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冬眠した太陽【3つのお題に空想のひらめきを】

ファンタジーのお題に挑戦しました。
1,500字ほどありますので、お時間のある時にお読みいただけると嬉しいです。
今回はイラストも入れてみました。
よろしくお願いします!!

🎈お題①:「地下に眠る太陽」
🐾お題②:「歌う湖」
⏳お題③:「銀色の橋」

🍊第52回 3つのお題(ファンタジー)

ある日、太陽が言いました。

「うち、明日から1週間ほど、冬眠しようかと思ってんねん。
 冬のこの時期、そない律儀に昇らんでもええと思うんよね。
 だから、ちょっと地下に行って冬眠するわ」

驚く人々を尻目に、太陽はいい感じの地下を見つけて潜って眠ってしまいました。

地下に眠る冬眠中の太陽

太陽が昇らなくなり、あたりは真っ暗です。

1週間も夜が続くんかいな……と、人々はため息をつきました。

ただ、不思議と寒くはありませんでした。

むしろ、足元からじんわりと温く心地よいのです。

そして歌う湖がキラキラと煌めき、周りに咲いている花も光り始めました。

「なんや、これは……」

と驚いていると、動植物に詳しい博士が湖に駆け寄り、興奮した状態で説明をします。

「これは、幻のブループランクトンに、ムーンフラワーやないか!!
 ブループランクトンは普段は光の届かない場所にいるはずやのに……!
 そうか、太陽が冬眠して真っ暗になったから姿を現したんやな!!
 それに、ムーンフラワー……。
 陽の光が強すぎる昼間は閉じていて、新月の時間帯しか咲かないが、こんなに長時間咲いているのを見られるとは……。
 これは、貴重やで!!
 ゆっくり研究できるやないか!!」

博士はブループランクトンとムーンフラワーを夢中になって観察し始めました。

歌う湖は、青く光る幻想的な風景にうっとりして、

「なんや、ええ歌、歌えそうやわ~」

と言って、歌いだします。

その、美しい歌声と、景色に、みんなうっとりとしています。

なんや、ええ歌を歌う湖

さらに驚くことが起きました。

みんなが美しい歌声にうっとりしていると、誰かが叫びます。

「おい!あそこの木の橋、なんか銀色に光ってへんか!?」

すかさず博士がすっ飛んできて、眼鏡を光らせます。

「……っか~~~~~!!!!!
 まさか、この橋がシルバーツリーを使って作らていたとは!!
 シルバーツリーは、どこにでもある木やねんけど、非常に暗い場所だと銀色に光る習性があると言われてんねん!!
 ここまで光っているのは初めて見た!!」

普段はただの木にしか見えない、シルバーツリーで作られた橋

太陽が冬眠したことで、世界は真っ暗になるどころか、見たこともない光と歌で溢れかえったのです。

せっかくなので人々は、この景色を堪能するために宴を開くことにしました。

眠っている太陽の近くには、料理人が集まり、太陽の熱さを利用して次々と料理を作ります。

地下で太陽が眠っているので、地面はほんのりと温かいし、湖や川もいい温度の水が流れているので、水遊びも楽しめました。

人々は、この生活も悪くないな……と思い始めていました。

そして1週間がたちました。

太陽がむくりと起きて言います。

「ふぁ~~よう寝た~~。
 さて、元気になったことだし、お空に帰って、バリバリ働くで~!!」

太陽が地下から出ようとした瞬間、美しく幻想的な景色が消えそうになり、人々が慌てて言います。

「ちょ、ちょ、ちょっと待って、太陽さん!!
 ……もう少し寝ててもええねんで?
 1週間なんてあっという間やったろ?」

「まあ、たしかにあっという間やったけど……。
 でも、そない長いこと休むんも、なんや悪いやん?」

「いやいやいやいや!!!!!
 普段が働きすぎやねんって!
 もうちょい、休んだ方がええって!」

 「そ、そや!!
  歌う湖~!!
  バラード1曲頼むわ!!」

すかさず歌う湖が美しい声で子守唄を歌い始めます。

すると太陽はウトウトしはじめました。

「なに……この眠気を誘う歌は……。
 ほな、お言葉に甘えて……もうちょっと寝ようかな……。
 ZZZZZZZZ」

人々は胸をなでおろして、宴の続きをやりました。

それからというもの、太陽は年に1回は2週間の冬眠生活をするようになり、人々は2週間、宴を楽しむようになりました。

おしまい。


みかんさん、マガジン収録ありがとうございます☆彡

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