盗まれた薬箱【3つのお題に空想のひらめきを】
🎈お題①:「野イチゴのひみつ」
🐾お題②:「木の葉のてがみ」
⏳お題③:「おばあちゃんの薬箱」
世界むかし話に挑戦しました。
1,500字ほどありますので、お時間ある時にお読みください✨
よろしくお願いします🙇
⏳お題③:「おばあちゃんの薬箱」
とある村にソフィアという元気な女の子がいました。
ソフィアは友だちと走り回って遊んでいると、派手にこけて、膝を擦りむいてしまいました。
ソフィアは足を引きずりながら家に帰り
「おばあちゃん〜。
こけて膝、擦りむいてもうた〜!
痛いよぉ……」
おばあちゃんはソフィアの傷口をきれいに洗い、薬箱からお薬を出して塗ります。
「痛くなくなった!
ありがとう、おばあちゃん!」
おばあちゃんの薬箱の薬は、魔法みたいに、どんな怪我や病気も治してしまいます。
ソフィアは、それが自慢でした。
🐾お題②:「木の葉のてがみ」
ある日のことです。
おばあちゃんの薬箱がどこにもありません。
そして机の上には木の葉のてがみがありました。
『薬箱は預かった。
返してほしければ、うんと美味しい食べ物を
持ってこい。
キツネより。』
ソフィアはてがみを見て驚き、そして怒ります。
「コソ泥キツネめ!!
ギッタンギッタンにこらしめてやる!
孫の代まで震えさせてやんねん!!」
ソフィアは木の棒を持って振り回すので、おばあちゃんは慌ててソフィアを落ち着かせるように声をかけます。
「ソフィア!
そない物騒なことを言わんとって…。
おばあちゃんの寿命が縮まりそうやわ…」
「そら、あかん!
ごめんね、おばあちゃん……。
でも、どないすんの?
うんと美味しいもの渡すのも癪やし……」
おばあちゃんは少し考え、何やら閃いたようです。
🎈お題①:「野イチゴのひみつ」
おばあちゃんとソフィアは、キツネのところに行きました。
キツネはニヤニヤと笑いながら言います。
「うんと美味しいもん、持ってきたんやろうな?」
ソフィアもニヤニヤと笑いながら言います。
「当たり前やん!
ほれ、野いちごや」
ソフィアはカゴいっぱいの野いちごをキツネの前に出します。
そしておばあちゃんがニコニコしながら言います。
「この野いちごにはな、ひみつの食べ方があるんよ」
「ひみつの食べ方?」
「そう。
……10個いっぺんに口の中に入れたら、それはもう……この世のものとは思えへんほどの美味しさになるんやで」
キツネはすぐさま10個掴んで、パクリと食べます。
しばらくモグモグ食べていると……
「す、す、すっぱーーーーーい!!
ペッペッ!!」
ソフィアとおばあちゃんはその姿を見て大笑いします。
「くそー!!
騙したなぁー!!
薬箱は返さへんからな!!」
おばあちゃんは、笑いながらキツネの背中をさすり、言います。
「あはは、ごめん、ごめん。
でも、人の薬箱を勝手に盗んだんやから、このくらいの目にはあってもらわんとねぇ〜」
そして、瓶に入った野いちごジャムをキツネの前に差し出します。
「ほれ、口直しや。
舐めてごらん」
キツネが野いちごジャムをひと舐めします。
そしてあまりのおいしさにびっくり!!
ソフィアは満足そうな顔をして言います。
「おばあちゃんの野いちごジャムは、世界一の美味しさやで!
ほら、薬箱返して!」
「……悪かったよ……はい、返すわ」
キツネは申し訳なさそうに薬箱を返します。
おばあちゃんは、キツネから薬箱を受け取ります。
「もう、悪させぇへんかったら、また野いちごジャム持ってきたるわ。
約束できる?」
キツネは大きく首を縦に振りました。
そして、おばあちゃんとソフィアとキツネは、持ってきた焼き立てのパンにジャムを塗って、仲良く食べることにしました。
キツネはムシャムシャと食べながら言います。
「……ところで、おばあちゃん。
次のジャムはいつ持ってきてくれるん?
こんなん、あっという間になくなんで」
「もうおねだりするんかい!!
もっと反省せえよ!!」
ソフィアはそう言ってキツネのお尻を蹴っ飛ばすのでした。
おしまい。
