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煙突掃除の少年の物語【3つのお題に空想のひらめきを】

🎈お題①:「ロンドンの赤い郵便ポスト」

🐾お題②:「石畳のパン屋」

お題③:「雨の日の喫茶店」

🍊第58回 3つのお題(世界ノスタルジー)

世界ノスタルジーに挑戦しました。
歴史に疎いので、チャットさんといろいろ聞いたところ、19世紀後半のロンドンのお話……ということになりました笑
そして、作品内のイラストは全てチャット画伯によるものです!!
ありがとう、チャット画伯✨
2,000字弱あるので、お時間ある時にお読み頂ければ幸いです。
よろしくお願いします🙇


🐾お題②:「石畳のパン屋」

ロンドンで煙突掃除の仕事をしている少年ルカは、一仕事終えて煤まみれです。

お腹をグーグー鳴らしながら、煙突掃除人の親方の家に帰宅している時のことです。

石畳のパン屋さんから、焼き立てのパンのいい香りがしてきました。

ルカは思わずその香りに引き寄せられ、お店の近くでパンの香りを堪能します。

「あ、そうや!!
 パンの絵を描いたら、食べた気分になれるかもしれへん!」

ルカはパン屋の横にある路地に入り、煤を使ってこっそりとパンの絵を描きます。

すると、そこに親方が通りかかり、ルカに声をかけます。

「おい、ルカ。
 そんなとこで何やってんねん」

ルカは照れくさそうに笑って言います。

「あ!親方!
 えへへ、腹がへってもうたから、ここでパンの絵を描いて、食べた気分にでもなろうと思ってん。
 なかなかうまく描けたと思うねんけど……」

親方はルカの絵を見てびっくりです。

「ル、ルカ……。
 お前、こんな特技があったんか……。
 オレまで、パン食べた気分になれたわ。
 ……ちょっとここで待っとけ」

親方はパン屋に入ってパンを買ってきてくれました。

ルカは大喜びでパンを食べます。

「やっぱ、絵のパンじゃ、腹はふくれへんな!
 ありがとう、親方!!」

すると、親方はニヤリと笑いながら言います。

「いいや、そんなことないで。
 お前の絵で腹がふくれる方法を思いついたわ」

「ええ~?
 何言うてんの、親方。
 頭、おかしなったんちゃう?」

「あほか、冴えに冴えまくってるわ!!
 ……雨も降り始めたし、今日は煙突掃除はしまいにして、オレの贔屓にしてる喫茶店に行くで!」

親方はルカを連れて雨足が強くなる前に喫茶店へと向かいました。

お題③:「雨の日の喫茶店」

親方とルカは喫茶店に入り、席に着きます。

雨足が強くなり、窓ガラスを流れる雨粒が増えていきます。

親方はメニュー表を渡してルカに言います。

「当分、雨が降りそうやし、のんびりしようや。
好きなもん頼んでええぞ」

しかし、ルカは少ししょんぼりした様子で言います。

「僕、字ぃ、読まれへんねん……」

「……そっか……。
 ほな、オレのおすすめ頼むとするか。
 おい、マスター。
 サンドイッチとスープをこいつに頼むわ。
 オレはサンドイッチとコーヒーで!」

マスターはコクリと頷いて、サンドイッチとスープをルカの前に置きます。

ルカはゴクリと生唾を飲み込み、親方の方を見ると、親方は「はよ食べろ」と勧めます。

ルカは早速、サンドイッチをパクリ。

スープを一口、ゴクリ。

「……っ美味しいーーー!!
 ありがとう、親方ーーー!!」

ルカはペロリと平らげてしまいました。

すると親方が紙と鉛筆をマスターからもらい、言います。

「おい、ルカ。
 今食べた、サンドイッチとスープの絵を描いてみろ。
 うまそうに描くんやで!」

ルカはコクリと頷いて、先ほどのサンドイッチとスープを思い出しながら描きます。

雨が石畳を打ちつける音と、静かな音楽、そしてルカが鉛筆を走らせる音が、喫茶店を包みます。

雨が小雨になり始めた頃、描き上がったものを親方に見せました。

「どうやろか…?
うまそうに見える?」

親方は満足そうな顔をして、マスターにルカの絵を見せます。

「おい、マスター!
 オレの弟子はとんでもない才能の持ち主やで!」

マスターはルカの絵をじっくりと見て、ルカに言います。

「……最近、クロワッサンサンドイッチを新しくメニューに取り入れてんけど、なんや、みんな普通のがええとか言うて、なかなか注文してくれへんねん。
食べさせたるから、絵ぇに描いてくれへんか?」

ルカは目を輝かせて言います。

「お安い御用やで!!
 親方!
 ほんまに絵ぇで、腹ふくれるな!!」

3人は「ほんまやな!」と笑い合いました。

🎈お題①:「ロンドンの赤い郵便ポスト」

その後、ルカの描いたクロワッサンサンドイッチのポスターを見た人たちは「なんや、美味しそうやなぁ」と言って注文する人が増えました。

そのうち、喫茶店だけでなく、パン屋やお菓子屋の人たちも、ルカに新商品の絵を描いてくれ、と頼むようになりました。

そんなある日のことです。

ルカは煙突掃除をして、煙突のてっぺんからロンドンの街並みを見渡します。

そして、その風景を絵に描きました。

親方のところに持って行き

「親方、この絵を家に送りたいから、家の住所書いてくれへん?
きっと、これ見たら、僕が元気にしてること、家族に伝わると思うねん」

と言いました。

親方はルカの描いた絵をじっくりと眺めて、静かに頷きました。

きれいに封をした手紙をルカは大切に抱え、街角に佇むあざやかな赤い郵便ポストへとそっと投函しました。

(お父さん、お母さん……後、半年……
 僕、頑張るからな!!)

ルカは元気よく走り出します。

今や絵も評判になったルカには、街のあちこちから声がかかります。

「ルカ〜今度、うちの絵を描いてくれ〜」

「今日はうちの煙突掃除頼むよ〜!」

ルカは

「お代はうまいもん頼むで〜!」

と、笑いながら言うのでした。

おしまい。

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