[Excel]職員は見た!トンデモ様式① %を手計算させるな!
日々業務をやっていると「トンデモ様式」に出くわします。
「たまに」ではなく「しばしば」。
いや、悲しいくらい、呆れるくらい「しょっちゅう(初中後と書くらしい)」。
トンデモ様式を見ると「なんじゃ、こりゃー」と叫びたくなります。
そんな私の「毒吐き」も兼ねて、実際に見た様式をお示しします。
なお、本物そのままの様式ではありません。
本物を元に私が作成したもので、本物とは違いますが、問題点はそのままです。
トンデモ様式のパターン
経験的に「トンデモ様式」にはパターンがあります。
①ワードで作られている(頻出)
②エクセルで作られているが、単位までセルに入っている。
③エクセルで作られているが、計算式が入っていない。
④エクセルで作られているが、何を入力すればいいか、分かりづらい。
⑤エクセルで作られ、不適当な数値を入れるとエラー表示するが、エラーの意味が分からない(「エラー」としか表示しない)。
こんなこところでしょうか。
今回は、①です。
パーセントを手計算させる書式

某事務の様式。
事業の進捗状況を問うものです。
これが一定以下だと問題になります。
照会内容自体は、特に問題ありません。
当初の予定に対して、ある時点の進捗状況を記載します。
上の例では支出済みの経費で進捗率を捉えます(企業の進捗管理なら生産数や売上高、契約数だったりするでしょう。)。
問題は・・・
ワードで作られた様式
様式がワードで作られていることです。
つまり
「当初予定(円)A」:手入力(カンマも)
「●月末での執行済額(円)B」:手入力(同上)
「進捗率(%)B/A」:手計算→入力(同上)
「今後の執行額(円)A-B」:手計算→入力(同上)
「完了予定日」:手入力
み~んな、手計算&手入力です。
しかも、ご丁寧に進捗率は
「進捗率は小数点以下切り上げとし、整数で記入すること。」との注意書きが表の下にあります。
「切り上げ」は、進捗率が上がるのでいいとして・・・これ、結構間違えます。
四捨五入で記載されているものが散見されます。
上の表の「54」も、B/A つまり、「124,500 ÷ 234,500」は「53.21…」なので、四捨五入して「53」と入れてしまいがちです。
「注意書きをちゃんと読め」と言われるかもしれませんが、「注意しなくても間違わない」仕組みにしておくことが重要です。
(表の下にある注意書きって、意外と気づかないというか、見過ごしやすいものです。)
この手の様式は、要綱や要領や通知で定められており、要綱や要領や通知の本文は通常ワードなので、その流れで、そのままワードで作られてしまっているのでしょう。
様式を作ることに注力するけど、入力や集計の手間は考慮されていません。
これ、ダメです。
こんな様式、大した内容でないので、エクセルでもサクッと作れます。
ただ、要綱・要領・通知には多数の様式が付いている場合があるので、いちいちエクセルにしていられない、という気持ちもわかります。
でも、やっぱりダメです。
入力や集計の手間を考えた様式を作らなければ、作る意味がありません。
様式作成という一番の「川上」での配慮不足が、「川下」である現場での「無駄な作業」をいたずらに増やすのです。
様式をエクセルにしてみると・・・

項目はPゴシック、数値はArialです。
項目は明朝のままでもよいのですが、
数値は明朝だと見づらいので、
せめてゴシックが理想です。
この様式、エクセルならば、
「当初予定(円)A」と「●月末時点での執済額(円)B」を入れれば、「進捗率(%) B/A」は自動で出せます。
もちろん、小数点以下は「ROUNDUP」で切り上げにします。
計算式を入れておけば間違うこともありません(作成時の確認作業は必須)。
なお、「進捗率」の項目には単位の「%」が記されているので、数値には%を付けません。
パーセント表示にすると「%」が付いてしまうあので、それはしないで、ROUNDUP(B/A,2)に100を掛けています。
でも、エクセルで作るなら数値に%を付ける仕組みにしておいた方が楽でしょう。
(パーセントのつけ方は「[Excel]エクセル御法度 100を掛けてパーセント表示してはいけない」参照。今回の例では、こちらでは「御法度」としているやり方で焼ています。)
また、当然「今後の執行額(円)A-B」も自動で計算されます(この表では、予定額は「全て執行する」という前提になっています。)
日付はエクセルでも手入力ですが、上のセルと同じなら「Ctrl + D」で簡単にコピーできます(大体この手のものは特定日ですから)。
取りまとめも楽になる
エクセルで書式を作っておくと、各方面から上がってくる数値を取りまとめることも簡単です。
各方面からの報告を1行に整形した上で
1シートに貼り付けていけば簡単に合計が出ます。張り付けは手作業でやるか関数でやるかマクロでやるかは選択肢は色々でしょう。この辺りはいずれまた。
(WEBフォームで報告してもらえば、そんな作業すら不要になります。複雑なものは、難しいでしょうけれど。)
各行の頭に組織名やコード番号、あるいは上位の組織名(市町村に対する都道府県名)を入れておけば、並び替えや上位の組織(都道府県ごと)の集計も簡単にできます。
様式はエクセルの方が楽
要綱や要領や通知に合わせて様式が作られるあため、ワードの様式が多いだろう旨前述しましたが、私は、この手の表をワードで作る方が面倒だと感じます。
エクセルで1様式1シートにして作った方が楽ではないでしょうが。
シートの頭に目次(シートへのリンク付き)を作っておけば、なおさら便利です。
また、何度も入力する文言(組織名)などは、基本シートに入れれば、該当セルに自動で入るようにもしておけます。
「エクセル方眼」は、基本、御法度ですが。
様式を作る際には、入力や計算の手間、そして集計の手間まで考えて作るのが理想です。
ただ、忙しい中で要綱や要領や通知を作成しなくてはならず、そんな余裕がない、というのが現実でしょう。
でも、それだと効率化は進みません。
この手の様式は、一定の「型」を持つことで、なるべく少労力で作成できるようになるのではないか、と感じています。
その「型」を模索しているのが私の現状であり、このサイトでもあります。
というわけで、今回はこの辺で。
(作成 2日 3h)
