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能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」 発刊にあたって

出版レーベル・parubooksを運営する、一般社団法人地域発新力研究支援センター(PARUS)の代表理事、佐古田宗幸です。

2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」で甚大な被害を受けた能登半島の復興を、創作活動を通じて支援するため、能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」を、parubooksで2025年1月より発刊することになりました。この記事では発刊までの経緯と、parubooksがこのメンバーシップで何を実現していきたいかをお伝えしたいと思います。

※続報はこのnoteで発信していきますので、ぜひフォローをお願いします。

parubooksは、富山県の南西部、南砺市(なんとし)にある一般社団法人地域発新力研究支援センター(PARUS)が、2021年にスタートさせた出版レーベルです。アニメ作品関連の小説やコミックス、資料集、最近では地域鉄道などをテーマに、これまでに12冊の書籍を世に送り出してきました。テーマは異なりますが、地域に根ざして創作活動や事業活動を行う人たちを応援する姿勢は一貫してきました。

parubooksは震災で直接的な被害をほとんど受けなかったため、発災直後から様々な被災地への支援活動を行ってきました。公共施設「南砺市クリエイタープラザ」の指定管理者であることを活かして、取引のあった被災企業の商品受入、店舗を失った飲食事業者の出店受入を皮切りに、石川県が舞台モデルとなったアニメ『花咲くいろは』チャリティグッズの開発・販売、能登半島を走るローカル線・のと鉄道を取り上げた書籍出版などの取組を行ってきました。東京や京都で開催された大規模アニメイベント、全国の書店など、これまで培ってきたルートを通じ多くの方からご支援をいただくことができました。

私は2013年から、アニメ『花咲くいろは』とのコラボ活動を支援するため、舞台モデルとなった金沢市湯涌温泉のみなさんや、同作のラッピング列車を運行するのと鉄道のみなさんと交流してきました。何度も能登半島を訪れる中で、過疎化・少子化の進行を肌で感じてもきました。同時に能登半島では、限られた社会資本を補う形で、人々が助け合い、豊かな自然の恵みを暮らしや産業へ取り込んできました。「能登はやさしや土までも」という言葉に象徴されるように、外から訪れた人たちを素朴なもてなしで温かく迎える光景に何度も遭遇しました。その能登半島が震源となり、直接現地へ支援に赴くことが困難な状況だった発災直後でも、SNSなどを通じて支援ニーズが共有され、クラウドファンディングやネット通販で外の地域に住む多くの人たちから被災地への支援が寄せられたことは、能登半島に住む人たちや産品の魅力が、接した人たちの心に深く刻まれ、惹きつけてきた土地であることに他なりません。

その反面、発災から時間が経過するごとに、被災地への関心が薄れていくのを、被災企業の商品やチャリティグッズの売れ行き、SNSでの反響などを通じて感じています。また近年の気候変動などの影響で、全国各地で様々な災害が頻発する中で、能登半島地震の被災地への支援の先細りが懸念されることから、被災地の現状を正確に知り、ニーズに応じた支援を今後も継続していくことが必要です。ただ9月下旬に被災地を襲った「奥能登豪雨」の影響も重なり、復旧・復興に奔走しておられる被災地のみなさんが自ら情報発信を行うことには、限界があります。被災地に近く、かつ直接被害が少なかった地域からの積極的・継続的な支援が重要であると思っています。

一過性ではない被災地への継続的な支援をどのような形で行っていけばいいか思案していたところ、parubooksが指定管理している「南砺市クリエイタープラザ」に隣接して本社を構える、アニメーション制作会社・ピーエーワークスの堀川憲司社長から、私に次のような提起がありました。

「能登半島地震の復旧・復興には長い時間が必要、能登半島をテーマにした創作活動で被災地を支援し続けることはできないだろうか」

ピーエーワークスは2000年に南砺市で創業し、2008年の初元請作品『true tears』で富山県内を舞台モデルとして描いて以来、今回の震災の被災地・珠洲を舞台モデルにした『スキップとローファー』(2023年)など、地元北陸を舞台モデルとしたアニメ作品を数多く発表してきました。『人々の未来を照らす物語の創作』を旗印に、社会の課題を照らし出す物語の創作、個々の力では解決が難しい大きな困難に対し未来に光を灯すビジョンを描き、克服する会社であろうとされてきました。

ピーエーワークスでは「紡がれた物語は、これからも生き続ける。」をスローガンに、電子書籍専門レーベル「P.A.BOOKS」で、2018年からオリジナル作品の続編や前日譚、ノベライズなどの形で、多くの小説作品を発表しています。私はレーベル創設時よりその制作管理・編集も担当し、そこから生まれた2作品の紙書籍化も実現することができました。そのうちの1作、小説『花咲くいろは~いつか咲く場所~』は輪島市町野(まちの)町出身の小説家・藤本透さんに執筆いただきました。金沢市湯涌温泉や七尾市などが舞台モデルとなったアニメ作品の7年後を描き、主人公の成長や葛藤を、豊かな情景描写と共に紡がれた物語は、大きな反響を呼びました。

東京在住の藤本さんは、能登半島地震の発生以来、一日も休むことなく、生まれ故郷の輪島市町野町を中心とした被災地の状況や支援活動、復旧状況などの発信を続けておられます。parubooksでもその活動を支援するため、他県から支援に入られた方が能登半島の人たちが使う方言を理解しやすいよう、まとめ画像を作成するなどしてきました。メディア各社が被災地から遠ざかり、報道で被災地のことを目にすることが日に日に少なくなる中で、能登半島ゆかりの人々が現地の状況を正確に知ることができる貴重な情報源となっています。藤本さんは「(『花咲くいろは』主人公の)松前緒花ちゃんならこういうときどうするだろう、とずっと考えながら活動してきました」と、自らの物語に奮い立たされてきた思いを語ってくださいました。

今回のメンバーシップの構想を、藤本さんの状況と共に堀川社長へお伝えしたところ、メンバーシップのためのオリジナルキャラクターの制作、イメージイラスト作成にご協力いただけることになりました。キャラクターについても今後このnoteでご紹介していきます。

ピーエーワークス・髙田友美さんによるイメージイラスト(輪島市町野町が背景)

小説『花咲くいろは~いつか咲く場所~』の中で登場した架空のイベント「湯乃鷺芸術祭」では、閉館した主人公の祖母が経営していた旅館「喜翆荘」の建物を中心に、写真家だった主人公の父親からつながった著名クリエイター、地元美大に通う芸術家の卵、温泉街を訪れた観光客たちが、創作活動を通じて交流し、地域のランドマークだった温泉旅館の新たな価値に気付いていく過程を描いています。また劇中では、クラウドファンディングを通じて地域内外から幅広く支援を集め、芸術祭と温泉街を盛り上げていく様子も描かれています。parubooksでも、出版やグッズ開発、イベント企画の中で何度もクラウドファンディングを行い、そのたびに多くのみなさんからご支援をいただいてきました。

これらの経験や発想を活かして、parubooksでは以下の条件を満たす創作発表の場を検討しました。

・長期にわたって能登半島地震の被災地への金銭的な支援につながる
・時間経過と共に薄れがちな能登半島地震の被災地への関心をつなぎとめられる
・発行にかかる初期コストを軽減でき、parubooksと書き手が共に継続しやすい
・SNSで手軽に情報を拡げやすく、かつ購入導線や決済方法が複雑化しない
・最低10年間、責任を持って運営継続が可能

その結果、note社が提供されている月額サブスク方式の「メンバーシップ」というサービスを活用していくことにしました。今回書き手としてご参加いただく事になっている、輪島市出身の小説家・上田聡子さんからご紹介いただき、note社の方から直接ご説明を伺って、今回の決断に至りました。上田さんは2014年からnoteで短編・長編小説やエッセイ記事を執筆され、2020年7月にはnoteの内容を加筆修正した小説『金沢 洋食屋ななかまど物語』がPHP文芸文庫から書籍化されるなど、noteでの創作活動の第一人者と言える方です。帰省されていた輪島市のご実家で被災され、金沢市に戻られてからも能登半島地震チャリティー誌『波の花 風吹く』への寄稿や、「能登支援note」というアカウントで被災支援のクラウドファンディング先をまとめた記事を発信されています。

能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」の発刊目的は、「創作活動を通じて能登半島地震の被災地を継続的に記録・支援できる枠組みの構築」とし、それに共鳴していただける書き手のみなさんを募りました。書き手のみなさんに提示した条件は以下の通りです。

・能登半島地震の被災地(石川、富山、福井、新潟の4県)に居住、またはゆかりがある
・能登半島地震の被災地を何らかの形で扱った内容である
・オリジナルの創作物(他の商業媒体で未発表の作品に限る)を月1回以上投稿できる
・小説、詩歌、コミック、写真など、創作物であればジャンルは問わない(18禁作品は不可)
・分配された収益の寄付先が明確である(被災地を支援する団体であれば官民の区別は問わない)

※書き手のみなさんは、今後このnoteで順次ご紹介していきます。

能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」は、能登半島地震発生から1年が経過する、2025年1月から、月額800円でスタートします。集まったお金は、プラットフォーム利用料、事務手数料、振込手数料を除き、全額を被災地への支援に充てます。このメンバーシップでparubooksが収益を得ることはありません。

・100円:parubooksから被災地へ直接義援金として寄付します。寄付先は「石川県令和6年能登半島地震災害義援金*」「石川県令和6年能登豪雨災害義援金」への寄付を予定しています。
・それ以外の収益:書き手のみなさんへparubooksから公平に分配、あらかじめ明確にした寄付先へ自身で寄付していただきます。

*同義援金の受付期間が2024年12月27日までの間となっており、期間延長とならなかった場合は「石川県令和6年能登豪雨災害義援金」への寄付とします。

また、書き手のみなさんはご自身の意思でメンバーシップに参加され、創作活動を通じて得られた収益を元に、ご自身で被災地を継続的に支援されます。parubooksはその場所を提供する形をとり、内容については書き手のみなさんに委ねるため、parubooksから原稿料等はお支払いしません。なお能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」で発表された作品は、書き手のみなさんの承諾を得た上で、1年ごとにparubooksから出版する予定の、紙の合同誌への掲載を予定しています。その後の他社様からの出版は、能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」の認知度向上にもつながることから、parubooksとしても歓迎しています。出版関係者の皆様、ぜひ能登半島復興支援メンバーシップの書き手のみなさんへのご連絡、お待ちしています。

能登半島復興支援メンバーシップ「つなぐSupport NOTO note」のみなさんへのお披露目は、2024年10月19日に金沢市湯涌温泉で開催される、「第12回湯涌ぼんぼり祭り」会場で初めて行います。「湯涌ぼんぼり祭り」は、アニメ『花咲くいろは』劇中で描かれた祭りを、舞台モデルとなった湯涌温泉街で実際に再現した祭りで、2011年の初開催からコロナ禍を経て今なお継続されています。我々の大先輩とも言える祭り会場で告知することをお許しいただいた関係者の皆様にお礼を申し上げると共に、会場を訪れた『花咲くいろは』ファンの皆様、ピーエーワークスファンの皆様、湯涌温泉ファンの皆様からの情報拡散を心からお願い申し上げます。


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