カメラレンズを自作したい①(準備編)
はじめに
どうもぱるちゃんです。
カメラで遊んでいたら唐突にレンズを自作してみたくなったので、今回はレンズの自作を試みます。
とりあえず今回は準備編です。
※本記事にはAmazonアソシエイトリンクを含みます。
※真似する人は居ないと思いますが、真似する場合は自己責任で(当方一切責任負いません)。
この話のゴール
・単玉(レンズ1枚)構成のMFレンズを作ること。
・私のカメラ(Xマウント)に装着してある程度写ること。
・なるべくシンプルな構造にすること(あとからいじりやすいように)。
・絞りも作る。F=4~8狙い。
買ったもの
まずはレンズ。
今回は両凸のほうを使う。両凹は今回は使わない。
レンズはなんでもいいが、選べるなら歪みが少ないとか、径が大きいとかで選んだらよさそう。
↑のレンズと、あとは百均でレンズが売っていたので買ってみた。

次にマウントアダプター。
私はXマウントのカメラを使用しているのでXマウント→M42の変換アダプターを購入した。
恐らくほかのマウントでも同様の方法でOKだと思われるが、M42なのは確定でいいと思われる。
何故M42かというと、ねじ込み式だからだ。
ねじ込みを回転させれば、これが実質ヘリコイドとして機能する(はず)。
用意できるならヘリコイドは別で用意したほうがいいと思うが、今回は簡単さを優先するのでこの方法とした。
M42レンズをいくつか持っていて、まともに運用する前提ならこっちを買ってみてもいいかも。ヘリコイド付きなので。
そしてM42→M48変換アダプター。
これは延長筒を接続するため。
これが延長筒。
レンズに合わせて違う長さの筒が必要になるので、バラエティーパック的なものがあるとこの先も使えそう。
あまり詳しくないが、M48は望遠鏡用途でこういったものが売られているイメージ。
そして最後に塩ビ板。
これはレンズを固定したり、絞りを設けたりするため。
厚みがこれでいいかどうかは議論の余地ありだが…。
あとは切るアイテムを購入したほうがいいと思われる。
今回私は切るのがうまい人にお願いしたので購入していない。
サークルカッターが便利そうだが、塩ビもいけるのだろうか…?
設計…の前に①焦点距離
今回買ったレンズの単玉で作成する。
まず「そもそもの光学的な話」をする。
ちなみに自分は光学関係について、中学理科程度の知識しかないので、以下の話があっているかどうかは各自判断してほしい。
(勉強してから書けばいいのに…)
…
いわゆるレンズの焦点距離(f)というのは、
「どれくらい先で像を結ぶか」
ということである。

例えば焦点距離f=50mmのレンズであれば、
50mm(=5cm)先で焦点を結ぶ
ということになろう。
でこの焦点距離というのは、
カメラでいうとセンサー→レンズの距離である。
だから、
f=50mmのレンズなら、センサーからレンズまで50mm離す必要がある。
これでいわゆる「無限遠」が出ている状態になる。
じゃああとはそのような距離にレンズを固定すればいいのだが、大抵カメラのセンサーというのは本体の内側にあるので直接測るのはちょっと怖い。
(定規とか当てたら傷つきそうだし)
しかし各社のカメラのセンサー→マウント部の距離は決まっているので問題ない。
これをフランジバックという。
私の使っている富士フィルムのXマウントでは、フランジバックが17.7mmである。
ということは、
焦点距離f - フランジバック
が実際に鏡筒部(レンズボディ)として必要な距離と言える。

今回の場合だと、50.0-17.7=32.3mmである。
こんな具合で、焦点距離から設計していく。
なお
Xマウント→M42マウントはM42のフランジバックが約45.5mmであるため、
45.5-17.7=27.8mmくらいだと思われる。
あとM42→M48のアダプターは4mmくらい?
設計…の前に②絞り
カメラには「絞り」(F値)というものがある。
絞りとはなんぞや、というものをChatGPTに聞いてみる。
絞りとは光の通り道を制御し、
写真の明るさ、ボケ、描写の性質を同時に決める“光の門番”。
だそうだ。
実際に、光の量・ボケ・収差の制御を行う、光の通り道のことである。
大体は可変になっていて、通り道を広くしたり、狭くしたりできる。

大抵は
広げる(F値を小さくする)と明るく、柔らかくにじむ。
狭める(F値を大きくする)と暗く、シャープになる。
傾向があると思う。
市販のレンズの多くが、ミニマムF=1.4とか2とかそのあたりだと思われる。
これはこれより小さくしても描写が暴れて絵として成り立たないから、だと思われる。
で、今回自作しようとしているレンズは、単玉の雑設計なレンズである。
到底市販の計算されつくしたレンズと比較していい代物ではない。
なので小さいF値を設けようものなら、恐らくとんでもないことになると思われる。
ということで、ある程度の値を持った絞りを設けようと考えた。
それが今回のF=4~8狙い、というわけである。
F=16などもっと小さくしてもいいが、暗くなりすぎるのと、面白くなさそうなのでやめておくことにした。
さて、では絞りの設計であるが、市販のような可変の絞りを設けることは構造上難しいので、穴の開いた板を挟むことで対応したいと思う。
計算式は以下の通り。
F(絞り)= f(レンズの焦点距離) / D(穴の大きさ)

例えば、f=50mmのレンズでF=4を狙うとすれば、
D=12.5mm
となるため、f=50mmのレンズの前に12.5mmの穴を設ければよいというわけである。
(レンズの直前かちょっと離したあたりに置くのがよいと思われる)
ここで注意点。
例えば、先に説明した、φ=30mmでf=50mmのレンズで低いF値、例えばF=1を設けたいとする。
そうすると計算上、D=50mmとなって、レンズの手前に50mmの穴を設ける必要がある、ということになる。
しかしレンズの直径はφ=30mmなのでこれはありえない。
であるからして、低いF値を設けるためには描写の暴れなどの以前に、大きい凸レンズが必要であることがわかる。
これが"明るいレンズは高い"ということの一因であると思われる。
というわけで、購入したレンズの大きさによって設定できるF値が決まるので、明るいレンズを作りたい場合には予め大きいレンズを買う必要がある。
今回買ったレンズでいうと、100均レンズのほうがその点有利である。
実際の設計と雑な確認
先ほどのような計算をしつつ、実際にM48鏡筒を取り付け+購入した両凸レンズを手合わせしてみてざっくり計算が正しいか確認する。
↓こんな感じ。

あとは変換アダプターの精度があまりにもなさ過ぎて無限遠合わない…なんてことは殆どないだろうが、あったら嫌なので、念のため検証用にM42のレンズを購入しておいた。
M42のオールドレンズとして比較的有名なSuper-Takumar。
メルカリで3000円くらいで購入した。
このレンズ自体にはあまり興味がないので、検証が終わったら誰かにお譲りしようと思う。

流石にちゃんと無限遠が出ていた。

さて、実際に計算していく。
φ=30mm、f=50mmのレンズで計算
50(焦点距離)-45.5(M42フランジバック)-4(M42→M48)=0.5mm
ということで、
必要な鏡筒部の長さは0.5mm程度となる。
※計測とか寸法が本当にあっていれば。
実際に3mmの鏡筒をつけて、やや内側あたりに合わせるとピントがあう状態になったので、概ねあっていると思われる。
"本当の"開放&光漏れまくり状態なのでざっくり判定だが…。

思ったより余裕がなく、どのように固定するのかが非常に悩ましい。
このレンズの絞りとしては、
F=4→12.5mm
F=8→6.25mm
となる。
φ=40mm、f=??mmの100均レンズの計算&推定
さて、今度は百均のレンズで、焦点距離がわからないから困った。
わかっていることと言えば、パッケージに「4倍」と書かれていることくらいである。
が、ざっくり推定はできそう。
どうやら30mmの鏡筒前後くらいでピントがあっていそう。
というわけで、
45.5(M42フランジバック)+4(M42→M48)+30mm(M48鏡筒)=79.5mm
f=80mm付近のレンズらしい。
同様に"本当の"開放&光漏れまくり状態なのでざっくり判定。

このレンズの絞りとしては、焦点距離が正確でないのでなんともだが、
F=4→20mm
F=8→10mm
となる。
F値が正確である必要はない(ある程度まともに写ればいい)ので大体これくらい、の気持ちでやっていこうと思う。
おわりに
今回はレンズ自作のために買い物と計算をしてみました。
次回の記事では実際に組むところを書いていこうと思います。
それでは。
(…っていうかざっくり合わせの写真見てからTakumarの写真見ると、市販品すげぇなぁ…の気持ち)
今回は買わなかったけどよさそうなもの
この手の自作といえば、3Dプリンター。
手元にあって設計もできるなら自由度爆上がりだと思われる。
この辺安くて手を出しやすそう。
正直筒部とかレンズ固定部を作るくらいならこれで十分なのでは。
あとほかにも思いついたら追記する予定。
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