月を拾ったねこ【3つのお題に空想のひらめきを】
『月を拾ったねこ』でお話を書いてみました。
1,000文字程度あります。
よろしくお願いします🙇
むかしむかしあるところに、どこにでもいるねこが夜道を歩いていました。
外は満月で夜道を明るく照らしていました。
……ところが、急に辺りが昼間のように明るくなったかと思うと、空から月がゴロンと転がってきました。
ねこは月を拾ってみましたが、意外と大きく邪魔なので、広場まで転がしていきました。
広場に着くと、中からうさぎと月の人がぞろりと出てきました。
月の人が言うには
「以前、地上に月の人を1人おろしたんやけど、なんや、「帰りたい」って言い出したから迎えにきたんや。
でも、月ごときてもうてん。
どないしようかなぁ…。」
月の人はうさぎからもらったお餅を食べながら、頭を抱えてました。
ねこも餅を食べながら、ふと
「もしかして、竹取の翁の家に行こうとしてたんやないですか?
最近、竹取の翁が、腕の立つ武士をようさん雇って、『かぐや姫は返さへん!』って張り切っとりましたから。」
「えっ、そうなん?
ほな、ちょっと案内してくれへん?」
ねこは月の人を、竹取の翁の家に案内しました。
すると中からかぐや姫が出てきて
「ちょっと『帰りたい〜!』って手紙送っただけやのに、ほんまに月ごと来るとは思わへんやん!
だってな、なんかいろんな人が求婚してきて、ちょっとイラついてもうて…。
今は、まだここにおりたいねんけど…あかん?」
と言い出した。
月の人は少し考えてから言いました。
「……まぁ、ええよ。
こっちもな、迎えにきたつもりやってんけど、月ごときてもうてな。
あそこの広場に今、月あるし。
ねこの足でもそない時間かからん距離やから、帰りたなったら広場おいでや。
それより、求婚されたってすごいやん。
どんな人?」
かぐや姫はおずおずと
「なんか、資産家の人や帝…。
でも私、まだ結婚とか考えられへんくて、無理難題言うて追っ払っててん」
「えー!
もったいない!
帝とかめっちゃ玉の輿やん。
かぐや姫でないとあかんのんかな?
私らでも良ければもらってほしいわ!」
と、月の人たちは盛り上がり、その流れで、帝や資産家の人に会うことになりました。
月の人たちは、かぐや姫に負けず劣らずの絶世の美女揃いだったので、帝と資産家はあっさり虜になり、求婚し、月の人たちも快く承諾したのでした。
広場に置かれた月には、うさぎが残り途方に暮れてました。
ねこは「お餅美味しいから店でも出したら?」と言うと、うさぎもその気になってお店を出すことにしました。
この『月うさぎの餅屋』はたいそう繁盛して、毎日行列ができました。
忙しくて「ねこの手も借りたい」という理由で、ねこも働くことになり
「あの日、月なんか拾うんやなかった」
と、ねこは今日も餅を運びながら思うのでした。
めでたし、めでたし?
