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パタンナーと一緒に仕様書を作ろう!《後編》#44

こんにちは!
パタンナーという洋服の設計をする仕事をしています、島村です。メンズのパタンナーをしてもうすぐ10年になります😀

趣味ではMYOG(Make Your Own Gear)というアウトドア用品の自作をしています。

今回はそんな現役のパタンナーがExcelで
縫製仕様書を作るという記事
を書きました!
(縫製仕様書を以下SPEC SHEETとします)

《前編》《後編》の2部構成で掲載しているのでまだ前編を見ていないという方は、コチラ👇から見ていただけると話が理解しやすいと思います。


今回のSPEC SHEETは下記のような願望を叶える為の仕様書を作るという内容になります。

✅色んなアイテムが作れるようになりたい!
✅洋裁やMYOGの作品を記憶に残したい!
✅製作アイテムを記録する事で理解を深めたい!

つまり、SPEC SHEETが作れるようになるとその作品のアイテムについての整理が出来て横展開することが可能です。

例えば、ファスナーやプラパーツなどの副資材と呼ばれる材料を一覧で確認する事ができ、自宅のアトリエの整理整頓がよりしやすくなります。

生地スワッチを変えて色や素材感を変更した時には、画像をこのSPEC SHEETに貼り付けてAIで色を塗り直してもらうと別カラーや素材違いのモデルをイメージすることも可能です。

加えて、作品を分けて考えてSPEC SHEETを作るので、工程分析を自分で考える事ができるようになります。そうすると、ものづくりの工程上、ここはこうした方が良いなとか、デザインをもっとこんな風に変えた方が良さそうだという判断力が身につきます。

工程分析が自然と頭の中でできるようになると、近しいデザインで他のアイテムが作れるといったデザインバリエーションが広がるというメリットがあるので、専門的にはなってしまいますが非常に大事な所ではあります。

なので、SPEC SHEETというのは
洋裁やMYOGには一見必要に見えなそうで
めちゃくちゃものづくりには効果的なのです👌

そしてなんとーー!!!

記事の最後にはサコッシュの仕様書を作成したSPEC SHEETとフォーマットを無料ダウンロードできるようにしました🔥
是非!皆様の洋裁やMYOGなどのものづくりに活用してみて下さい✨感想や質問などコメントをいただけると嬉しいです☺️

実際に、パタンナー島村が過去に製作した
👇サコッシュを参考に解説していきます。

それでは早速行ってみましょう🔥

※この記事は私の趣味用途・一般向けガイドであり、会社の機密情報・社内資料とは一切関係ありません。


前編ではSPEC SHEETの1枚目のフォーマットの説明をしました。今回は、2枚目と3枚目が出来るまでの説明を主に解説していきます。

まずは、こちらの完成した3枚のSPEC SHEETを
載せます。

白紙の状態からこのSPEC SHEETが完成するまでの流れを説明します。


─サコッシュの絵型(イラスト)を入れる

まずは、FACE。

表仕様書

この2枚目には、FACE(表仕様)を入れていきます。サコッシュの表面から見えるイラストが必要です。よく雑貨の仕様書では立体形状が理解出来るように、イラストを立体的に描いたりしますが、今回はそのようには描きません。
左右対称の平面で描きます。
(左右対称で書く方が早くできるメリットがあります。アナログでもデジタルでも同様)

今回の場合では、
⚪️本体(前)
⚪️本体(後)
⚪️肩ベルト

の3分割に分けて考えると絵型が使い回せて、
分かりやすいSPEC SHEETができます。

分割して描くべきイラストの種類をばっくりと考えたら、A4用紙にラフ画を書き、配置を決めていきます。ここは適当でOKです。

下書きでは、本体(脇)もありますが
脇側を描かないと分からない情報は
無かったので削除しました

⚪️本体(前)
▶︎
SPEC SHEETの1枚目で使用した絵型をそのまま使いました。手書きで描いたイラストの用紙はパターン用紙(透けるタイプ)になります。
シャーペンで下書きをしてから、0.3㎜のペンで線画を描いていきます。

これをチャッピーで変換すると…
こうなります!

コードアジャスターは上下の判断がイラストで分かるように左右非対称で書きましたが、今思えばやらなくても良かったかなと思います笑

⚪️本体(後)
▶︎こちらも本体(前)同様に1枚目で使用したものと同じものを使い回します。

これが…
こうなります!

⚪️肩ベルト
▶︎こちらは2枚目•3枚目用に描き直しました。1枚目のイラストだと長さの書き込みが分かりにくくなるので横一直線にしています。

これが…
こうなります!
(カンヌキが消えた笑)

次に、BACK。

3枚目はBACK(裏仕様)になります。
これはサコッシュをひっくり返して裏側から見た時の絵型になります。

裏仕様書

裏仕様に必要なサコッシュの情報は、
⚪️本体裏(前)
⚪️本体裏(後)
⚪️肩ベルト裏
になります。

透けるタイプのパターン用紙なので、表仕様で描いたイラストの上に重ねて裏仕様のイラストを描きました。

これが…
こうなります!
(ダーツが消えたり、変な線が入ったりしたので
指示し直ししたり、Excel上で修正しました)
これが…
こうなります!

これらのデジタルイラストをExcelのフォーマットに貼り付けると下記のようになります。貼り付けた後、背景の白色は透明化させてトリミングをします。

この状態が出来たら、縫製する箇所の情報やディテール部位の名称を記載していきます。
SPEC SHEETを見やすくする為に下記のルールに合わせて情報の書き込みを行なっています。

─SPEC  SHEETの情報付けルール

⚪️フォント
▶︎UD デジタル 教科書体 NK-B
※大きさは、特に指定せずに情報の量や余白によって調節する方が良いです。バラバラな大きさだと見にくいので、今回は分類した3つの大カテゴリー(本体前・本体後・肩ベルトの文字)は66pt、それ以外は32ptにしました。

⚪️文字の色
▶︎薄い灰色.背景2.黒+基本色75%

⚪️矢印の線情報
▶︎色
・赤(R) 60
・緑(G) 160
・青(B) 250
・HEX(H) #3CA0FA
▶︎幅 5pt
▶︎線の先端 丸
▶︎始点矢印の種類 丸
▶︎始点矢印サイズ 9pt

そして矢印の角度は45度の斜めか180度の水平のみにしています。角度もバラバラしているとノイズになるので制限しています。

⚪️情報のカテゴリー羅列ルール
▶︎○○○
…仕様についての情報を記載【カテゴリー(大)】
▶︎□○○○
…仕様を分けた時の部分【カテゴリー(中)】
▶︎○○○
…部分の詳細【カテゴリー(小)】

細かくて分かりづらいかもしれませんが、
ルールに従って情報を入れると
👇のような感じにまります。

ルールは絶対ではないですが、やるとやらないでは圧倒的に見やすさが変わります。

その他、ステッチの進む方向を黄色い矢印にしたり、ダーツやタックの倒し方向のマークを青い矢印で表現しています。

黄色い矢印
青い矢印

文字で記入するよりも記号で直感的に分かるようにすると、情報量が少なくできるので分かりやすいです。青い矢印は縫い代の倒し方向などにも良いと思います。(今回はコバstで抑えているので縫い代の倒し方向は書いていません)

また、材料名はSPEC SHEET1枚目の材料一覧の名称と統一することで、認識の違いや整理のミスを防げます。

1枚目の文字は見やすさ重視で全角
2枚目.3枚目は余白に文字が入るように半角
にしています。

そして、絵型をみて直感的に理解がしにくいところは図解を描いてみるのも良いと思います。
今回はファスナー仕様のところを描きました。

これが…
こうなります!
(斜めが横になった!)

こういった表面からは見えないけれど、文字の指示がないと直感的に理解がしにくい箇所は、点線の青い丸で囲って図解を作りました。

隠しドットも表から見えないので
青い丸で囲っています。

最後にBACK(裏仕様)の文言を入れていきます。今回のサコッシュはFACE(表仕様)よりもそこまで書く内容は多くありません。

パイピング布を縫い付ける時のスタート位置や縫い代の処理する内容などを書いています。

表仕様も同様ですが、肩ベルトの長さを記載する時は、細かい青い点線で表現しています。色や線のスタイルで用途別に分けると見やすいSPEC  SHEETが出来ます!

裏地や別布を使用する箇所は色を塗って分かりやすくしたかったのですが、今回のペンで描いてAIにデジタル化する方法では時間がかかってしまうので行なっていません。パターンに使用する生地を記載すればOKです!





そうすると…
サコッシュのSPEC SHEETが完成しました!

─SPEC SHEET(Trunche1)

今回使用したイラストや下書き
こんな状態から
こうなって…
完成しました!
完成すると達成感がありますね〜


SPEC SHEETが作れるようになると、服やULギアの構造を体系的に理解することが出来て、より幅広いものづくりが可能になります!

このSPEC SHEETのフォーマットが皆さんのものづくりに役に立てれば幸いです!✨

洋服でも同様の書き方でSPEC SHEETが作成可能なので、別の機会にnote記事を書こうかなと思います✨是非フォローしてお待ち下さい♪

⑦番外編(プロクリエイトを使う方法)

イラストレーターなどのサブスク型の有料ツールで絵型を描く方が多いのかなと思いますが、安くて買い切りのソフトがありました。

こちらのソフトではiPadで2,000円で安く使えて色んな表現の絵を描くことが出来る汎用性が高いツールです。元々自分も絵を描く用に購入していましたが、意外と使えそうだなと思いました!
(このソフトで絵型を描いている人は見当たらなかったので色々と試してみようと思います)

今回は紙とペンで仕様書を作るという内容なので使いませんでしたが、こちらもnoteでシェア出来そうな事があればシェアします⭐️

✅SPEC SHEETのダウンロードはコチラから🔥

※Excelファイルは、パソコンからダウンロードしてデスクトップに保存し閲覧すると正しく使えます。サコッシュの仕様を見ながら作成できるように見本も記載しています。

おわり。

良ければフォローと♡をポチッとして頂くと今後の励みになりますので宜しくお願い致します!


【MYOG進捗状況】
2026年1月⇒進捗率44%(4/10)
【note進捗状況】
2026年1月⇒進捗率43%(43/100)
これらの進捗は2027年4月までに達成する目標です🔥エイエイオー!
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ここまで読んで下さりありがとうございます。
noteの他にInstagramもやっています。こちらではアウトドアについて体系的に学ぶことができ、アウトドアの遊びがより楽しくなれるような発信をしていくので興味がある方は是非覗いてみてください😊


P.S. このnoteは基本的に自分が哲学本を読んだり、ものづくりをしていく中で面白いと思った内容を4000文字〜10000文字くらいの文章量にまとめています!
そして全て無料で公開しています!
ものづくりをしている方にとって何か学びになれば幸いです。シェアハピ!!!

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