noteで4年間使ってきたアカウント名を変えようと思った理由
『乙川アヤト』がやりたかったこと
アカウント名を変える、ということについて最近考えていた。
この『乙川アヤト』という名は、4年前にnoteに登録したときに思いつきで付けたもの。
4年前といえば、北京オリンピックがあり、安倍元首相銃撃事件に世間が震撼し、FIFAワールドカップが盛り上がりをみせ、僕はまだ書店員だった。
今の自分の生活と比べてみると、遠い過去。
将来のビジョンも、金銭感覚も、読んでいるものも、書いているものも、ずいぶん違う。
名前を変えるとしたら、今ではないか。
何度も頭をよぎる問い。
そもそも名前の由来である乙一氏とは、いまだ特になんの関わりもない。
当初は「彼のような作品が書きたい」というつよい想いが込められていたものの、創作活動をしていくうえで、彼のもつ表現力、目のつけどころ、構成の巧みさ、などは単純に真似できるものではないと感じるようになった。
無理に真似する必要もないかな、と。
であれば『乙川』という名前は、とっくに役割を終えている。
あと『乙川』で小説というと直木賞作家の乙川優三郎氏を思い浮かべる人も多いだろう。
『乙川』を名乗っているのに、代表作『生きる』すら読んだことがないというのは、ちょっと尊敬の念に欠けるし(持ってはいる)ファンの方々から「おまえはぜんぜん優ちゃんのことがわかっていない」と言われてしまう恐れもゼロではない。
きちんと調べもせずに名前を決めたことを、ちょっとだけ後悔しているのだった。
『文斗』のアイデンティティ
ここだけの話、僕の本名の漢字表記は『文斗』という字になる。
『文人』でも『絢斗』でも『礼都』でもなく『文斗』。
僕はこの名前をつけてくれた親にけっこう感謝している。
それくらいには、この名前を気に入っているのだった。
両親いわく、この名前には『文で戦うひとになってほしい』という願いが込められているそうな。
まるで今の僕の生き方を運命づけているようではないか。
『文斗』。
『文』はわかる。
しかし『斗』って、なんだ。
ふと気になって漢字そのものの意味をAIに訊いてみた。
『斗』という漢字は、元々は「柄(え)のついたひしゃく」の形をかたどった象形文字です。
そこから転じて、以下のような意味を持つようになりました。
『斗』の主な意味ひしゃく・ます 元々の形の通り、液体や穀物を汲んだり、量を測ったりするための道具を指します。
容積の単位 尺貫法における容積の単位です。1升の10倍にあたり、約18リットル(現代の計算)を指します。「一斗缶」という言葉にもその名残があります。
星の名 「ひしゃく」の形に似ていることから、北斗七星や南斗六星など、その形をした星座を指すようになりました。
わずか・小さい ひしゃくで汲む程度の量から、「わずか」という意味で使われることもあります。
「ひしゃく」や「ます」、「わずか」。
はじめて知った。
どうしよう。
縁のあるエピソードを掘り返そうとしたが、柄杓や升に関する思い出などかけらも持ち合わせていない。
なんかこう、文とか言葉とかすくい上げて、きっちり計算のもと、わずかな心の動きも見逃さない、みたいな。
そういえばそんな表現を目指しているのだった、そうだった、そうだった。
『ハヤト』だったら
「へえ、めずらしいですね」
「かっこいいな」
「いい漢字じゃん」
「文斗といいます」と話すと、会う人、会う人がそんなふうに反応してくれる。
たしかに漢字まで同じ人というのには出会ったことがない。
あとはもうすぐ二歳の姪の友だちに、あやとくんがいるとか。
ホテルで働いていたとき訪れていたゲストの息子ちゃんがあやとくんで「一緒だね」と盛り上がったこととか。
『東京喰種』のヒロインの弟が、アヤトという名前だったくらい。
もちろん彼は僕の推しキャラになった。
ひとつひとつ記憶に残っているくらいには遭遇率は低い。
改名はこの部分だけのシンプルなものにしようと思う。
『文斗』か『アヤト』か、はたまた『Ayato』か。
どの表記にしても、字面がよい。
よくよく考えてみると、贅沢な悩みである。
例えばこれが、一文字違って『ハヤト』とかであれば、僕の人生はもっと違っていただろう。
高校時代はボーリング同好会などというふざけた部活ではなく、たぶんサッカー部だろうし、スピードのあるエースで50メートル走は6秒台、食べても食べても太らない体質で、すごくモテただろう。
仕事も早く、オープンカーを乗り回し、なびく髪もさらさらのストレート、僕のようなくるくるぼさぼさパーマとは正反対の生き物なのだろう。
なんだか『ハヤト』の人生も悪くはないのではないか。
いやいや、けれどとにかく僕は変えがたく『文斗』なのであり、この名とともに30年を生きてきたわけで、自我も性格も『文斗』という土台の上で形成されたものに疑いの余地はない。
それに『文斗』でなければ、君と出会うこともなかった。
もし『ハヤト』だったら、そのスピードゆえに、ただすれ違うだけだったかもしれない。
なんだか全国の『ハヤト』さんをディスっている気がしなくもないので、一応そんな意図はないことをここで申し添えておきます。
『Ayato』でやりたいこと
僕は今年の10月に人生初の海外、それもワーホリに挑もうとしている。
これから知り合う海外の人々にも、書いてきたものを通じて、僕はこういう人間ですよということを知ってもらいたい。
であれば表記は『Ayato』がいいな。
noteの取り組みとしても、AIによる記事の自動翻訳というグローバル化の動きもある。
ワーホリに行く目的は、国内では得られない体験をするため。
そしてそれを創作に落とし込むためである。
最終的には英語でも、なにか書く。
アカウント名変更というものを通して、自分の実像にもっと近づく、という狙いもある。
『Ayato』という表示であれば、そのシンプルさゆえに、間違って検索されるという可能性もある。
調べによるとアーティストやゲームキャラ、Youtuberなどがいるらしいが、彼ら目当ての検索画面に僕が現れ「おまえじゃねえよ!」「なんだこいつ」と記事が読まれるきっかけになることもあるに違いない。
どうか各ジャンルの『Ayato』くんたちには、今以上に頑張ってほしい。
『乙川アヤト』という名は、『フィクションを書く者』としての色が強かった。
しかしこのnoteというフォーマットの上では、僕はもっと自分自身のことを書いている。
書けるようになった。
4年間という、決して短くはない期間。
アカウントをもう一つ、ではないのは、ひとえにこの4年間の蓄積のためなのだ。
出会った人、重ねた言葉、積み上げてきた歴史。
完全に切り離すことはしない。
これからはより、自分自身の体験、感じたこと、価値観をベースにした記事づくりをしたいと思う。
近々、アイコンも変更する。
また有料記事にチャレンジしてみようとも思っているので、全体のトーンも少し変わるかもしれない。
『乙川アヤト』から『Ayato』へ。
しかしこれは前向きな変化であって、交流ある人々をつかまえて気づかぬうちに『絶対稼げる投資商品』や『魂を浄化する化粧水』などを買わせてやろうとかそういう類いのものではないので、これからもぜひ仲良くしてやってください。
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