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【5分で分かる中学社会】寒帯と冷帯 中1地理 世界のくらし②

 前回は気候と雨温図について学びました。今回は寒帯と冷帯のくらしについてです。
 今日はなんと氷の家が登場します!


1:寒帯の気候


 まずは、寒帯の気候についてです。寒帯はとても寒く、気温がマイナスになることもある地域でしたね。寒帯は主に北極と南極の周辺に広がっています

 寒帯の気候はさらに2種類の気候に細かく分けることができます。それは氷雪気候(ひょうせつきこう)ツンドラ気候です。

 氷雪気候は一年中気温が0度以下です。ですから植物は生えません。完全に凍り付いた世界で、生物がほぼ存在できないのです。

 一方、ツンドラ気候は夏にほんの少しだけ気温が0度を超え、わずかに雪がとけます。少しだけ暖かくなるので、コケなどの植物が生えます。しかし、樹木は育ちません。(森林限界)
 少しだけ暖かくなるので、最低限の植物は生きられるのですね。

 それぞれ雨温図で特徴を確認してみましょう。雨温図を見たときに、「これは氷雪気候だ!」とか「ツンドラ気候だ!」と分かるようになると、地理は得意分野になっていきます。雨温図と気候は差が付きやすい分野です。
 グラフの形をよく見て、それぞれの気候と照らし合わせる練習をしていきましょう。

気温を示す折れ線グラフの違いに注目しましょう。


2:寒帯のくらし


 寒帯ではほとんど植物が育たないので、農業に不向きです。そのため、寒帯の地域に住んでいる人々はほとんどいないのですが、カナダのバッフィン島やグリーンランドにはイヌイットと呼ばれる先住民が住んでいます。

イヌイット

 イヌイットの人々は様々な工夫をしながら寒帯の厳しい寒さの中でも生活してきました。

 まず服装ですが、イヌイットはとても分厚く暖かい服を着ています。これは寒帯の厳しい寒さに対応するためです。

 また、家はイグルーと呼ばれる雪の家を使うこともあります。雪の家と聞くと寒そうですが、意外にも中は暖かいそうです。日本でも雪が降ると「かまくら」を作ることがありますね。

 さて、イヌイットは何を食べているのでしょうか。寒帯では気温が低すぎて基本的に農業はできません。ですからイヌイットは狩りをして生活をしてきました。難しく言うと狩猟生活(しゅりょうせいかつ)です。

 イヌイットは野生のアザラシやトナカイ(カリブーと呼ぶ)を狩り、生活をしてきました。弓矢や銛(もり)を使って狩りをするのです。
 アザラシやトナカイは狩って食べるだけではありません。動物の皮は服の材料になりますし、骨は弓矢の先(矢じり)などに活用してきました。

イヌイットの生活


 このようにイヌイットはながい間、自然と共に生きてきたのですね。
 しかし、最近ではアメリカ州やヨーロッパ州の文化もイヌイットの生活に影響しており、生活が欧米化してきています。

 例えば、イヌイットは雪の上を犬ぞりを使って移動していましたが、最近ではスノーモービルを使うことも増えました。
 また、食事ではアザラシやトナカイの肉ではなく、ハンバーガーなどを食べるそうです。しかし、食が欧米化した結果、イヌイットの生活習慣病が増えてしまったという研究もあります。

 伝統的な生活を送る一方で、世界各国で同じような生活が見られるようになってきているのですね。

3:冷帯の気候


 次に冷帯について学んでいきましょう。
 冷帯は基本的に寒い地域です。しかし、1年の寒暖差が大きいことが特徴でしたね。夏は20度を超える日もあります。

 冷帯の雨温図を確認してみましょう。気温の折れ線グラフが大きく変化していることが分かります。この雨温図を見て「これは冷帯だ!」と分かるようになると実力がついてきた証拠ですね。

気温(折れ線グラフ)が一年で大きく変化しています。


 冷帯は基本的に北半球にしか存在しません。ロシア連邦やカナダの大部分は冷帯に属するのでした。


4:冷帯のくらし


 では、冷帯のくらしについて学んでいきましょう。

 冷帯の人々の服装は季節によって大きく変わります。冬は当然寒いのでダウンコートなどの暖かい服を着ています。しかし、夏は20度を超える日もあるのでTシャツ1枚ということもあります。寒暖差が大きいことに対応しているのですね。

 さて、冷帯の冬はとても寒いので地面が凍ってしまうことがあります。これを専門的には永久凍土(えいきゅうとうど)と呼びます。用語の定義としては「2年以上連続して凍ったままの土や地面」を指します。

 地面が凍ってしまうと色々トラブルが起きます。一番の問題は水道管です。凍ってしまって水が通らなくなったり、水道管が破裂してしまったりするのです。
 そこで、冷帯の地域では水道管をあえて地上に出すことがあります。水道管の中の水が凍らないように工夫しているのですね。また、地上に出すことでメンテナンスしやすいのだそうです。

 ところで、いくら「永久」凍土といえども、夏になると気温が20度を超える日もあるので、表面の氷がとけることがあります。地下深くは凍っているのですが、表面だけは氷がとけて地面がぬかるむのですね。

 地表が凍ったりとけたりを繰り返すと、地面がデコボコになり家が傾いてしまうこともあります。そこで、ロシアなど冷帯の地域のマンションでは地面に長い支柱を埋め込み、高床(たかゆか)の家を作ることで、家が傾かないように工夫しています。

高床のマンションのイメージ

 では次に冷帯の植物について学んでいきましょう。
 冷帯は寒帯と違い、寒さに強い植物が生えます。農業では大麦やライ麦などの麦類ジャガイモが多く生産されています。

 また、カナダやロシア連邦では寒さに強い針葉樹(針のように細長い葉を持つ木。マツやモミなど)の森林が見られます。このように冷帯でみられる針葉樹林をタイガと呼びます。

タイガ(針葉樹林)の様子

 針葉樹林が広がっているのでロシアやカナダでは木材を生産する林業もさかんです。冷帯の地域は木材が豊富なので、ログハウスと呼ばれる木を使った家も見られます。

ログハウスの様子


5:まとめ


 ここで今日の学習をまとめましょう。

・寒帯=氷雪気候ツンドラ気候に分かれる。
   ・氷雪気候は一年中0度以下
   ・ツンドラ気候は夏に0度を超える。

 寒帯でくらす先住民=イヌイット
  →狩りをして生活。家はイグルーに住む。

・冷帯=一年の寒暖差が激しい気候
  ・冷帯の針葉樹林をタイガと呼ぶ。
  ・冷帯には永久凍土が広がる。
   →家が傾かないように高床になっている。

次回は熱帯と乾燥帯について学びましょう。
練習問題はこちら


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