放送大学スクーリングメモ 水産資源生態学 25年前期 片山知史 先生(Zoom授業)
【このレポートは僕の推し活です】
放送大学のスクーリングの面白さを伝える推し活としてこんな記事を上げています(自分の勉強記録でもありますが、ほんとに興味深いものがたくさん開講されていて面白いと思って受ける人が増えて僕も選べる科目が増えたらいいなという思いでこんなの書いてます)
他の通信制のスクーリングは必須で受けなきゃいけないことを自分の住んでる近くで(九州とか四国とか東北とかたぶんせいぜい7-8か所)受ける・・・と言うのが多いと思うんですが、放送大学は全都道府県47か所以上、それぞれが近くの大学の先生に依頼して様々なテーマの講座を開いています。
さて他の通信制大学もオンライン講義のスクーリング授業ってあると思うのですが、これも放送大学は日本全国の学習センタで授業やってる先生が独自にこれはオンラインとか決めて配信してるようです。
今回は漁業のことを考える講座でやはりそういう内容は地方の漁業がさかんなところの先生の話を聞くのがいいと思います。
この講義は去年までは仙台でリアルに教室に集まって開講されてた東北大学農学部の先生による講座ですが、Zoom授業なので自宅から受けられました。(受講費を現金書留で仙台のセンターに送金しろ・・・とかなんだとおもうようなアナログなとこもありますが。。。。でも日本中の東京ではなかなか会えないすごい専門家の話が聞けます)
【受講動機】
僕がもっとも興味あるのは物理学ですが、自然科学であれば化学は物理の応用として興味がありますし、生物はその化学の応用としてさらに興味でます。(ちなみに僕は化学のnoteをメインに執筆してます。物理学の応用的な勉強として)
で・・・生物学に関わると思って今年GW前にのくだものの栽培と成熟という科目を受講してに備えて諸々文献を漁っていると
一次産業への興味が尽きない(=農業、漁業)ようになりました
食費上がってるし、どんな分野でも2日続けて専門家から聞けば
なんかわかった気になるもんだ。ニュースに対してもしっかり理解できそうだ・・とくだもので実感
くだものがそれなりに理解でき、関連して野菜も穀物も興味が出ましたが
大事なタンパク源は知らないでいいのかな・・・と
思ってるときにこの科目が(みんな地味に感じるのかな・。。あまり人気がなくて)追加募集を受け付けてて、
放大のスクーリングって一次募集期間終わると空きがある科目の全国版がEXCELで出回るんですがそれ見て
「これだ!僕は魚のことを知りたいんだ!しかも空きがあるじゃんか!
結構学問として深そうだし・・・いいんじゃないか!?」
と受講決めました。
【この科目について 予習と本番の内容など】
実施日は5月17日と18日です(Zoom Web授業)
シラバスは末尾に転記します。
ひとこと感想=漁業と魚の体の構造と進化の来歴はいっぱしの専門家になった気分になれました^^大満足
農学の講座は自分にとっての知識の新鮮度と身近な科学のネタとして満足度デカいです
今回初めてZoom開催だそうですが
受講者は先生によれば東京からも多く、愛知や熊本などからも参加されてるとのこと、先生の感想として全国から受講者がいる今回は参加者の質問が本質的でするどいそうです。やっててやりがいあったみたいな・・・
事前準備
指定の参考書確認:
①濱田武士「日本漁業の真実」ちくま新書(2014)Amazonで中古を安く購入&ななめ読み
→日本にどんな漁場があるか、水揚げ高がそれぞれどんな魚で(生か冷か含め)
どれくらいかなどわかることがうまくまとめられてた。これはさらっと読了。
②片山知史 「耳石が語る魚の生い立ち 雄弁な小骨の生態学」恒星社厚生閣 (2021)
→高額で専門的すぎるので図書館や放送大学の蔵書探したが宮城の学習センターのみ所蔵
資料は配られると思うので忘れる
③片山知史・松石隆 「沿岸資源研究法」恒星社厚生閣 (2022)をお薦めします。
→②と同様に放送大学の蔵書探し、本部にあったので手元に取り寄せ
予備知識なくて事前に斜め読みも難しかったです^^
講師のレジュメ:
すごい簡素なもの・・・・。当日の資料は配られないのかもしれない
事前にレジュメの知らない単語をグーグル検索しておくだけやりました。
本番:
シラバスの内容終わるのかなと心配になるくらい雑談多めですが
一応終わりました。(突然石川さゆりの歌うたいだしたり。。。自己紹介30分もしてました・・・さすがに先生本題に入ってくださいと言おうかと思ったら、運営の人に注意されたらしい^^ まず人はとても面白い方でした)
とても濃い雑談密度をおいておいても
広範な知識がインストールされます。
要点は以下の通り。
魚は広い範囲にわたって成長に応じて移動し、少々とってもすぐに増える
(大きい魚も小さい魚も小さな卵をたくさん産む、小卵多産のため)
から、それぞれの魚がどんな環境で何に食べられ、何を食べるかの食物連鎖/食物網を調べれば
適切な漁獲高がわかる。
先生はこういうことを調べたり、東北の放射能の魚への集積などを調査しているようです。
天然の漁業と養殖の漁業と各国の輸出入なども説明され、
魚を乱獲したから最近の日本は水揚げ高が低くなったなどの言説が嘘だといろいろ根拠示してもらいました=単に漁業就業者が減った&200カイリ設定されて遠洋漁業ができなくなった
水揚げされた水産資源は食用になるもの、骨やあらなど加工されて畜産飼料や薬剤利用されるものなど日本に輸出入含めてどんな需給構造になっているのか
魚が増えるために必要な生態系の一次生産者(光合成で太陽エネルギーを生態系の利用できるエネルギーに変える生物群=地上だと植物)が海では植物プランクトンや底生微細藻類になる。
(海以外も川、沼なども説明:こちらは陸上の樹木の葉が枯葉になっておちる一次生産と海と同様な底生微細藻類の一次生産)

こんな感じに結構いろいろな科学データは満載でした。
食物連鎖が陸上とかなり違うことを具体的に教えてもらえました
食べられる生物は食べる生物より小さい(Swallowing preys whole:水生生物は被食者を丸呑みする)という、栄養階層ごとに体が大きくなるボデイサイズルール

陸では巨大な樹木であるのと対照的である(最大バイオマス)
それは水中ではより高次の栄養階層はほぼ100%下位の獲物を丸呑みするからである。
陸生生物に進化していく過程で
植物プランクトン→植物
小甲殻類→昆虫
硬骨魚類のひれが四つ足的に進化したもの(シーラカンス的)→両生類
のような進化をしたこと
魚の体の特徴、骨やひれの特徴、出現が古い魚と新しい魚の特徴の違い

耳石という魚の中にたまるものをみてどのような暮らしをしてきたかを探る(年齢調査)
魚類は耳に石がたまり、それは季節や成長の一年のリズムが木の年輪のように縞模様で反映されている。より成長するときは縞の間隔が広く、その物質分布をみるといつごろ海にいたのか川にいたのかなどもわかる。
さらに幼年期の生活についてはは電子顕微鏡観察により、日々の成長記録もとれる。
魚にタグやセンサーを付けて放流し、魚市場でタグが発見されたら報告してもらう(2-3%の回収率)などの方法もあるが耳石による判定で魚の生態がより詳しくわかる。
漁業を知るために必要なサイエンスがかなりカバーされていて理化学的な興味と社会産業的な興味が満たされる講義だったと思います。
レポートは1週間で4つの言葉の解説と印象に残ったトピックを
A4で2-3枚にまとめてWeb授業のページ経由でファイル添付で提出です
→聞いていればわかる内容だったと思います。即日だしましたがちょっと大変だった(仕事で追われてたのでださないと忘れそうでした^^)
資料は200ページくらいの内容で写真多め&配られません(どっかの本の引用が多いからか)
手書きノート元でもレポート書けるけど資料は欲しかったです。
市販の本でこの内容は調べられないと思います。
(スクショは必須な気がする/推奨されてないでしょうが)
こんな感じで放送大学ってちょっと他では聞けない講義が聞けるんですよ・・・っというのがお伝えしたいメッセージです^^
これまでの放送大学スクーリングのレビュー一覧はこちらです
以下はシラバス:
【授業内容】
漁業によって供給される海洋生物は、私達の食を支えています。海洋生物の特性は、時空間的な変動性および個体群としての再生産力であります。特に漁業資源は、環境変動のみならず、漁獲によって量的にも質的にも常に変動しています。本講義では、国内外の漁業を概説した上で、海洋生態系の仕組み、魚類の生物学・生態学および生活史特性を理解した上で、資源の変動、漁獲量の変動の諸要素を解説します。さらに、海洋資源を持続的に利用するための考え方と方策について説明します。
【授業テーマ】
一日目
第1回序論 海と海洋生態系の特徴
第2回世界と日本の漁業生産
第3回魚類の定義、魚類の進化史と分類
第4回魚類の体の仕組みと機能形態
二日目
第5回魚類の感覚器官と摂食機構
第6回魚類の生活史(年齢と成長、生活年周期)
第7回魚類の生活史(再生産特性、初期生活史)
第8回資源変動様式と資源管理
【学生へのメッセージ】
受講に際して、特に専門知識を必要としません。
新聞等で報道される、地球環境変動、食料問題、および海洋生物・海洋生態系について、関心を持って受講されることを希望します。
【受講前の準備学習等】
講師の研究内容のウェブサイトをご覧いただき、イメージを持って受講してください。
https://sites.google.com/site/2011skata/
参考書として、濱田武士「日本漁業の真実」ちくま新書(2014)、片山知史 「耳石が語る魚の生い立ち 雄弁な小骨の生態学」恒星社厚生閣 (2021)、片山知史・松石隆 「沿岸資源研究法」恒星社厚生閣 (2022)をお薦めします。
【成績評価の方法】
成績評価は、授業中の学習状況及びレポートの評点により行います。
【教科書】
教科書は使用しません。
【参考書】
・耳石が語る魚の生い立ち 雄弁な小骨の生態学(片山知史/恒星社厚生閣/\2,200/ISBN=9784769916604)
・魚学概論(岩井 保/恒星社厚生閣/\3,300/ISBN=9784769907022)
・現代漁業入門(濱田武士/家の光協会/\1,760/ISBN=9784259518646)
・沿岸資源調査法(片山知史・松石 隆/恒星社厚生閣/\2,750/ISBN=9784769916772)
・日本漁業の真実(濱田武士/ちくま新書/\924/ISBN=9784480067708)
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