シアターを出たあとの、ぼーっとした感覚に近いものがある。
ほら、映画館で映画見終わったあと、ぼおっとした状態で、シアターを出て、空のポップコーンとか空のジュースの容器を捨てる場所があって、その先に売店あるじゃないですか。グッズ販売の。
そのグッズを見てると、こう、頭のなかにさっき見た映画のシーンが甦ってきて、そして脳内で音楽が流れ始めるみたいな、そういう感じって僕はけっこう好きなんですけど、みなさんはどうですか?
映画と思い出って、似ていると思うんです。
心のなかで何度でも再生され、暖かい気持ちや前向きな気持ちに何度でもなることが出来る。でも実は、映画だけじゃなくて、小説も、音楽も、そして、旅も同じだと思うんですね。思い出して、また“感じること”ができる。
旅の思い出に、提灯やタペストリーを買ったり、
映画の思い出に、パンフレットやキーホルダーを買ったり。
もしかしたら、結婚指輪もそうなのかもしれません。
見えない想いをかたちにしたもの。
思い出って感情だと思うのです。
そしてその感情を、人は、かたちにしたい。
だから、人はモノとして、それを持ちたいんだと、思うんです。
先月から、知り合いの方に頼んで、あるものを作ってもらっていました。
こちらです。

持ち手を後ろにして撮影しているので、分かりにくいのですが、マグカップなんです。
かわいい色合いです。透明感があります。輪郭があやふやでふんわりとしていて、暖かさを感じます。
金色のちょうちょ
サンドイッチ
こんぺいとう
ピクニックバスケット
ピコピコハンマー

マゼンダ色の髪の女の子。
カラフルな文具や、透明な木やボタンなどの小物。
猫の肉球。

そして、マグカップの反対側。

虹色のレジャーシート
チョコレートケーキ
ろうそく
スプーン
そして、猫の女の子。

もうお気づきの方もいらっしゃるでしょう。
イシノアサミ
闇夜のカラス
あんこぼーろ
三人のリレー小説
この小説のマグカップなのでございますよっ
透明感や淡い色合い、小説の中の世界観にこだわって、イシノアサミさんが何度も何度も描き、試作を重ねて作り上げてくださいました。
今も、机の上に置いていますが、何度も持ち替えて、じっと眺めたくなるようなそんなマグカップです。
たくさんのものがバランスよく描かれていて、ふたりの楽しそうな様子が伝わってきます。
「これって、あのシーンの小物か。これは、あのときか。」
と、思い出しながら、ゆったりと楽しい時間を過ごしております。
なかなかマグカップひとつでそんな時間って作れません。このマグカップはマグカップではなく、なにかを“かたち”にしたもの。
映画館を出たあとのあの感じ。
小説を読み終えたあとのあの感じ。
あの感じを、“かたち”にしたものなのです。
イシノアサミさんありがとうございまするっ!
よかったら覗いてみてくだされっ!
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