北陸の郷土資料を読んでみた⑥北國新聞社/「金沢 味の四季(新装版)」/上田聡子

石川県は、つくづく季節の味覚に恵まれた地域だ。海に囲まれ山があり、新鮮な魚介類が豊富なのはもちろんのこと、加賀野菜などに代表される土地ならではの食材もあり、なんといっても前田家のお膝元の金沢は、和菓子の町でもある。
四季折々に応じた、郷土料理のラインナップにも事欠かず、カレンダーをめくるごとに「今月は、そろそろ旬のあれを味わえる季節だな」と心が躍る。
今回ご紹介するのは、北國新聞社の「金沢 味の四季(新装版)」である。本書は一九七一年(昭和四十六年)に刊行されたものを、新装版として二〇一二年(平成二十四年)に発刊し直したものだ。金沢に縁のある、山崎利一、北村綾子、敷波澄子、千代芳子の四名を書き手に迎えたフードエッセイ集である。
収録作から、どの郷土食を紹介しようか迷ったが、金沢の初夏ならではの風習「氷室まんじゅう」にまつわる話にしたいと思う。
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