1からの水理学(1)連続の条件

自動車は道が広けりゃスピード出がち、だけどハミガキは逆らしい、どういうことでしょう?
このコンテンツでは、いくつかの記号について、後述の図2のように場所①や②の違いについて、記号に1とか2を付けて書きました。
計算式は煩雑ですが、図だけでもご覧ください。
設問:
図2のように、ハミガキの太い部分をちょっと3センチだけ指で絞ったら、なんと穴から9センチも飛び出してしまった!今、太い部分の断面積をA₁[㎡]、穴の面積A₂[㎡]としたら、A₁とA₂の比はいくら?


ANS(解答例):
図2と図3に示したように、チューブの中で押されたハミガキは柱状でしょうから、その体積は0.03 × A₁[㎥]になります。同様に、飛び出したハミガキの体積は0.09 × A₂[㎥]になります。
今、押されたハミガキの体積と飛び出したハミガキの体積は等しいので次式を得ます。
0.03 × A₁ = 0.09 × A₂ (1)
∴A₁:A₂ = 3 (答えは「3倍」)
👉ポイント:
チューブの中と外でハミガキの体積は同じで、しかも密度は同じですので、(1)式は質量保存の法則とも言えます。今、速度をv[m/s]とすれば、ハミガキは、チューブの中で0.03[m/s](=v₁)の速度、チューブの外で0.09[m/s](=v₂)の速度と書けるでしょう。したがって、(1)式の一般形は(2)式になります。
A₁ × v₁ = A₂ × v₂ (2)
この式によれば、「横断面積Aが大きいほど流速vが小さい」という話になります。「道が広いほど速度が出せる」と思っているどこかのドライバーの感覚とは真逆ですね。
さらに、1秒間に流れている体積(A・V)は流量Q[㎥/s]で定義できますので、(2)式は(3)式のようにも書けます。水理学では、(2)式、(3)式を連続の式と呼びます。
Q₁ = Q₂ (3)

💡断面積の大きさだけじゃなく、ハミガキの長さだけでもなく、「断面積と長さの相乗効果で水量が決まる」というわけですね。な~んだ、連続の式ってハミガキのことか~と思っていただけたら幸いです。

