整形外科クリニック勤務の理学療法士は読むこと推奨
みなさん、Movement System Impairment(MSI)は聞いたことありますか?
自分が日々のリハビリを行っている中で、基盤となっている理論の一つです。
個人的にはこの理論、整形外科クリニック勤務のリハ職の人は、頭の片隅においた方がいいと思っています!
ぜひこの記事を読んで、日々の臨床に取り入れてください!
参考文献
Sahrmann S, Azevedo DC, Van Dillen L. Diagnosis and treatment of movement system impairment syndromes. Brazilian Journal of Physical Therapy. 2017;21(6):391–399. doi:[10.1016/j.bjpt.2017.08.001]
Morotani M. General principles of the Movement System Impairment diagnostic system. 徒手理学療法. 2022;22(1):29–35.
Movement System Impairment(MSI)とは?
日本語では「運動系機能障害」と訳されますかね。
基本的には
「非理想的な位置での持続的な負荷や、特定の方向への反復した負荷が運動機能障害を引き起こし、最終的に筋骨格系に影響を及ぼす」
という考えです。
慢性的な症状に関しては、この理論に当てはまることが多いと思います。
よって、問題となっている負荷を軽減できれば疼痛も軽減する可能性が高いですね。
キーコンセプト:相対的柔軟性と硬さ
MSIを考える上で、最も重要と言ってもいい考えに、
「相対的柔軟性と硬さ」
があります。
人の関節は物理学の法則に従い、最も動きやすい方向(最小抵抗回路)へ動きます。
そりゃ、動かしにくい方向へあえて動くことはないですよね。
関節にかかわる抵抗の中で、相対的に柔軟な(動きやすい)方向へ動き、逆に相対的に硬い(動きにくい)方向は避けていきます。
これが、連続した負荷や反復した負荷につながっていきます。
例を挙げれば、座位姿勢の時に股関節屈曲の抵抗が強ければ、腰椎屈曲を生じやすくなるといった感じです。
ここで重要なのは、純粋な関節の可動域だけでなく、最終可動域付近での抵抗感の強さなども影響してくるところです。屈曲できるけど抵抗感が強ければ、日々の姿勢を修正していくことは難しいですよね。
逆に相対的な硬さとは、筋の収縮などによる抵抗も指します。何かしらの筋力の低下がある場合に姿勢が崩れるのも相対的な硬さの問題ですね。
どのように臨床へいかす?
この理論では、関節の局所的な問題ではなく繰り返される不良な運動パターンが問題となってきます。
過剰な相対的柔軟性・硬さへの介入
間違ったアライメントの修正
不適切な運動パターンの再教育
上記が重要となってきます。
その上で運動連鎖や運動学習などを考慮した介入をしていくことで、患者さんの疼痛の軽減などにつながっていきますし、患者さんとしても理解しやすいと思います。
また、下記論文ではLBP患者において、エクササイズを行うことよりも、日常生活を正すことの方が、機能や痛みの改善、その他LBPに関連する多くのアウトカムと関連することが示されています。
Van Dillen LR, Sahrmann SA, Norton BJ, Caldwell CA, McDonnell MK, Bloom NJ. Effect of active limb movements on symptoms in patients with low back pain. J Orthop Sports Phys Ther. 2001;31(8):402–413. doi:10.2519/jospt.2001.31.8.402
姿勢の改善へ向けた環境整備等も重要となってきますね。
ではでは。
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