭いな」「集中できひんな」と感じてる方がいたら。
「ここは私の職場です」って、一回だけ言ってみてください。
それだけで、ちょっと空気が変わるかもしれません。
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