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おむすび山の白へびさま【3つのお題に空想のひらめきを】

🎈お題①:「おむすび山のたぬき」

🐾お題②:「山奥の白へびさま」

お題③:「山ねずみの灯り屋」

🍊第49回 3つのお題(日本むかし話)

「日本むかし話」のお題に挑戦してみました。
2,000字ぐらいありますので、お暇な時に読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。


むかし、むかし、おむすび山の山奥に、白へびさまが住んでいました。

山奥に住みすぎて、誰も来ないので、とても退屈していました。

そんなある日のことです。

山菜を取りにやってきた男が山奥にやってきました。

白へびさまは久しぶりの来客に嬉しくなり、男の前にずるりと現れて、口を大きく開けてニヤリと笑います。

「山菜取りに来たん?
 ここらへんの山菜はうまいで!!
 もっと美味しい場所、教えて……」

すると言い終わらないうちに、話しかけられた男は顔を真っ青にして

「ぎゃーーーーーーーー!!!!!!
 大蛇や!!!!!!
 食われる!!!!!」

と言って、一目散に逃げてしまいました。

おむすび山を下山した男は、事の顛末をあちこちで話すうちに、尾ひれがついて「山奥の大蛇が人間を食べようと待ち構えている」「目が合うと石みたいに固まる」「馬を丸のみするのを見た気がする」…などとありもしない話が飛び交うようになりました。

そのうわさ話を聞いたたぬきが、白へびさまをなぐさめようと行ったところ、白へびさまはとぐろを巻いて、しくしくと泣いていました。

「わし…人間食べたことないし…。
 馬やって食べたことないし…。
 そら、若い頃は肉もいけてたけど、最近は山菜やきのこの方が体に染みるようになってきてんねん…。」

気の毒に思ったたぬきは、村で仲良くなった人からもらったおむすびを白へびさまに差し出して言います。

「これ食べて、元気出しいな。
 でも、誤解されたままなんは、気の毒やな…。」

白へびさまはおむすびを一口でぱくりと食べながら

「やろ!?
 わしは、うまい山菜の取れる場所教えてあげようと思うただけやねんで!?
 それなのに…。
 っていうか、このおむすびとやら、うまいのう。
 なんか元気でてきたわ。」

たぬきは元気そうな白へびさまを見て、少し安堵しつつも、なんとかならないか考えるも、なかなか妙案が思いつきません。

そして、

「…そういえば、このあたりに大層頭の切れるおおかみがおるって聞いたことがあるわ。
 おいら、そのおおかみに相談してみるわ!」

と言って、たぬきはおおかみのところに行き、白へびさまの誤解を解いて欲しいとお願いをしました。

最初は面倒がっていたおおかみだったが、たぬきがおむすびを渡すと、「うまいやんけ」と言ってぺろりと平らげたので、協力することにしました。

おおかみとたぬきは白へびさまのところに行き、おおかみは白へびさまの住まいの状況や、村男と会った時の話を聞きました。

そして、大きなため息をついて言います。

「…白へびさま。
 そもそもこの辺り、昼間でも薄暗すぎるやろ。
 ほんで、急に村男の前に現れて、大きな口開けて話しかけたん?
 そら、食われると思って怖がるで。」

「え~、だってわし、日が当たると鱗が乾燥して痛むから、このくらいの薄暗さでないとあかんねん。
 あと、大きな口開けたんちゃうくて笑ったんや!」

おおかみは腕を組んで少し考えこみ、たぬきに向かって言います。

「おい、たぬき。
 この山に灯り屋やってる山ねずみがおったやろ。
 あいつはまだ、灯り屋やってんのか?」

「あ~、なんか、あんまり売れへんから、店じまいしようかな…ってぼやいてましたけど…。
 今は在庫処分中ちゃいますかね?」

おおかみはにやりと笑って言います。

「そら、ちょうどええ。
 その在庫、白へびさまが全部購入しましょう。」

早速、白へびさまは、山ねずみの灯り屋に行き、灯りを購入しました。

そして、おおかみの指示のもと、たぬきと山ねずみと協力して、灯りをあちこちにぶらさげました。

全ての灯りが飾られたころには、白へびさまの住まいは、優しい灯りに照らされた幻想的な空間になったのです。

「これで、山に入ってきた人間も、怖がることはないやろ。
 この灯りで白へびさまの白さが神々しくも見えるからな。
 山ねずみ、お前はこの灯りが絶えないよう、ここで働け。
 たぬきは村に行って、山菜やきのこに詳しい白へびさまがおることを広めてこい。」

たぬきは早速、村に行って白へびさまの話をあちこちでしました。

最初は怖がっていた村の人たちも、優しい灯りの中に、美しく光る白へびさまを見て、

「……なんや…ありがたいへびさまやったんやなぁ…。」

と安心したのでした。

その後、村の人たちは、白へびさまのところに、おむすびや山菜やきのこ鍋を持っていき、白へびさまは村人たちに美味しい山菜やきのこの場所を教えてあげるのでした。

白へびさまのところに飾られた灯りも、とても人気になり、山ねずみの灯り屋も復活します。

おおかみとたぬきはその光景を眺めながら、白へびさまからもらったおむすびと山菜きのこ鍋を食べて大満足です。

それ以来、おむすび山には、今日も優しい灯りがともっているそうな。

めでたし、めでたし。


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