#1.物理化学McQuarrie&Simon 第一章:量子論の夜明け

この本を問題解いていきます 第一章
まずここからはじめます 第一章はとにかく物理定数になじむことからです。10の右肩の指数の計算ができないと値がぶっとびます。そしてずっと後で示されるプランクの輻射公式は与えられてから光とはなにかを考える問題が続きます。この世に厳密な黒体はないのですが、黒体輻射の式はほぼどんな物体にでも適用できます。 さてプランクの公式は光の振動数で普通与えられているのですが、これを波長について書き換えます。そして波長で微分して輻射のピーク波長を求めます。(次ページ)
プランク公式を波長で表して、波長で微分して=0になる波長は「極大輻射波長」といいます。この極大の条件は数値的に解けます。その物体の表面(絶対)温度と極大輻射波長は反比例します。ウィーンの変位則として経験的に知られていたのですが、プランク公式から導けます。この本では太陽の表面温度とシリウスの表面温度を出しています。
問題の解答に移ります 1-1~4は光の波長・振動数・エネルギーを出す。またプランク公式以前の破綻した古典論の輻射公式(レイリージーンズ)を出す問題です。
次にウィーンの変位則で光の波長と物体の温度の関係を導いていきます。核爆発だとX線を浴びるんですね。(問1-8)
光量子仮説に従うと光の粒は何個ある?とか、地球の表面平均温度15℃から、地球は黒体としてどんな電磁波を宇宙に垂れ流してるかなどの問題を経験できます。またコンビニのバーコードの赤い光なども扱ってますね
ここらへんから光電効果と仕事関数に入ります。問題数は少ないですが、光が粒子だという面で重要だからしっかり扱ってます。次ページのようにこれを計るとプランク定数が実験的に出せるということはぜひ知っておきたい。
1-17の問題のように仕事関数より大きいエネルギーの光子をぶつけていくとプランク定数がしっかり測定できて振動数とエネルギーに直線関係のグラフが現れることは大事だと思います。(傾き=h、y切片=マイナスの仕事関数)
ここらへんからボーアモデルになります。可視光380nm~780nmは覚えてもいいかもしれない。
ここらへんまではボーアモデルです。問題解きながら、SolutionManualでは[J]だけの単位だったところを[eV]も表示したりしてます。(その逆も)数値の桁どりになれることは大事だと思うからです。有効数字の末尾や頭の数値がちょっと間違うよりも指数の位取りを間違う方がミスは大きいからです さて、ドブロイ波の動機を絵で描いてみました。この次からドブロイ波に移ります
電子と野球ボールでドブロイ波長を計算してます。その物体の動く範囲に比べて波長が大きいかどうかを議論してます。電子は光の1%台の速さで動くとしてかつとても狭いところに閉じ込められ束縛されているので量子効果が効いてくるのです
100eVの電子と陽子、水素原子に束縛されてる電子のドブロイ波長は原子のサイズと同じ程度の波長で回折すると考えられます
ところで計算はSolutionManual見て答え合わせしてますが、立て続けに解いてるとまあ「間違えます」よほど慣れてないと間違えると思います。練習してミスしないようにしないとこの後のさらに難しい量子化学や量子力学を使った計算でも同じことが起こります。理論式振り回して正しく変数で答えが出てても実際の予言値が正しくなければ信頼されないし理系の人ならここは頑張る意味があると思います。はずかしいけどあえて間違えて直したあとを載せます(てか活字でつぶしたとこにも壮大な間違いしてました^^)
eVという単位が出てきたら素電荷(電子とか陽子とか)をそのボルト数で加速したエネルギーのことだよな・・・とすぐ思い浮かぶようになりました。今回こういう訓練をした成果かなと思います。あとこの本で中性子回折は物体の構造を探るとても有効な手段だというステートメントがあるのにその理由が述べられてなかったので僕なりに書いてみました。(一応、むかーしとある原子炉で中性子のビームもらって回折実験をしたことがあるので間違ってないとは思います。
このnoteを始める前の解説でとてもとっつきやすい本だと述べましたが、ほんとに高校生に説明するような説明でとことん書いてくれてて好感持てる本です。このまま続けて群論だとか核磁気共鳴分光が語られるらしいのですがどれくらい腹落ちするのか楽しみです
ここまでかなり問題解いてきましたが、(解いてるとき疲れたと見え^^)すこし大きな計算ミスしたページをアップしても仕方ないのでここまでに出てきた重要な式や概念をまとめてます。重要=自然現象を理解するのに有用という意味です (最後に式でなくてどういうことが述べられたかというステートメントもまとめます)
ボーアモデルをもとにイオン化エネルギーを算出するときにアボガドロ数を掛けてます。当たり前なんですがこういうことをしてJ/molに直すなどがさらさらとできないといけないんだなと思わされます。
ここから不確定性原理です。これは普通に量子力学の本でやったほうがいいかもしれませんが、この本らしい応用としてπ中間子が力媒介する仮想粒子のようにふるまう場合などが(おそらくそういう想定と思われる)語られます。場の理論で力を媒介する粒子を(かならずしもゲージ場じゃなくて、湯川理論のπとか実在粒子も)仮想的に短時間現れるとする考えがあり、そういう話と思う。
さて、最後に(このページの右側)語り切れなかった補充問題があるようです。力のつり合いで円運動としてボーアモデル出してきたんだけど遠心力のmv^2/rを説明してないのが心配なのか、やっぱり円運動で速度ベクトルの回転でΔvをだして加速度(中心力なのがこの考察からもわかる)を出す。アメリカの大学生新入生は幸せです。ここまで説明してくれたらとりあえず落ちこぼれないと思う。
これだけは第一章で高校生じゃ解けない問題かな・・・と思うのがステファンボルツマンの法則の導出。ちょろいと思って取り組んだらしばらく悩んでいろいろ検索しました。ちなみにこの本では水色四角で囲った式を公式としてただ与えてます^^。(調べたのでここのnoteではこのあと数学ノートとして追加します)天文学とか地学でもでてくるけどステファンボルツマン法則って導くのこんなに難しいんだ^^と思いました。 それと最後の問題になりますが1-44がおもしろいです(右側)。太陽の中の水素は原子かイオンか?という問題ですね。
答えは原子です。輻射の電磁波がイオン化エネルギーより小さいから。そしてもしイオンだとすると太陽光は紫外線がメインだというのです。 第一章はここまでおおまかなストーリーを右にまとめました。(最後にステファンボルツマンのための数学をつけます)
数学ノート1:ζ(ゼータ)関数というのがあります。このζ(4)という値を求めるともステファンボルツマンのとこにでてきた「公式」が導けますがどうするかというとフーリエ級数展開をします。久しぶりで忘れてました(^^) x^2を展開 さらにx^4を展開するとζ(4)=π^4/90 がでます
お疲れ様でした(Γ関数は大丈夫ですよね^^Laplace変換とかの解説にのってると思います)

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